2009年9月13日 (日)

愛知川は不滅です。愛知川・谷尻谷、お金明神。

Img_0462 天狗滝の大瀑布に挑むN森君。圧倒的な水圧に耐えて見事完登。落ちたら、怪我では済まないです。夢に見た愛知川遡行で、いきなりのアクロバットに拍手。この間まで上腕筋断絶だったとは思えません。(ちょっと脚色?)
 今日は雨の愛知川遡行となりましたが、N森君とH君の二人と一緒に盛り沢山の内容で満喫の一日。朝明から羽鳥峰、ヒロ沢から愛知川に入り、核心部の天狗滝を通って谷尻谷へ。そしてコリカキ場から聖地「お金明神」に登拝。再び本流へ戻っての遡行は短いながら「大瀞」を通過。最後は下水晶出合の吊り橋でスリル体験。帰路は中峠の急坂を下るロングコース。歩いて、歩いて、足が棒になるまで楽しみました。

Img_4231_2Img_0463_2 天狗の滝裏に回りこんだH君は、凄い水しぶきと轟音の中、何を祈るのか?・・すると突然に飛んで滝の表側に突き抜けて行きました。物凄い水圧にぺしゃんこになったH君の首は短くなったのでは。
 天狗滝の淵はかなり埋まって残念ではありますが、大岩壁に囲まれた空間に、愛知川の主役としてその川水を集め、一気にを落とす存在感に魅力は衰えません。皆で「愛知川復活ファンド」を募りませんか?

Img_0483  谷尻谷の入口で記念写真。人の出入りを拒むかのように通せんぼする2すじのチョックストーン8メートルは彼らの後方。以前こちらの記事でご紹介しましたが、両側から迫る20メートルを越す岩壁。改めて眺めてみてもこの入口の険峻な様相っていいですね~。天狗滝の余韻が、まだ覚めやらずでこの谷に出合います。

Img_0487  一旦本流に戻って谷に向って右側のルンゼを登りこの谷に入るんですが、今はかなり落石の危険が高まっていて慎重な通過を要します。昇りながら左側を見てないと、下降点への道筋を見失いそうで注意。登ったルンゼからCSに下降するにも懸垂で降りるほどではなく、トラロープがあるんですが、これがまた少しヒヤヒヤで堪りません。この谷はスタートから危険な雰囲気を醸し出し、冒険心がかきたてられます。

Img_0497_2       7mチョックストーン。滝芯を登れないか探りましたが、我々の実力では無理。写真の左に見えているクラックも最後のホールドが見つからずズリ落ち。さらに左側のラインから怪しく動く突起に勇気を持って足を掛け、なんとかよじ登り。いつも最初に登らされるんで、ワン・サイトした後続の二人は楽々登ってくるんですよ。みっともないクライミング姿に反省。体重もっと減らします。

Img_0506  N森君、買ったばかりの沢靴をやたら見せたがります。でも色が納得いってない? それから、そうめんの準備はしてきませんでした(爆)。V字の溝が4メートル。でもちょうど良い具合に川水が流れていて、そのスピードもそうめんをなんとかキャッチできそうです。私は最終地点でザルを構え大盛りで頂くつもり・・・。冗談はさておき、ここまで愛知川流域が汚れてくると川の浄化能力にも限界があります。ラーメンの捨て汁や、それこそソウメンを作って見える方も見えますが、茹で汁や洗い汁、つけ汁の処理、みなさんどうなさっているのでしょうか?この流域では間違っても川や山に捨てないで欲しいです。清流を守りましょう。

Img_0518_2 Img_0527  「頭を冷やして来い!」。私が言った訳ではありません。突然岩堤の滝に頭を突っ込むH場君。いきなり何をするの?とN森君も振り返り。この滝はちょうど堰堤のような形になった岩壁から滝が流れ落ちます。上手いネーミングですねぇ。

Img_0540  谷尻谷が分岐するところに「コリカキ場」はあります。コリカキは「垢離掻き」、お金明神参拝の前に身を清めるところです。永源寺の佐目から相当無理のあるコースで登拝したそうですから、文献にはありませんが修験の道として厳しい山中の歩き、最後ここで遠路で流した汗を洗い流し清めたと想像します。二条の滝が北谷尻谷の流れで、二人が半身浸かっている上谷尻谷の淵に注ぎ込んでいます。コリカキ場の周囲を西尾本では、「この付近の谷畔は広い台地があって素晴らしく気分の良いところである」と評していて、美しい二次林が広がる森は、雨の中しっとりしていて、豊かな自然を守って時間が止まっているようです。原生林ではありませんが、芦生の森のような素晴らしい森です。

Img_0543_2 Img_0544  コリカキ場からお金明神までが、大雨が降ってくるし、難儀でした。コリカキ場南の昔小屋があったと思われる平坦地から南に向うとテープあり。一本目の枯れ沢が昔からの登拝路。それを越えて南東に向うとある小谷がお金峠に向う登山路ですが、その後の崩落などで踏み跡もテープも消えていて、ちょっと周辺を見回しましたが、それらしい踏み跡もないので、その小谷を登りました。これが正解だったものの、急登で20分。足が悲鳴。今度は下って「お金明神」看板がありましたが、そこがお金明神と勘違いし、大杉の生えた岩峰の周りをうろついていたら、横を見ると四角っぽい岩を積み重ねた輪郭を発見。ようやくお金明神にたどり着いたのでした。西尾本にもあるように、お金明神にたどり着くのは簡単ではない?

Img_0546  天狗の面を持つ大岩、これが「お金明神」です。古き時代にこの付近の鉱山から生まれた「お金信仰」。信仰は修験のシンボル天狗から発し、山林に携わる人の安全祈願、鉱山従事者のお金神に変意し、農耕の雨乞いまでもカバーする幅広い信仰を集めていたらしいです。特に鉱山というものは、700年代の天平時 代に奈良の大仏が国中の銅を集めて造られたことからも分かるように、非常に古くから人々が従事していた事業で、もちろん鈴鹿の山の鉱物も古代大和の国に送 られていたとは想像に難くないです。また、鈴鹿の山に無数にある炭焼き釜は、その方面への燃料供給地としての役割を担っていたことも推測させます。

Img_0552 Img_0555  岩の棚には鉄製の鳥居。定期的に参拝は続いているようで、お神酒を供えたお猪口とお銚子。お金の神様だけあって登山者もお参りがてら賽銭をあちこちに置いていっています。また西尾本でも触れていた蛇は見れませんでしたが、周辺にはいくつも抜け殻が見られ、この大岩の持つオーラが信仰の生き物「蛇」を惹きつけているようです。周辺の大杉は、神聖な場所と言うことで信者の方が植林したんでしょうね。
Img_0559  お金明神正面?には掲示物を禁ずる立て札があります。「古来よりここは、お金の森とあがめ、塔尾金大明神さまの神域です。書き記した掲示等、一切禁じます。滋賀県 永源寺町 大字佐目 大字相谷」とあり、『お金峠』や『お金明神』の道標を付けられたフィールドウォークなんとか会の方、タタリがありますぞよ。まぁ、こちらの方も西尾本を読んでやって見えたんだと思いますが、西尾本も言っているように「神の聖なる場所はそっとしておくのが望ましいようである」のです。

Img_0561_3  大瀞の中は余りに岩壁が迫ってきていて真っ暗。昼下がりの日の光がちょうど出口に差し込みました。その逆光に映るシルエット。長い遡行を終えた二人の満足感が伝わってきます。轟音がこだまして二人には声が届きません。でも私の意思か伝わったのか、とりあえず取ってくれたポーズが様になりました。ありがとう。

Img_0562_4 Img_0568  下水晶谷出合にかかる吊り橋です。通れる通れないかは自己の判断です。ただし、もし命知らずで渡られる方は自己責任が原則なのと、吊り橋を渡るときのルール、1人ずつ速やかに渡るを守る。それから足元のバーが一部壊れているところがあります。もう一度言いますが、命知らずで自己責任が原則です。
 これを渡る渡らないで二人はすったもんだ。N森君はどこで橋が固定されてるのか検証してましたが、橋はただ両岸地面に乗っているだけで、ワイヤーはたるんでて効いてないとのこと。H場君もグズグズしてます。何度も渡っている私がお手本で渡りました。後ろで二人は大騒ぎ。私の無事をサイトして?二人も観念したのか、対岸に渡ってきます。二人とも声出し過ぎ!

Img_0571  朝明テント村の下で数年目にオープンし、やってるのかやってないのか分からなかった「三休の湯」。最近ようやく金土日の週末営業に落ち着いたようです。風呂場も外の風景を取り込んで素晴らしいんですが、この囲炉裏端が落ち着くんですよ。お風呂の前後に勧めてくれる庵座谷の水、たまらなく旨い。そして簡単な食事にメニューがイイ。N森君はいきなりスモークチーズとウィンナー、そしてダッチオーブンで焼き立ての焼き芋。私はダッチオーブンで煮込んだカレーうどん。風呂ですごく温まって、美味しい食べ物をみんなで摘んで大満足。ふ~。
 と言うのも、下水晶谷出合からの中峠をへて朝明への道のり、何度も歩いてるんで分かってはいたんですが、歳には勝てずキツイんです。中峠までは稜線が見えていてもなかなか着かずにキツイ。中峠からは、ガレた急降下がいつまでも続いて足が震えてきます。雨で体も冷え切って、体力も限界の中、なだれ込むように三休の湯に飛び込んだんです。朝明に風呂が出来てホントに良かったと、今回はつくづく思いました。
 時には強い雨にも打たれましたが、ほとんどが止んでいて気分良く歩けました。豪快な遡行と鈴鹿の山の森と歴史散歩に、三人とも大満足の一日でした。またコースを変えて楽しみたいと思います。足痛~

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2009年9月10日 (木)

杣道を探して。ツメカリ~フナ峠~白滝谷。

Siratakitumekari「電子国土基盤地図をカシミールで表示:鈴鹿山脈・釈迦ヶ岳の西面部、白滝谷登山道の一部」

 GPSを使って以前から気になっていたツメカリ谷からフナ峠を通って白滝谷へ乗越するルートをなるべく杣道に忠実に歩いてみました。どうしても、谷間の道は崩落しやすく、植林地は伐採や間伐で踏み跡が消えていることもありましたが、先人の付ける道の巧みさには驚かされます。尾根上を試行錯誤的にうろうろしている以外は、ほとんどが杣道です。稜線には沢山の踏み跡があるので、試しに降りてみたのですが、結局ツメカリ側も白滝側も図の2ルートが無理がなく、杣道としてある程度の踏み跡の残る道でした。かなり色んな方が我こそはと紐やテープをあちこちに付けて、中にはこんな強引なルートを?と首を傾げたくなるようなルートにまでテープが張られてました。「フナ峠」も同じで、数箇所の鞍部にテープが張られていました。西尾本には「白滝谷の美しい台地を見おろす鞍部に出る。」とあるので、皆さんその地点を探して歩いたのか、数箇所の小高い場所は剥げている状態です。そんな私も、遠方に国見、御在所を望む高台に寝そべっておにぎりを食しました。

Img_0438  私的には、写真の135番杭がある鞍部、稜線上の西寄りににあるウェイポイントがフナ峠だと思うんです。
 羽鳥峰から白滝谷へ向う手前に「杠葉尾⇔朝明渓谷?」でしたか、白い道標がありますが、矢印の上にホントに小さく「↑ツメカリ谷」と手書きがあります。ここが登山道のウェイポイント。その手前にも、羽鳥峰から歩いてくると黄色テープ。さて出発。アマゴ谷?は登山道と分かれると両岸が立ってきて簡単に渡渉できなくなります。羽鳥峰から来た私は当然左岸にいて、渡渉ポイントを探すとすぐ対岸に登りやすそうな箇所が川のウェイポイント。右岸には赤テープがあります。右岸から渡渉ポイントを振り返ってみると、両岸共に緩やかなスロープで対岸に向け昇り降りしているのが分かります。稜線に向って東側のルート、踏み跡を追います。ほぼ800の線上を歩き、渡渉から小沢へ入ると崩れで踏み跡は消えますが、植林道を追うと、再び踏み跡が現れて簡単に135番杭へ。稜線なのに杭の少し手前が窪地的になってるので、これがフナ峠の舟?とか思ったりします。尾根上の鞍部はどこも草付きで、私もお世話になっているスーパー情報サイト「SawaNavi」では草付きを降りたとありますが、どこの草付きか見分けはつきません。

Img_0443  ツメカリ谷の左岸にある赤テープ。、地図では標高800のウェイポイントなんですが、私のバリゴでは780と表示。
 フナ峠では稜線上を歩き、東のウェイポイントが次の鞍部。そこから北へ非常になだらかな谷でツメカリ谷へ下降。この下降もとても快適です。到着したのが写真の地点。
 ツメカリ谷に降りて、しばらく左岸を見ながら歩きましたが、特に目印があるわけでもなく、820で左岸に上がりさっきの赤テープに向っていたら815のウェイポイントにまた赤テープ。そこからも下ってきた踏み跡方向に道があったので歩くと、今度は別の踏み跡に白テープ。下降してきた踏み跡をクロスして、西側の小尾根に乗りました。これも難儀することなく尾根に上がれました。
 135番杭に戻ると、白滝から登ってきた踏み跡よりも明確な踏み跡が藪に隠されてありました。これにはずっと赤テープ。植林の小尾根づたいに降りると渡渉。向こう岸は平坦な植林地で、真っ直ぐ突っ切ってアマゴ谷の渡渉点に到着です。

Img_0385  GPSがあると今自分がどこに居るのかが分かるのが強いです。現実にはもちろん、等高線10メートルには映しきれない起伏が想像以上のボリュームで存在していて、ほんの少しの等高線のカーブを元に起伏を読むので、最後は自分次第です。でもGPSばかり見てると、どうしてももっと詳しく見れないのかと、どんどん拡大したりしますが元の地図は同じなんで、あれってなったりして我に返るんですよ。いけないいけないと、紙の地図に戻るんですが、もう歳なんで見えづらくって情けないです。GPSは中年の味方ですよ。

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2009年8月30日 (日)

名渓の夢の跡。滝谷、山ノ神峠、茶屋川下部廊下帯。

Img_0245 沢の途中にある古い取水施設跡は歴史を感じさせる佇まい。相当古くからこの谷は電力事業に使われてきたんでしょう。この沢は大水にさらされたことがないのか、それほど傷みもありません。
 今日は愛知川の本流である茶屋川の八風谷との出合い近辺をブラブラ。神崎川の動に対して静の茶屋川と言われ、支流についてもそれ程沢登りの対象となる沢はありませんが、西尾本には愛知川に直接注ぐ滝谷には見るべきものがあるとのこと。ただネットには遡行情報は皆無で、全く対象として問題にならないのかとも考えますが、考えるより現場を見てくるほうが早いということで、同じく西尾本が名渓と呼ぶ茶屋川下流部廊下帯についてもその実情を見てくることにしました。もうひとつ、山ノ神峠というのも気になってたんです。
 石榑峠が使えないのですが、新名神を使えば我が家から1時間半で神崎川出合いに到着できます。高速を使わない西回りの鞍掛峠からは滋賀県に入ってからがもう大変で、2時間半以上掛かるんです。車一台通るのがやっとの山道が連続し、もうヘトヘトになります。でも木地師博物館やオシドリの飛来地を発見できたりして、遠回りではありますが収穫も多いです。

Img_0200_2 Img_0218  車は茨川林道に入り少しいくとある、八風谷出合いに降りる関電の巡視路口に路肩駐車。後でここまで林道を歩いて帰ってきます。出合には巡視路の階段で降りていけます。さらに立派な吊り橋が二本掛かっていて渡渉要らず。愛知川を下って滝谷の出合まで行きますが、しばらく整備された巡視路が右岸に続きます。途中小さな施設にぶち当たりますが、慌てて無理矢理河原に降りなくても施設の向こう側にまだ巡視路の階段が続きますので、河原へは苦労なく降りれます。出た河原の左岸にはまた巡視用の階段が見えてますが、今回は巨大橋梁の橋桁工事をしており、その工事を見物をするためにそのまま川を下りました。休日は工事も休み。真近で巨大橋桁を見物。トンネルとこの橋が出来たら愛知川も変わってしまうんだろうなぁ。橋桁を横目で見ながら大石群を越えていくと、滝谷出合です。下流には岳の尾根から突き出た尖塔が、頭部に松を生やして目立っています。中国の桂林のよう。

Img_0228  いきなり始まる廊下の入口を半分大石が塞いでいます。その横を通って深く暗い廊下帯の奥へ進むとだんだんと見えてきます。堂々たる8メートル滝。これ、かなりホールドがあるようです。トップロープがあれば、水流をまともに受けながらでも登れそう。今日は右岸ルンゼから巻くことにしたのですが、かなりの崩落でいやな感じ。滝上部右側を見上げると、なんと鉄製の橋が見えるじゃないですか。こんなところでも巡視路にお世話になるとは。巡視路は廊下入口手前から左岸にあり、上流にある取水導への黒ケーブル沿いに付けられています。橋は8メートル滝の見物に最高。労せず落ち口に連れて行ってくれます。その後も冒頭で紹介した関電取水設備まで巡視路は続きます。

Img_0256  滝谷上部廊下帯、2段15メートルです。実はここまでの間に目ぼしい滝は4メートル滝くらいで、それも簡単に左を巻くだけ。他には小滝の連続が延々と続きます。水の複雑な流れは目を楽しませてくれますが、さすがにこれだけ平凡だと疲れます。河原を踏む杣道を歩くことが多いです。この沢の見所は最初と上流部の廊下に集中します。上流部廊下のこの15メートル滝は面白い。狭く深い廊下のドン突き。滝のすぐ横を登りました。高度感がありヒヤヒヤ。滝直登も出来そうですが自重。ここからは源流部となり、両岸は植林。間伐の丸太や枝葉が多いです。美しい二次林は余り見かけません。とにかく山の神峠へ一直線です。ここも長い。

Img_0270_2 Img_0271  着いた山の神峠は一部懐かしい雰囲気を残します。今は鉄塔が建ち大きく西側が開けて展望が素晴らしい。正面は日本コバでしょう。鉄塔の敷地は芝生で、どこででもゴロンとなれます。
 これから茶屋川・焼野に向けて廃道となっている道を下るつもりだったのですが、登山道はトラバースぎみに「峠谷」を横切っている途中の小沢ですっぱり道が途切れてたんです。それまでは2箇所赤テープを確認してるんですが、そこで何を血迷ったのかその沢に降りてしまいました。それからは道迷い遭難の典型みたいになってしまって大変。たぶんその沢の向こうの尾根には道がついてたんでしょうか?滝は懸垂で降りてましたが、トラバース途中でザックに掛けてたザイルを失くしてしまい、最後茶屋川が見えてきたときはガッツポーズでホント生還って感じでした。汗と泥だらけになった体で、ザックとヘルメットを河原へ投げ捨てて川へドブン。生き返りましたよ。

Img_0278  茶屋川に降り立った地点からしばらく上流に向うと林道が橋を渡ってトンネルに入る地点があり、私が「峠谷」を下ってきたことが分かります。「峠谷」は谷全体の斜面が崩れていて非常に危険。道らしい踏み跡は全く残ってなかったです。山の神峠から茶屋川へ下るには、赤テープからしばらく行くと道が途切れてますから、その沢を上部へかなり巻いて599mのある尾根をきっちり越さないと駄目。一旦谷へ降りるとかなり急角度の斜面で乗り越すのに相当難儀します。越した所が「荒谷」で登山道が残っていると思われます。2万5千分の一地図が描く尾根と谷のボリューム感等を総合的に判断できなかった失敗です。言い訳になりますがプリンター印刷の地図で不鮮明な上、その箇所には送電線が被っていてよく見えなかったんです。最近老眼気味?
≪後で実家にあった地図(「鈴鹿連峰」日地出版1993年)を見たら、その地図には「峠谷」と「荒谷」ふたつのルートが出てました。「折戸トンネル」から古語録谷経由で石榑峠へ向うルートも表示あり。また近いうちに「荒谷」ルートの確認に行きたいと思います。今度は黄和田から登ってみます。岳からの切り開き道の登りは体力的に無理あり。≫

Img_0282_2 川幅はゆうに20メートル以上はある本流は、広い河原と切り立った岩壁の迫る廊下が繰り返す手付かずの自然が残ります。川底は常に平坦で沢靴履きでの沢散歩に最適な感じです。埋まっているので適度な大きさの玉砂利が敷き詰められたようになっていて歩きやすい。川が蛇行する部分で水深が深くなるところでは腰まで浸かって暑さしのぎに最高。瀑流帯はありません。河岸の風景を楽しみながらゆっくり歩いていくと、大堰堤でいきなり沢散歩終了。瀑流帯は堰堤に埋まっていたのでした。かなりの大きさの堰堤で、これかなかったら神崎川以上の凄い渓谷美じゃなかったんでしょうか。堰堤は降りれないので少し引き返すと、左岸に釜跡のある平坦地に上がれる2メートルの小ルンゼがあるので林道にすぐ上がれます。後は林道をてくてく歩きです。

Img_0314  しばらく行くと川の水を一網打尽にする取水口。釣り人も路肩駐車してます。川へ降りる巡視用階段がありますから降りていくと赤い鉄橋を渡って施設を見学。下流は過去には名渓を誇っていた名残の岩璧を擁する水なしの廊下帯。上流に目を向けるとさっきの大堰堤が水を落下させています。その下にも壊れた小さな堰堤。その間の深みに釣り人が糸を垂れてます。挨拶して影も落とさないように横を通過。
 それから上流に話は戻りますが、古語録谷出合はしっかり埋まってました。古語録谷こそ上部の鞍掛道と建設中のトンネルの影響が大きいですから、土砂の流失は避けられないようです。それでもこの本流は河岸の景色は素晴らしいですし、沢登りではなく夏の涼を求める沢散歩にとても良いのではないでしょうか。滝谷から歩いた周遊は峠でのルートファインディングに失敗しなければ、沢自体の面白みには欠けましたが、山歩きとしたらかなり面白いものだと思います。鈴鹿の奥深さを満喫できました。(かといって沢装備のない人は通行不可です。)

 第2永源寺ダムの話はいまのところ治まってますが、神崎川も取水口の上に大堰堤を作るって言い出さないか心配です。林道は甲津畑に繋がるって言うけど、杉峠辺りも通るらしいです。杉峠に最近トイレが出来たのは、その布石?渋川の水は飲めません。

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2009年8月27日 (木)

不動の滝はどれ?宮妻峡。

Rimg0013  息子と宮妻峡へ。実は息子に新しい靴を買ったんです。先日の甲斐駒に行った時点で既に足が痛いって言ってたんですが、遂に買う羽目に。物凄い成長なんです。それで今日はその靴を試しがてら、宮妻をブラブラしようということになりました。実はいつも水沢峠から下ってくると、「不動の滝、下にくだる」ってヘタウマな字で名板があるんですけど、ちょっと気になってたんです。これだけの名板を掲げるんなら相当な滝なんだろうって。

Rimg0060  朝晩は涼しくなりましたが、昼はまだまだ8月の陽気で暑い。着いたカズラ谷登山口の林道ゲートは標高で400メートルを越えていて涼しいです。早速息子にニュートレッキングシューズを履かせて出発です。と思ったのですが息子の律儀な性格が発動!「ゲートの立入禁止は守らんとあかんで」と言い出します。このゲートは車の乗り入れを禁止してるなり、お役人さんが事故があった場合管理責任を問われないようにするための告知的意味を持つんで、自己責任を謳っている登山者は入っても罪を問われなくて、事実水沢峠を下ってきた登山者はここが通れないと困ってしまう等を息子に説明しますが、納得いってないようです。息子と険悪な雰囲気に。しょうがないので無理矢理歩かせるものの、まだブツブツ言ってましたが、しばらく歩くと横の斜面からヘビが落下してきてビックリ。私も「この分からずや息子がー!」などと大人げなく考えていたので不意をくらい、過剰反応的に息子と走り出してました。走って逃げていたら二人とも険悪な雰囲気はすっきり。「ビックリしたな~」と話し合いながら何事も無かったように歩を進めたのでした。(なんじゃ、それ。ヘビはこの後帰りまでに大蛇系のやつを含め2匹遭遇し、先日のカズラ谷遡行と言い、改めて宮妻界隈の悪名が深まる結果となったのでした。)

Rimg0022_2  沢へ降りるには、結構な傾斜を20メートルほど下ります。息子はキツイ傾斜を見るなり「ザイル要るんちゃう?」と弱気発言。私は「あほ、お前、甲斐駒の直登道の方がよっぽど危ないわ」と言いながら下ります。息子は慣れない靴のグリップ力を試しながらゆっくり。どうして?あれだけ危険なとこを歩いたお前がこんなところでビビルの?じれったいな~。そして先に着いた私の前に現れたのは二本の滝だったのです。あれ、なんで?不動の滝はどっちだ?と言いながら付近を探索。息子は途中のコンビニで買った草モチを食べながらゆっくりお茶。

Rimg0028 Rimg0033  調べてみると、その箇所は三つの流れが出合ってるんです。右の流れに水量も十分ある綺麗な二つの釜を持った10メートル滝。真ん中には水量は少ないですがこれも高さは10メートルはある滝。そして左側の本流と思われる流れには滝はありません。あれ?西尾本にこんな風に書いてあったっけ?多分右側の流れが中ノ谷で、真ん中が宮妻谷、左が本流なんです。よく調べませんでしたが、中ノ谷の滝は林道下の5メートル滝だとしましょう。でも真ん中の宮妻谷は「ほとんど気付かずに通り過ぎるほどである」とあり、滝なんてものを持ってるとは書いてない。不動の滝は本流にある滝と解釈していい扱いです。でも本流はゴーロ状態。どうなってるんだ?疑問を残して昼飯。

Rimg0046  帰りは林道に上がるキツイ斜面を登るのがかったるいんで、本流を下ることにしました。見るとルート取りの水色テープが張ってあります。多分大堰堤まで行けるとふんで、息子の石飛びの練習です。最初はイチイチ手を着いて怖々でしたが、慣れるとピョンピョンやってます。体が小さいんでステップは小さくなりますが、それなりの対応をやってます。これだったら沢にも行けるかも?
Rimg0055  テープのルート取りは、かなり古そうな踏み後をたどっていて、昔は大堰堤から不動の滝への散策路として機能していたみたいです。今は谷全体の崖崩れや崩落調査の為に使っているみたいで、ルンゼや大石に印が沢山見られました。渡渉が数回ありますが、ある程度歩けるように木の剪伐も一部行ってあり、山の経験がある人ならぼんやり歩ける道です。昔は大堰堤の上で、家族でキャンプを毎年していたもんです。写真は大堰堤への降り口。今はここまで車は来れませんし渓相も変ってしまって、キャンプには不向きなゴーロ状態になっています。でも秋も深まった時分に、また散歩に来ても良いかもしれません。渓谷が赤く染まる絶景の紅葉は今も変らないはずです。

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2009年8月26日 (水)

必見!すだれ状6メートル滝。愛知川・ツメカリ谷。

Img_0150  ツメカリ谷・すだれ状滝6メートル。愛知川流域を代表する滝のひとつだと思います。下流から近づくと大きな水の落下に目を奪われます。上から見るとナメ状の幅広い川床に広がった水が、いっきに落ちていき滝つぼではじけます。その光景はまさに壮観。
 先日の白滝谷が頭から離れず、今日は愛知川・ツメカリ谷へ行ってきました。やっぱり鈴鹿の沢と言えば愛知川で、沢として持つ魅力に惹きつけられます。今のところ武平峠も石榑峠も通行止めでアプローチが大変ですが、それを上回る素晴らしさがあるんです。

Img_0103_3  白滝谷最終のチョックストーン・ゲート2メートルです。先日はカメラの電池切れで撮れなかったんです。ゲートと言うより小さなトンネルみたいに狭い廊下を抜けます。ここで白滝谷を下流から上流への遡行の場合はエンディングになりますが、今日はここからがスタート。白滝谷を下って一旦愛知川本流へ出て、更に下ったところにあるツメカリ谷を遡行します。体力温存のため羽鳥峰までは超ゆっくりでアプローチ。朝、西山荘のオバちゃんとも長話になったので遅れ気味。ここから平凡なところは登山道を使って飛ばします(早く帰らないと嫁さんに叱られます)。木漏れ日の中の「アカナメ」は、やはり素晴らしい。
Img_0112 Img_0115_2  羽鳥峰で合わせたバリゴの高度計。白滝谷出合いの造林図前でピッタリの558メートル。気持ち悪いほど正確に計測。いつもは±30メートルの誤差は当たり前なんだけど・・。
 ツメカリ谷出合いに隣接する愛知川のトロ。ここも深いところは足が着かないんですが、かなり埋まってました。でも今日はゴーグルを持ってきてたんで、ワザワザ水泳。アー気持ちイイ!元水泳部として泳ぎにはウルサイんです。だれも見てないんでバタフライで泳いだりして。

Img_0126    いよいよツメカリ谷。最初沢には、ところどころ材木運搬用のワイヤーが残留しています。小滝を次々越えると大きな釜を持った3メートル。釜の中央に丸太が串刺し?「犬神家の一族」の一場面にも見えたりして。足が着かないので泳ぎが苦手な人はこれを持って。深いし綺麗なんで、ここで一回目の飛び込み。丸太串は滑るんで登れませんでした。

Img_0139  見上げるような石壁が周囲を取り囲む大きなホールのような空間に、右側から5メートルの滝が水を注ぎ込みます。写真では水深は浅そうに見えますが、ここでも滝への取り付きは泳ぎになります。滝の左側を直登。日の差し方や時間によって、刻々とこのホールの雰囲気が変わっていきます。ずっとここにいて変化を見ていたいと思うほど美しいところです。写真がヘタなんですいません。

Img_0152 Img_0155_3  ここで冒頭の「すだれ滝」が登場。多くの山行記録がこの滝を両岸から登っているようです。私は正面から登ってみました。水流に隠れたクラックがホールドとなって導いてくれます。落下しても滝つぼに飛び込むだけ。泳いで取り付いて、フリーで登る。そして下降は飛び込み。滝つぼはそれほど埋まってなくて、飛び込んでも足は着きません。楽しくって3回は昇り降りしました。もう最高です。(疲れましたが)

Img_0167  5メートル「裏見の滝」。滝中腹を横切っている細いテラスを歩けるようになってるんです。まさにそこから滝を裏見。自然ってホントに不思議な仕掛けを造りますよね。この辺りは川幅が広く、両側の木々が迫ってきてないんで、とても明るい雰囲気。純日本風庭園のお手本のような造詣が続きます。全国クラスの沢の記事なんかを見てると、凄いなーと思いますが、ここも規模は小さいですが素晴らしい。
 今日は飛び込みと泳ぎが続いて、もうヘトヘト。明るい河原でお昼寝しました。日光で温まった石で岩盤浴。沢の音と鳥の声しか聞こえません。あ~気持ち良いです。

Img_0171  さて帰る段取り。当てにならない私のバリゴの740メートル地点で水色紐を発見。踏み跡もありましたが、これで尾根越えじゃ羽鳥峰に帰るには早すぎます。もう少し遡行し、ケルンのある箇所もありましたが、バリゴで約800メートル地点にあった踏み跡に入りました。県境稜線手前の「気持ちの良い二次林台地」で白滝谷登山道と合流。おお、素晴らしい。昔の人の道のつけ方は利にかなっていて楽ですね~。こんなときいつも無理矢理急斜面を昇り降りすることが多いですが、こけたりして薄汚れて汗だらけになって、沢気分が台無しになっちゃうんです。本日は成功。でもまた同じように道を見つけられるかは不安です。バリゴの気分次第?

Img_0162  本日はツメカリ谷がメインとなりましたが、白滝谷とともに素晴らしい沢でした。やはり愛知川です。繰り返しになりますが、すだれ滝は素晴らしいです。息子ももう少し大きくなったら連れてきてやりたいです。(大きくなったらもう一緒に来ないよなぁ。)
 ただ、その本流が今や俗化の一途をたどり、災害によって深く美しいトロや釜がかなり埋まってしまった現在では、これら支流の美しさが今後も保たれるかが心配です。俗化について幸いなことに、それぞれの支流はアプローチやその遡行そのものが長く、山の基本中の基本である歩くという要素が重要になっています。つまり力もないのに安易にやってくる者は受け付けません。歩くという基本がマスター出来ている者は、山の基本もある程度身に付いているでしょうし、自然を愛する心も持っていると考えたいです。
 来たれ!力のある者。(私は力なしですが・・)

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2009年8月24日 (月)

「午後の紅茶」改め「午後の沢」。石谷川下部。

Img_0067_3    日曜もお昼、どこかへ行きませんか?とH君から連絡。午後はゆっくりお茶でもしようかと思っていたので、昼下がりのこんな時間からチョット行けるのは・・・。先日家族で涼みに行ってきた石谷川下部へ行ってきました。まったり落ち着けるかなぁ。
 いちおう奥利根を履いて沢スタイルで。先日は上流から白糸の滝までしか下ってなかったんで、今度はロッジから入って大堰堤まで通しで遡行?することにしました。遡行といっても1キロに満たない距離でしたが、これがなかなか泳ぐ要素が多くてイイ水遊びなりました。写真は白糸の滝が落ちる大浴場に、1人まったり浸かるH君。

Img_0050_2  ロッジの左を降りると沢。いきなりの堰堤。巻くのではなく、堰堤と右岸の崖との接地部が溝になっていて家庭用ハシゴあり。ここが最大の難所?登っていくと、暫くは平坦な流れ。二つめの堰堤は簡単に越えて、さらに平坦な流れですが、だんだんと壁が立ち上がってきます。確かめてませんが、ここまでは無駄なんで右岸の傾斜も緩くキャンプ場の方から尾根越えしてきても良いかも。キャンプ場から滝見道を登ると尾根鞍部の四辻の下に大石があって、そこに踏み跡がついてます。それを降りるとたぶんこの辺だと思います。

Img_0060 まず出会った淵は、いきなりの泳ぎ。ちょうど良い水温?で気持ちイイ。S字状にやってくる小滝はどれも淵を持っていて、泳ぎを交えて簡単に越えていけます。すでに壁は上空にせり上がって深い渓谷の様相。先は短いんで休日の午後をゆっくり楽しみましょう。

Img_0070  H君、懸垂下降の練習?
 白糸の滝ですが、よく見ると右側の苔の付いた壁面にトラロープが下がっています(最初の写真参照)。末端は解けてるし、支点もどうなってるか分かりません。 滝つぼダイブしようと壁を登ろうとしたんですが、どうもこのトラロープでは不安なんでマイロープを出しました。登ったものの上から見る釜には砂の堆積が目に付きます。止めてここは8メートルの懸垂下降の練習。H君これだけで喜んでます。滝上部に行くには、トラロープのあるこの滝すぐ右の壁面を登るか、左岸についている滝見道を登って滝上部に取り付くか、さらに滝見道を使って巻いてから沢を下降してくる方法かの3つです。距離はありますが沢を下降してくるのが一番安全。滝落ち口よりちょっとのところにハーケンが打ってあります。こんなに簡単お手軽に沢要素を楽しめるんで、○○ベルとかのアウトドア・チャレンジ~みたいな企画に使ってるんでしょうね。うちの息子も来れるジャリンコ沢?。

Img_0074_2  Y字ゴルジュの淵に飛び込んだものの予想以上に浅かったです。その前にこれを登るのにちょっと思案。左側の岩肌を登ろうとしたんですが無理で。よく見ると滝すぐ左に左斜めの筋が入ってるんです。うすーく入ってますんで、それをつたって登ります。
 ここで滝見道が沢を横断している地点に到着。道路用のガードレールが橋代わりに渡してあります。後は狭まったゴルジュが右に入っていきます。先日息子がカメラをポチャンした場所を左から登ると小堰堤と終点の大堰堤です。お疲れ様で~す。午後からのお茶代わりにやって来たにしては楽しめました。
 これだけだと単なる川遊びですが、これを上部の石谷川通常遡行にくっつけるとかなり楽しめますよ。通常林道ゲートまで車を乗り込みますが、この道がかなり荒れてるんです。普通車だと底を擦りそう。キャンプ場出発にすればトイレもあるんで靴も洗えます。石谷川は元々女性が多いデート沢と言われてるんで喜ばれるんじゃないでしょうか。

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2009年8月21日 (金)

この辺の主(ぬし)はオレ。鎌ヶ岳・カズラ谷。

Img_0005  カズラ谷下部の5メートル滝中央に鎮座していたカエル様。どんな滝でも1人だと慎重になります。手掛り、足がかりをゆっくり見極めての滝の中ほど、顔を上げると目の前に居ました。ぎょっとして、おっとっと。落ちると怪我する滝です。じっと遠くを見て人を見ても全く動じないお姿は、この沢の主(ぬし)とお見受け致しました。ここより先に行ってはならんと仰ってるのか、テコでもそこを動こうとしません。そこ、私が今から手を掛けたいところなんですけど・・。いま滝の真ん中だし、ここから降りろたってもう出来ないし、どいてもらわないと進退極まっちゃうんです。しょうがないんで強硬手段。丁寧に滝つぼダイブへお招きしました。さようなら~。
 鎌のカズラ谷に行ってきました。カズラ谷は鈴鹿山系中央部にあって、鎌ヶ岳、御在所界隈の沢の主(ぬし)的存在です。内部川の源流である宮妻峡の有力な谷のひとつ。わが幼年時代はキャンプといえば宮妻峡で、内部川は私の住んだ学校区を流れ、幼い私を育んだ川でもあるんです。そんな私の馴染みの沢カズラ谷は、滝また滝の連続で楽しませてくれる鈴鹿の名渓です。でも最近は蛭の巣窟とか呼ばれたり、黒滝と呼ばれる漆黒の岩で造られた滝等を擁する為、悪の総本山的扱いを受けてるんです。今こそカズラ谷の汚名を挽回する時です。

Img_0012  本谷10メートル直瀑に挑もうと・・しましたが自重。この写真、セルフタイマーで上手に撮れました。急いで滝に近づこうとしたら思った以上に水が冷たくて、ヒィーッとなってる後姿です(笑)。写真で見る傾斜は緩いんですが、実際は相当の迫力を感じます。でもビレイがあれば無理じゃない。巻くのに炭焼道に乗るとかなり行き過ぎちゃうんで注意です。この辺の岩の造形美も美しいんで見逃してしまいます。この沢は小滝がどんどんあって、ちょっと難しい中滝もあって最高に楽しめます。

Img_0020  ほとんど日の差さない渓谷奥の漆黒の黒滝。そこに一条の光が差します。悪の限りを尽くしてきたカズラ・ベーダーも今日まで。クライミング攻撃で一気に粉砕です。
 本当に真っ黒な滝なんです。練習台にもならず簡単に登れるんですが、登っていると体の力が・・。フォースのダーク・サイドに引き込まれていくのを感じます(滝続きで休みたくなってきて)。そこを何とか振り切って次の滝へ。しかし次の滝が問題でした。

Img_0021  一枚岩をジグザグに溝が走って水流が流れ落ちるS字状三段15メートル。これぞフォースが私に果たした試練だったのです。最初は難なくスタートしたのですが、第1コーナー・3メートル地点までは、足は溝に突っ込んで、手はあちこちのホールドを確保できたんです。アレレ、コーナーを曲がって左に上っていく足の置き場が曲者なんです。迷っているとびしょ濡れ。体温が下がっていきます。危ない~。一旦ズリ落ちてコースを確認。これを突破できなければ・・。再度の挑戦で突破できました。ヌメヌメに足を置く勇気と色々出てるホールドをうまく使えば問題ありませんでした。ちょっとジムの成果が出てますか?これでカズラ谷に平和が戻りました!?

Img_0030  終盤の多段20メートルは迫力ある滝場のはずが、一転した晴れが続いているので水不足。ただ巻くのに手前左岸を登ろうとしましたが、手掛りがなくなっていました。しょうがないので一番奥の小ルンゼを登りましたが、これがまた岩が危ういし、ホールドに砂利と木屑が乗ってグチャグチャ。命からがらで登りました。

Rimg0436  登山道に出て一路頂上へ。今日は日が差しますが薄曇り。岳峠でオジさんとすれ違い。頂上ではオバさん二人と遭遇。御在所から来たとのこと。これから長石谷を下るの云々。カズラ谷を遡行してきたと言ったら、宮妻側は蛭が凄くなかった?と聞きます。今日は蛭3匹とカエル1匹、ヘビ2匹でしたと報告。やっぱりと大騒ぎ。「私、夏の間は絶対にあっち側に行かんようにしとんのやわ」と相棒と話してました。ダーク・サイド、今だ衰えずか~。
 やっぱりカズラ谷の遡行は、春と秋がいいですね。瀞的な所はないんで濡れずに登れますし、夏は爬虫類系が沢山生息していて、滝なんかを登ってるとビックリしちゃうんで危ないです。ヘビは大岩をやっつけてる最中に半身を宙に浮かせてるシマヘビと、壁にしがみついてる時に横を落下していった青大将。冒頭のカエル様と言い、突然出会うんでドッキリなんです。やはりカズラ谷はその規模と悪名で、この界隈での主たる存在感をハッキリ示していたのでした。

 でも沢たるカズラ谷は、やっぱり最高!

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2009年8月19日 (水)

残暑はここで乗り切ろう!愛知川・白滝谷。

Img_4237 天狗滝はいつ見ても大迫力。作りが大きく、渓谷の深さが荘厳さを増します。堂々たる構えは、カメラを持って近づくと風圧が凄い。さすが愛知川の看板滝です。早速ザックを置いて、滝に取り付りつきます。凄い量の滝水を浴びて右側を泳いで近づくと、滝裏に入れます。そこに小さなテラスがあり、登るのに少し難儀しますが立てます。そこから水圧に耐えながらの登りになります。が、本日は1人で愛知川に見参。普段は賑わうこの天狗滝も、今日はだ~れも居ません。登るのは心細くなって諦めました。この状況、落ちたら誰も助けてくれませんから。
 今日は愛知川へ行ってきました。朝明から入山。羽鳥峰・ヒロ沢から本流を下って、白滝谷を遡行。近畿地方の生まれで良かったです。最近西尾本の元となっている昭和16年発行の古書「近畿の山と谷」を図書館で見て、愛知川の部分だけコピーしてもらったんです。そこには愛知川を評してこう書いてあります。「豊富な森林の水を集めて削壁、深漳の連なる幽谷を現出し鈴鹿の生命であると共に近畿山岳の誇りともなっている」。近畿山岳の誇りですよ。

Img_4210_2  鈴鹿の山も朝を迎えたばかり。羽鳥峰で鹿と遭遇。お互いを見つめたまま暫く時間が過ぎ、突然鹿は私に向ってキューンと鳴いてゆっくりと反対方向へ歩いていったのでした。彼の朝の時間を邪魔したようです。
 羽鳥峰はまだ薄曇りですが、既に西の雲間から青空が見えています。今年ピークに立てられた無粋な看板は、相当な自己主張をしていますが、景観を台無しにしているだけ。

Img_4213  ヒロ沢出会いに誰かが作ったやぐらです。どこかの子供会登山の目印かなぁ。2、3日前まで、ここは子供達でごった返してたでしょう。滋賀県側からも三重県側からも子供登山を兼ねて、みんなここに泳ぎにやってくるんです。昔ヒロ沢の淵も、もっと深くて泳ぎやすかったんでしょうね。随分砂利で埋まってしまいました。でもここまでやってくる子供会の伝統が残ってるんです。ただテン場に集められてたゴミの山、ちゃんと持ち帰りましょうね。

Img_2560 Img_4222  ちょっとショックです。天狗の上の七丈淵なんですが、左の写真が去年息子と来た時のもので、右は今回のものです。完全に埋まってるんです。また右側の水に接してる板状の岩は、形が変ってますよね。ひとつブロックが取れたようになっています。今日は水位が下がってるんだと思って帰って来たんですが、去年の写真と比較すると9.11の被害は相当大きいようです。本流は他の淵や滝つぼも相当な埋まり具合でした。

Img_4229  いざ、えいっと滝つぼへ。ク~、気持ちイイです。本日の天狗飛び込みは、下に見えているT字の葉っぱがへばりついている岩からにしました。七丈淵があれだけ埋まっていると、天狗滝の釜もかなり埋まってますよ。今までなら落ち口から2メートル上にある岩から落下できたんです。でもとにかく、愛知川のメインイベントである飛込みは果たせました。

Img_4249  谷尻谷出合いです。両側から迫る岩壁の高さは20メートルに達するかと思われます(オーバーですか?)。本流から見ると天狗滝から続く深い廊下の岩壁に、突然ぽっかり大溝が開いたような形状になっていて、その奥には古代遺跡が現れそうな雰囲気。見えているチョックストーンの向こうを覗きたかったんですが、登れそうで登れない。良い感じの沢の予感がする谷、行ってみたいです。
 ここでようやく川水で水分補給。お湯を沸かして温かいインスタント・ブタ汁を頂きました。天狗滝でかなり遊んだんで、体力消耗が激しかったです。実は天狗に2度飛び込んだんです。直登はしなかったんで、少し下流の右岸の岩壁にトラロープが下がってるんで、それを登ってたら疲れました。あの崖、降りるんだったらかなり怖いですよ。

Img_4255  白滝谷出合いは愛知川本流に渡してある荷運び用のワイヤーが目印。最初は落ち着いた雰囲気で、綺麗な淵と小滝をどんどん進みます。本流の淵は流れるプールみたいですが、こちらは銭湯。落ち着きます~。凄い快晴になって気温も上昇。頑張って歩いてるんで体も火照って、冷たい水面に潜ってじっとしてると気持ちイイ。広大な愛知川源流域に1人、大温泉センターを貸し切っちゃったみたいです。

Img_4257 Img_4262  白滝谷は、白滝からがもっとイイ。その白滝は2段の15メートル。海苔のような苔が着いてますが、フリクション十分でフリーで直登可能です。気持ちの良いクライミング。踊り場にはボルトハンガーが1本。欲を言うと、今日の白滝谷全体に水量がもう少しあったらなぁ。

Img_4269  ミネラルウォーターのコマーシャルに使われそうな光景。ナメ岩を水が覆い広い帯状に広がります。それが何十メートルも続くんです。愛知川流域最大のナメは、地元で「アカナメ」と呼ばれています。

Img_4271  ナメがずっと続く沢道を歩きます。木漏れ日の中で緩やかになった沢に、足取りはどんどん進みますが、早く通り過ぎてしまうのがもったいない。何度も足を止めて周りの景色をキョロキョロ。座り込んで水流を楽しみます。寝転ぶと背中を流れていく水が心地良い。水の流れていく音だけが聞こえます。
 ここでデジカメの電池がなくなりました。最後は細い岩間に1メートルのチョックストーンが挟まっているゲート状の小滝を通ってイベント終了。気持ちの良い二次林台地を歩いて稜線へ出ました。帰りたくない~。

Img_4211  羽鳥峰から林道への道は素晴らしく整理されてるじゃないですか。ガレた道にいつも閉口してたんです。朝明観光協会さん、折角こんないい仕事してるのに、羽鳥峰の看板はヒドイ。「おばれ石」の上に看板を付けてるようなもんです。場所の特定なら一段下がったところで十分です。是非付け替えを。

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2009年8月13日 (木)

核心は大堰堤の下?石谷川。

Img_4122_4  石谷川の「白糸の滝」です。大堰堤より下流にあって、最近の沢登りの記録で見ることはありませんが、相当な滝です。写真は広角で撮ってるんで、滝はかなり小さく見えてますが、その迫力は上流にある「頂礼井戸」以上です。高さは言われている8メートルよりずっと高いですよ。もちろん直には登れません。それに釜が大きい。本にも淵が巨大と記されていますが、愛知川本流クラスです。息子の水遊びプールに最適。ワザと滝に飲まれたり、流れに逆らって泳いだり、滝つぼの底まで魚を追いかけます。このクソ暑いお盆に涼を求めにやってきましたが、崩れた滝見道をやってくる人もおらず静かなもんです。

Img_4099  これは前日に撮った写真。そうなんです。毎日遠出ももったいないんで、近くに涼みに行ってるんです。石谷川は前から大堰堤下流が気になってたんで、この機会にと2日続けて来てみたんです。写真は「三ッ淵」のひとつです。くねったゴルジュは惹かれますよ。ひとつひとつの釜が大きいので、それぞれで泳ぎたくなります。水が美しい~。
 嫁さん、鬼になって飛び込みを迷う息子を諭してるみたいです。(ウソ)

Img_4105_2  へつりで淵を突破する息子。この先は行き止まり。じょうろ状になった所を川の水が集まって凄い勢いで流れています。その流れを写真に収めようと接近する息子ですが、写真を撮り終えた直後、カメラをポチャン。息子のお気に入りになっていたソニーのT9は水死。長いことありがとうございました。

Img_4149 大堰堤への駐車場からここへ降りてくることが出来ますが、安楽川のバンガローからも小尾根を越して滝見道が来ています。何度も渡って慣れましたが、川に橋代わりにガードレールが渡してあって、これが細かく揺れて息子、危なっかしい!小尾根の十字路下にある大石からも降りれそうな踏み跡があります。「三ッ淵」には見物用に鎖の残骸が残っていました。実際の遡行スタート地となるロッジからは、やはりかなり高巻きが必要になるようです。
 でもこの下流部全体が大きな廊下状になっていて、かなり雰囲気良いです。距離的には短いですが、上流部と合わせた遡行は楽しみも倍化すること請け合いです。今日は家族と一緒で一部残る滝見道を歩いた程度、また通しで本格遡行してみたいと思います。

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2009年5月10日 (日)

もう夏ですか?安楽川(カクレ谷)・鬼ヶ牙

Img_4019  駐車した石水橋のたもとから入渓すると、いきなり5メートルの飛爆が迎えてくれました。滝つぼは並々と水をたたえ、エメラルドグリーンに輝いています。この滝は水の裏側に入れるんで、面白い写真が撮れそうです。それっと滝つぼに飛び込んで向こうまで泳ごうかと思いましたが、今日はウォーミングアップのつもりで来たんです。辛抱辛抱。
 今日は、今期初めての沢登りに行ってきました。(沢歩きかな)息子とあちこちの山には行ってますが、足首がまだ十分に曲がらないんですよ。少しまだ痛いんです。そんな訳で、足試しに前から行ってみたかった石水渓・安楽川の支流、船石谷からカクレ谷へのルートを詰めてみました。そして登った稜線を鬼ヶ牙に向けて帰ってくるコース。鬼ヶ牙も前から凄く気になってたんです。土曜日はひどく暑くて、もう夏じゃないのと思うほど。日曜日は息子と嫁さん、ポケモンの映画にお友達と行ってしまうとのこと。それでは、ひとりでボチボチ、「沢登り初め」に行ってきましょう。

Img_3953  カクレ谷は、「隠れ」って言うぐらいで、最初は見逃してしまいそうなほど小さな流れなんです。しばらく進んでも、大丈夫かと思うほど弱々しい流れで、今回は失敗したかと思いました。でもだんだんと様子が変化してきて、2メートルの滝を過ぎたら出てきたんです。大きなナメです。曲がらない足首でもなんとか登れる斜度が続きます。水は少なめですが、斜面全体に広がってキラキラしています。両岸の緑も美しくて、この辺の山独特の日本庭園感を満喫です。写真は、左手で手掛りにしがみつきながら何とか撮ったもの。カメラを防水パックに入れてくるの忘れたんですよ。水しぶきでビショビショです。大丈夫かな。この夏のボーナスが出たら、防水カメラを買いたいです。パナかフジのやつが良さそうなんですが。
 この後は、トユ状のナメや連爆帯をいくつか迎えます。滝はいくつか巻きました。最後は7メートルのナメ状の滝。これ、いかにも簡単に登れそうだったんですけど、どうしても左足に全体重を移動して、足首を曲げないと左手が届かないんです。どうしても・・。このワン・アクションが出来ないために敗退。巻いたら酷い崖で、進退極まりました。足元の大石が剥がれ落ちていったのには、肝を冷やしました。だーれも居ない山で良かったです。

Img_3980  稜線に出て、少し西登り方向に行くと「長坂ノ頭」に到着。少し禿かかっている友人の名前と同じです。(私も?)ここも西側が禿げてて、キレットになっています。キレットの上からは270度の大展望。野登山から仙ヶ岳に連なる尾根、矢原川が詰め上がる仙鶏尾根のアップダウンが手に取るように見えます。真下は石谷川。臼杵ヶ岳への稜線が美しい。緑が深まって、山と谷の連続が感動的です。風が気持ちイー。

Img_4007 「鬼ヶ牙」に近づくと見えてくる岩は、まさに鬼の形相。これほど鬼の顔に似た岩はちょっと無いでしょう。よく山名を「鬼ヶ牙」としましたよね。大正解!山の姿は剣峻で、まさに牙のごとくです。この岩は麓からは見えません。この尾根上の限られた場所からだけです。トラ・ロープの張ってあるザレ山からが一番良く見えます。他の山の景色も最高に良いです。しかしこの岩を息子が見たら、夜寝れなくなってしまいそうで、面白かったのになぁ。

Img_4009  鬼ヶ牙頂上、488メートルに到着です。滝の巻きで体力を使い切ってましたから、もうヨレヨレ。鬼ヶ牙の手前のザレ山があって、そこに第一分岐と第二分岐があります。第二分岐で間違えて、石谷川へ降りる尾根に乗っちゃいました。しばらく進んで気付いたんで良かったです。鬼ヶ牙は488のピークと、その南の南峰、さらにその東の東峰があります。南峰まで行きましたが、その後の東峰への道は、もう大変です。本日の私の足では無理でした。ハイキング気分の人は止した方が良いです。
 おまけに下山路への第一分岐が分からなくて、難儀しました。ザレ山から少し西に戻った所に、凄く目立つようにピンクの表示がしてもらってあるのに見逃してました。
 鬼ヶ牙頂上からは新名神がよく見えます。この新名神を亀山から京都方面に走っていると、1個目のトンネル「安坂山トンネル」を出て、2個目のトンネル「鈴鹿トンネル」に入るまでの2、3分の間、右側に低いながら厳しい山容を見せ付けているのが「鬼ヶ牙」です。今度見てくださいね。

Img_3924  下山したのは、ちょうど車を置いた石水橋。川の水をガブ飲み。お茶も無くなってました。朝6時半に出発して12時に帰還。5時間半のお楽しみでした。
 ところで安楽川って、横の道が峠まで続いてますけど、今度は足試しに道路横の安楽川を歩いてみたいと思います。結構綺麗なんですよ。茶色い花崗岩がいいですよね。

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2008年10月13日 (月)

不動滝に打たれて修行。矢原川。

Img_3212_2  いつ見ても立派な滝です。今日は鈴鹿最大100mの下不動滝を擁する矢原川に行ってきました。写真の上不動滝は、高さは20mですがH君の居る右側と左側に不動尊が彫刻してあります。水流に洗われ像の姿はもう少ししか残っていませんが、大きさはB4くらいです。昔修験者がここで滝に打たれ修行したのでしょう。我々「トキドキ登山隊壮年部」はいよいよ「黒部・下の廊下」の再挑戦を再来週に控え、この矢原川に最終トレーニングと山行の無事を不動尊に祈願しにやって来たのでした。

しかし久しぶりのフル山行に疲れました。何より疲れたのが、滝での確保。本日参加のH君とI君、挑戦意欲満々の二人に少しでも頑張ってもらおうと、滝上部からザイルを降ろします。滝の核心部分で途切れず強いテンションで引き上げるのは、想像以上に腰に来て疲れます。足もヨレヨレ。年だな~。でも今回は少しですが懸垂下降も体験してもらって、お二人さんのクライミング基礎講座も進んでおります。

Img_3198 上不動滝の高巻きを終えてホッとする皆さん。ホッとしなければいけないほど高巻きが凄い。これだったら滝を直登した方が良いんじゃないかと思うほどの危険さにヒヤヒヤ。クイックドローを持ってないH君。断崖絶壁を通過中、先輩らから高値でクイックドローの販売を吹っかけられ困った様子でした。
向こう側は直ぐ滝の落ち口。絶景を眺めながらカップヌードル・シーフードカレーを食べたいですと言いますが、各滝で色々やってますんで時間が押しています。行動食を食べてすぐ休憩終了。

Img_3220_2 直ぐ側まで迫るゴルジュ。深翠の流れが満たされ、その中を進みます。10月、気温は比較的温かいですが、水温は低いです。どんどん体が冷えていきます。この狭いゴルジュはどこまで続くのだろうと思い出したとき、目の前に滝が現れました。一瞬行き場を失い動揺を感じますが、行き止まりの滝壁は新たな挑戦課題です。僅かなクラックを手掛かりに登ります。振り返ると皆さん黙って滝に挑戦。蟹を食べてる時みたいに沢に夢中みたいです。

Img_3222 皆さんかなりお疲れの様子。沢を登り詰めると、間伐の枝や幹が沢を埋めていて通過に一苦労。仙鶏尾根の支尾根にあるピーク786「タカノス」に取り付いたのが14:00で 、「ハカン谷」に降りる尾根を見つけ林道に入った15:00過ぎには皆さん灰になってました。同じ光景が延々と続く林道を歩いていたときは、ロボットのように足が動いていただけ。でも皆さん得難い体験を出来たのでは無いでしょうか。私はトレーニング出来て満足ですが、なにか?

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2008年10月 4日 (土)

美しすぎる沢に酔いしれて。石水渓・石谷川

Img_3098 鈴鹿・石谷川は美しいです。今日は9月上旬並みの陽気の中、石水渓にある石谷川に遡行アタック。沢自体が庭石のように美しく。見ていて飽きない景観は、寒いでじょうが是非今度紅葉の最盛期に来てみたいです。

今日は朝からA君がハーネスを忘れたので家に取りに帰るハプニング。鈴鹿市内の自宅まで行って帰って30分。車の少ない早朝と言えど、いくらなんでも30分は早過ぎないかと思いましたが、追求致しませんでした。第二名神道路の橋梁の下にあるバス停から登山道に通ずる林道に入り、茶畑を進みます。林道のゲートまで車は入れます。そこから堰堤に降りて遡行開始。

美しい渓相に目を奪われながら、滝を次々と突破。7m滝はツルツルで無理と判断したものの、A君とH君は突破を譲らないので、私とI君は右を巻いて上部へ。そこからザイルを垂らし、まずA君を確保し突破。水泳ゴーグルの威力は凄いです。続いてH君でしたが滝の水流に揉まれ動けなくなりました。相当水を飲んだらしく、全員で引き上げ。ケガは無くホッとしました。

Img_3172 白雲の滝では、ハーケンが打ってあります。皆さん確保機を使ったトップ・セカンド登攀のビレイシステムをはじめて経験。真剣な表情で勉強してくれました。白雲の滝はおよそ10m。クライミング自体も登りがいがあります。遡行最後5mの滝でもなんとか突破を試みましたが敗北。ここで遡行フィニシュとしました。

いやー、本当に楽しかったです。直ぐ横に登山道があるので巻き道も簡単。美しさでは鈴鹿ナンバーワンではないでしょうか。もう10月で入渓する者もなく、唯一登山道で女性二人とすれ違いましたが営林署の方でしょうか。静かな鈴鹿南部の山に皆さん大満足でした。

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2008年9月 6日 (土)

ゲリラ豪雨直後。宇賀川・燕滝出合を調査。

Img_2992 今日は宇賀川・蛇谷への入口、燕滝出合いまで現地調査に行って来ました。先日からの異常気象「ゲリラ豪雨」により、御在所の藤内沢が土石流で壊滅。隣の朝明渓谷は道路寸断となり、鈴鹿の沢の状態が心配です。先週訪れた魚止滝も埋まってしまっているのでは?キャンプ場も河原内の流れが変わり、河原への坂道が流されてしまったとのことです。

到着してキャンプ場のオバちゃんに聞いてみると、沢沿いの登山道は各地で崩壊しているとのこと。沢は未だ誰も入っていないので分からないらしいです。水量は多めですが、川の水は澄んでます。急な増水、土砂崩れに注意し、それでは早速出発です。途中、名大観測所を過ぎた谷は土砂で道が埋まってます。白滝吊橋の入口も多少崩落あり。でも他に気になるところはありません。魚止滝は・・・、無事でした。と言うよりも、滝全体がブラシで磨かれたように綺麗になってます。苔が無い。増水が洗ってくれたみたいです。右側の崖は簡単に直登出来そう。ただ、滝つぼが少し埋まったみたいで水深が浅く、ダイブは崖の途中からしか出来ません。しかし、グッドコンデションじゃないですか。急遽、調査を沢登り本番に変更。

Img_2996 魚止滝の落ち口を拝んだら、以降は快適そのもの。小滝が連続して、滝を次々と直接登ります。泳ぎもあり。天気も回復し、谷深い沢の水面に日が刺します。 これなら早朝から来ていれば、蛇谷まで行けたのに・・。昨夜は今日の沢登りを軽い散歩の予定にしていたので、名駅でカラオケしてました。今日は声が出難い。寝坊で昼前の出発に後悔の念。
小滝の裏側に入れる昇竜洞に入り、皆さんご満悦。今日はH君も参加。先日の愛知川は腹イタで不参加。今日はウィンドサーフィンボード用のウォーターシューズで登場です。I君は沢登りが余程気に入ったらしく、前回愛知川から今日の日を待ちわびていました。次々と沢用の道具を揃えています。現在はハーネスを検討中。今日は私のBlackDiamondのブリザードをレンタル。A君は先週既にハーネスを購入。気合入ってます。

Img_3003_2 宇賀川の核心部、燕滝は迫力満点。両側から迫る岩壁の間から流れ落ちる高さは10m。皆、滝に打たれようとしますが、水流が発する風圧に跳ね返されてしまいます。滝をよく見ると、落ち口からトラ・ロープが半分の高さ程度まで垂れ下がっているではないですか。まさかこの滝を直登する登山者がいるのでしょうか。A君の面白い想像では、横の岩壁を半分くらいまで無理やり登り、そこからトラロープに飛び移り、滝を直接登れと言うことであるとのこと。そんな突拍子も無い想像に爆笑。水量が増している本日は激流度も凄く、どうだ!オレ様は~、と燕滝が言っているようです。トラ・ロープは上部の流れを渡渉する為のものでしょう。

Img_3011_3燕滝出合いを右に行った突き当り?にある15m滝も壮観です。大水しぶきを吹き散らし、狭い谷は水浸し。目も開けられないほどの水しぶきに耐えて、滝の裏へ。まさに気分爽快。滝自体が高所なのでそこからの眺めは、相当下を見下ろします。そこから吹き散らかされる水を見て、自分が滝になった気分です。

この燕滝出合いで遅い昼食をとりました。冷たい水に体は冷えて、温かいカップラーメンは最高のご馳走でした。持って行ったビールで、帰りの足取りは千鳥足でしたが、事故も無く下山。帰りはいつものグリーンホテルの温泉へ。もう、ホント、何も言えないっス。

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2008年8月31日 (日)

宇賀渓、蛇谷への一歩。魚止滝。

Img_2954 先日からの大雨で、本日は中止にした沢登り。しょうがないので、宇賀渓の魚止滝まで家族でハイキングしてきました。水量も多くて、相当濁っていると思いきや、かなり良い状態になっているじゃありませんか。ちょうど沢登りスタイルのオジサン・オバサンに遭遇。上流の蛇谷の様子を伺いました。長く雨が降ったおかげで、上流に溜まっていたゴミや枝葉が綺麗に流されて、川はサッパリしているとのこと。でも、トラバースする場合、岸沿いはかなり緩んでいるので相当気をつけないと危ないとのこと。そうですか。来週にはベストコンディションになっていますかねぇ。

Img_2977 この宇賀川には、まずこの魚止滝、それから燕滝、そして最奥に長男滝があり、登山者を楽しませてくれます。燕滝から出る支流のある蛇谷には更に五段滝があります。沢登りの対象としては中の上級の方で、私には歯が立ちません。今回訪れた魚止滝は、以前から何度も訪れている我が家お気に入りの場所です。宇賀渓キャンプ場から林道を歩いて15分程度。近いので何をするわけでもなく、コンビニで買った昼飯を食べるためだけにも来ます。滝から舞い上がる飛沫を呼吸すると、マイナスイオンが生き返らせてくれるような気分です。滝つぼが深いので泳げます。夏休みの真っ盛りには、地元の中学生がやって来て、ゴム草履で滝横の崖を直登してしまいます。若いって良いなぁ。滝つぼへダイブは出来ますが、ゴム草履で直登は無理です。

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2008年8月23日 (土)

愛知川・本流。雨の遡行でしたが、

Img_2918 今日の天気予報は、局地的な大雨の可能性を伝えています。しかし、こんな日こそ鈴鹿沢登りの聖地愛知川が静けさを取り戻す週末になりそう。愛知川・本流の貸切状態を目指し、未明に家を出発。夜明けと共に遡行を始めたのでした。たくさんのファンを持つ愛知川を静かに堪能できる機会は珍しいのです。

今日は、I君とA君に以前から依頼されていた彼らの沢登りデビューを果たすため、愛知川に向かったのでした。熊野川でカヌーを乗りこなす二人ですが、本格的な沢登りの経験はなし。鈴鹿の山を毎日見る宿命の三重県北勢地区に住みながら、愛知川のことを知らないとはなんと可愛そうな・・。是非、その素晴らしさの一端を感じてもらえたらと思いました。宇賀渓を通って石榑峠を越え、滋賀県側へ。この峠、再来年にはトンネルが完成しアクセスが格段に良くなりますが、愛知川保護派の私は反対です。アクセスが大変だからこそ愛知川の自然は守られている訳で、アクセスが簡単になるとどうなるか・・。
Img_2926 愛知川への遡行開始地点は、関西電力の取水場からこっそり入渓させてもらいます。今日は残念ながら雨で水が濁っていて、鈴鹿特有のエメラルドグリーンの水は見れません。でもそれ位でこの沢の魅力が衰えることはありません。滝、淵、コルジュが連続し、流れの緩急が様々なこの沢の魅力に取り付かれた山人はたくさんいます。I君とA君も少しは楽しんでもらえたでしょうか。初めての沢登りが生憎の天気になったことを、とても申し訳なく思います。天狗滝の手前で天気もかなり悪くなってきたので、核心部分を見てもらわずに途中切り上げにしました。今度は晴天の天気で、エメラルドの水と、渓谷の眩しい緑を是非楽しんでもらいたいです。

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2007年6月17日 (日)

矢原川、沢シーズン、スタート!

Dsc00922 仙ヶ岳にある矢原川へ行ってきました。四日市から亀山の手前、ローモンド・ゴルフ場からすぐです。こんな近くに、こんないい所があったなんて、灯台下暗しです。登り出しの坂本地区は棚田で有名とのこと、そんなことも知りませんでした。

今回は滋賀県の登山ショップ「岩と雪」に所属するガイド、須藤さんに連れて行ってもらいました。連続する滝を登るのは気持ちイイ~です。不動滝は今回登りませんでしたが、その他の滝も素晴らしかったです。水を頭からかぶって登るのは、このシーズンならではの快感。滑る岩面に手がかりを探しながら、身も心もヒヤヒヤ満喫です。

Dsc00941_1 しかし、ここでも先生の名声を耳にすることになりました。須藤さんも先生のことは良く知っていて、昔からフルタイムでガイドをされていて藤内の主みたいな人や、とのこと。今回は先生、浮気してすいません!

須藤さんも、アシスタント(すいません名前忘れ)さんも、ご一緒したTさんも非常にいい方ばかりで、本当に良かったなー。しかし、誘った金も道具も無いHクンは突然の体調不良のため欠席でした。

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