2009年11月12日 (木)

感動の日の出と八ヶ岳縦走(硫黄岳~阿弥陀岳)。2

Img_0691 パタゴニアのカタログ写真を意識してみました。夕暮れ近い八ヶ岳連峰。小屋にザックをデポ。空身で赤岳頂上をピストンしてきました。小屋に戻る途中、山々は最高の陰影で、その姿をくっきりと映します。もう、ホントに美しい。八ヶ岳の一日目は暮れようとしています。H場君は小屋でダウン。もったいない!山の景色は一瞬一瞬が宝物です。

Img_0701  夕日に目を細めるN森君。阿弥陀岳の肩に日は沈んでいきます。晩御飯は小屋料理ながらバイキング形式。天ぷらにハンバーグ・・。手作りで心のこもった料理です。旨い!八ヶ岳の小屋の料理はどこも美味しい。特にここは好きなものを好きなだけ食べられるんで、とても満足感があります。食後はコタツの入った談話室で八ヶ岳のビデオを見ながらゆっくり。ひとりで来ていたお姉さんと話が盛り上がったんですけど、羨ましい日程で山を次々と登ってるんです。いいな~。

P1010706_2  一夜明けた外は絵のような景色。前回も紹介しましたが、21号室の窓枠をスクリーンにした日の出と富士山の競演は、まさに感動の生映像。写真を撮っている瞬間がもったいない。肉眼は意識した主体をより拡大して脳に映像を映します。目で見た富士山は、写真より何倍にも大きく見えました。富士山山頂部は雪で覆われています。

P1010720 P1010722  朝からこんなに食べて大丈夫かなぁ。朝もバイキング形式。この小屋をとても気に入りました。10月までは風呂もあるんです。赤岳展望荘の唯一の欠点は、二段ベットの枠が低いこと。頭、本当に痛かったです。(笑)

P1010740  ついに赤岳に感動の登頂。狭い三角点に二人は立ちました。二人のおかげでこの素晴らしい山の頂上に立てました。ありがとう。美濃戸からの歩きはかなりありましたが、その分感慨もひとしおです(昨日も登ってますが)。360度の眺望。富士山はもちろん。南アルプスの山々。この夏息子と登った甲斐駒ヶ岳もはっきりシルエットが分かります。北岳は雪をまとっています。空木岳、木曽駒の中央アルプス。御嶽、乗鞍。そして北アルプス。穂高の吊り尾根もしっかり見えます。ここは中部山岳地帯最高のパノラマ台です。

P1010744  雲海に浮かぶ富士山は孤高で、唯一の山。昔は「不二山」と書きました。二つとない山、それが富士山。その姿を八ヶ岳の神様も、逆に羨んでいるかもしれません。どの山よりも存在感があって、まさに日本の山のシンボルです。今度は雪のあの頂上を目指そう。

P1010769  阿弥陀岳の東面を目の前にして少し圧倒されます。先程まで年配団体さんが取り付いていたのですが、余りに危なっかしいので、暫く様子を見てたんです。ルートは急峻で落石の危険も多いです。頂上には八ヶ岳を一望できる大パノラマが待っていました。そして我々の縦走も終わりました。

P1010783  静かに冬の装いを待つ大同心と小同心。下山する中岳登山道から見えました。もうすぐアルパイン・クライミングのメッカは賑わいを始めます。我々ももっと鍛えて、ここにやって来たいです。 
 今回もよく歩きました。ストックを使って、いつもと歩くペースが変ったんで膝も痛くなり、鍛え方が足りないことを痛感しました。二人もよく歩いてくれました。これ程素晴らしい景色の中を三人で歩いていることが信じられませんでした。本当に感謝します。赤岳展望荘には三人でまた是非来たいですね。今度はベットを上にします。

P1010812 P1010821  帰りに寄った「望岳の湯」のそばの長円寺という寺の紅葉が素晴らしく赤くなっていました。見物人もいっぱい。望岳の湯は露天風呂はないのですが、湯に浸かりながら八ヶ岳全山を眺めることが出来る八ヶ岳好きには堪らない公共温泉です。これで400円は安い!蕎麦も旨い!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年11月11日 (水)

感動の日の出と八ヶ岳縦走(硫黄岳~阿弥陀岳)。1

Img_0751

・・正三角形の巨大な山影が浮かび上がった。雲海の上には茫々たるその山しかなく、・・・手前にもその向こうにも何もない。天空に浮かぶ富士山の姿を、今見ていた。(高村薫「マークスの山」)

 「空が凄いことになっとるぞ」とN森君の声で慌てて起きたら、二段ベットの枠に頭を思いっきりぶつけてました。それでも頭を擦りながら見た光景は息をのむほどの光景で、痛みを一瞬忘れてしまうほど。水平線には青から赤への帯が横一線に引かれています。赤岳展望荘21号室の窓からは、正面に秩父山系の稜線。そこには今にも太陽が昇ろうとしています。右手には、赤く染まった空に浮かぶ富士山のシルエット。ボーっとした頭の中で高村薫の本の文章が断片的に思い出されてきて、まだ夢の中にいるのかと錯覚している自分がそこにいたのでした。

Img_0663_2 八ヶ岳に行ってきました。今回の八ヶ岳は登ることの素晴らしさも去ることながら、赤岳展望荘からの日の出がまず素晴らしかったんです。八ヶ岳の主峰赤岳は標高2,899メートル。その直下の稜線上2,722メートルにある赤岳展望荘は、その名前通り展望が抜群で、しかも八ヶ岳の山小屋らしくとても快適でした。季節はもう冬です。展望荘も冬支度をするために一旦小屋を閉めます。今日が秋シーズンの営業最終日。この時期は山の天候を見極めるのが難しく、登山者の一番少ない時期です。鎖場の行列も全くなく、快適な山旅を楽しめました。

Img_0469  左が赤岳、右が阿弥陀岳。硫黄岳への登り。尾根上にある「赤岩ノ頭」から頂上へはもう一息。八ヶ岳を一望する景色を目の前に二人は疲れを忘れて満面の笑み。物凄く天気が良かったんです。日の光が強すぎるのと常に逆光方向から射すので、写真には辛い状況でしたが、とにかく3,000メートル級の山々が連続する感動の光景で気分がハイになります。今回はなんと言っても、一峰だけ離れた権現岳を除く、硫黄岳、横岳、赤岳、そして阿弥陀岳と、南八ヶ岳の主脈を一気に縦走する我々にはスペシャルなプラン。下の廊下に続く、「中年の技量体力を試すシリーズ」第二弾。下の廊下に参加出来なかったH場君は待ちに待ってました。そして今回は冬の八ヶ岳を見据えた山行でもあります。真っ白な南八ヶ岳の稜線は、我々初心者トレッカーの憧れです。

Img_0479  標高2,760メートル。まっ平らな硫黄岳頂上に到着。N森君も真っ青な空に喜びを爆発。そうか~、N森君は西穂も木曽駒も頂上まで行ってもらってなかったよなぁ。彼にとっては久しぶりのピーク・ハントだったみたいです。やはり山登りは頂上を極めることが基本。沢登りなんかをやってると、ついつい忘れてしまうんですよ。山の全ては頂上に繋がってます。とにかく気持ちいい!

Img_0486  右上のH場君が米粒ほどに見えます。昔、八ヶ岳は活火山だったんです。ここはその頃できた硫黄岳の爆裂帯。一気に硫黄岳の東面が吹き飛んだ跡です。その頃八ヶ岳はひとつの山で、富士山よりも高かったらしいんです。でもそれを羨んだ富士山の神様が、八ヶ岳を蹴っ飛ばして今の八ヶ岳になったと昔話で語られています。高さは富士山に譲ったものの、その多彩な山の姿と我々を受け止める懐の深さは富士山を凌ぎます。
 嬉しさもピークで、爆裂帯の先端まで行こうとした二人を制止してゴメン。どんなに余裕があっても時間を気にしてる私なんです。

Img_0604  最大の難所の横岳を歩きます。右も左も切れ落ちた崖。ギリギリの稜線。「横岳」とはよくつけた名前で、本当に横に長いんです。いつまでも終わらない緊張の連続。こいつは疲れます。素晴らしい景色だけが我々を癒します。

Img_0586_3  地図を見ながら爆裂帯の先端に行けなかったことを悔やむN森君。ゴメンって~。右に見えているのは赤岳頂上。横岳の頂上からは一時間半の距離。疲れもピークにきてます。さあ元気を出して行きましょう。
 次回は展望荘から赤岳と阿弥陀岳への登行をお伝えします。凄いです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年11月 1日 (日)

鈴鹿も秋になってますよ。御在所(郡界尾根~雨乞方面)。

P1010497_2  ロープウェイの影が、秋色に染まった山肌を走っていきます。御在所中腹は本格的に染まってきてました。真下には一の谷新道、右に見える中道のキレット、左の表道・大黒岩にも登山者が花盛り。バリの本沢にも、3組のパーティーが見えました。いよいよ鈴鹿の山も秋本番。ゴンドラの中も紅葉の話で持ちきりです。
 こんなことだろうと、今日は息子と静かな鈴鹿の秋を求めて御在所の西側へ。スカイラインが使えないのなら、禁じ手のロープウェイも有効手段。郡界尾根を使えば楽に雨乞岳に向うクラ谷登山道に行けます。スカイラインが不通になってからのあちら側は静かなものですよ。帰りは武平峠に戻って、スカイラインの状況を確かめながら沢道登山道を下山してきました。息子でも歩けるバリエーションルートで下山主体の山歩き。鈴鹿の秋を満喫してきました。

P1010480_2P1010650  まずはいつものスカイライン裏道登山口に駐車。駐車場はいつもすぐ一杯になり、路上駐車も溢れてますが今日は9:00始発のロープウェイにあわせて遅いんで、いつもにも増して凄い状態。しょうがないんでむりやり隙間に駐車。
 さて、息子に「はよ、靴履かんか~!」と言いながら、私も準備しようとトランクを開けてゴソゴソ・・。「あれ、オレ、靴ない・・」。そんなんです。家に靴を忘れてきてしまったんです。足元はクロックス。「え~!靴忘れてきたん?アホやな~」と息子に罵られながら、どうしようかと思案しましたが、家に帰るのもカッタルイんで、そのままクロックスで登ることにしました。まあ、足裏感覚の訓練と考えればいいですし、もうヒルくんも大人しくしてるでしょう。後ろのストラップは、長さを調整できるのに交換してあるんです。

P1010407 P1010482  現在の登山口は、蒼滝大橋の直ぐ横を降りて、湯の山温泉からの旧登山道を使っています。地図は登山口に掲示されているものを拡大しています。北谷の改修工事の為いつものコンクリート坂道はダンプの出入り口になっています。工事をやってるんで「銭浪ヶ淵」は赤土でまっかっか。すぐ下の「蒼滝」も「赤滝」と化しています。
 我々はその旧登山道、蒼滝大橋の下を通って湯の山温泉のロープウェイ駅へ向います。先週江野に来る用事があったんで、早朝にこの辺をぶらついてました。その時に蒼滝のトラバース道に掛かる橋が復旧してたのを確認済み。上の地図で「通行不能」と表示のある箇所です。トンネル向こうにあった迂回路を通らなくても良くなりました。さて行ってみると。

P1010485 P1010487  あれ?橋にリボンが掛かってるし、神事に使う榊もあるしと蒼滝不動へ行ってみると、橋の開通祈願の真っ最中でした。ということは・・、逆からですが我々が一番乗りですか?テープをまたいで来てしまいました。ごめんなさい。
 参列者をよく見ると、先生と奥様じゃないですか。なるほどこの旧登山道筋に小屋がありますから、利用者代表というところでしょうか。写真展のことなどを話しました。ようやく2年前の体力に戻ってきているんで、冬の穂高縦走にでも連れてってもらいたいです。クロックスは気付かれずに済みました。息子は話も聞かずに上空を行くゴンドラ撮影に夢中。

P1010501  快晴の秋空に鎌ヶ岳のシルエットが美しい。写真で見ると北アルプスの景色のようです。頂上レストラン・アゼリア横の展望台。頂上は既に紅葉は終わってるんですが、人でごったがえしていました。余りこの辺でうろうろしてると、息子が「100円望遠鏡を見せろ」やら「アイスが食べたい」やら言い出しますので、足早にスルー。御嶽大権現に向います。

P1010510  郡界尾根への入口を探して社を一周してしてきたら、息子が居ないんですよ。探してたらこんな所で寝てるんです。たった10分程度の大権現までの道のりなのに、それでも惜しまず休憩。先が思いやられます。
 大権現は毎月例祭が行われていて、周辺が整備されています。長者池も綺麗に遊歩道がつけられていますが、御在所に来てもここまで足を伸ばす人は少ないです。それでも今日は多いですね~。冬は国見岳からこの一帯は、よい雪の遊び場になります。

P1010523_2  大権現の裏側から踏み跡が伸びてますんで、トレースしていくと、テープが出てきます。最初は胸までくる笹を漕いでいく急斜面ですが、次第に傾斜もなだらかになります。テープは途中で見失うこともありますし、踏み跡もなくなったりします。でも地形図をしっかり見て忠実に尾根をたどっていけば、道を間違うことはないと思うのですが、どうでしょう。息子と道探しゲームをしながら進みます。地形図の郡界線がそのまま登山道です。GPSはとんでもない方角に向いていたり、ひとつ尾根を間違えたりしてる時もありますが、しっかり地形図をみていればその間違いも正せます。そういう練習にとてもよいコースかも。息子も「このテープは一旦尾根を降りる方向へ行けと言っっとる」とテープの張ってある意思を読んだりして、なかなかのもんです。とにかくまず人には合わないので、静かでいいですよ。秋の二次林。笹も足首くらいまでになってくると、息子も森を愛でる目が養われてきたのか、「すっごい気持ちええな~」と言います。

P1010539  このルートが登山道と交差するのは沢谷峠。その手前の急斜面の辺りで紅葉が色を増してきます。
 落ち葉も地面にかなり堆積してきて、クロックスの中は落ち葉のクズだらけ。中のクズを出そうと脱いだら、コロコロって転げ落ちていきます。そのまま止まらずに10メートル下へ。靴下で斜面を降りましたが、それはそれで気持ちが良かったですよ。そろそろ下りで爪先が痛くなってきてたんですが・・

P1010587  クラ谷登山道を過ぎて、さらに郡界尾根を進みます。今日のスタートでは雨乞岳は難しいので、1,014メートルのピーク、三人山を目指します。それも無理ですか?途中で休憩が多過ぎるのと、遊び過ぎ。楽しい山は時間が過ぎるのが早いな~。紅葉も一層美しくなり、落ち葉が真っ赤な絨毯の上を歩きます。ここまでずっと下降してきただけなので疲れ知らず。多少のアップダウンも軽くこなします。爽やかな風だし、汗をかいても、直ぐに乾いていきます。ヒルもいないし、本当に鈴鹿の最高のシーズンです。

P1010573_2  フィルム素材のブランケットを羽織って休憩。午後の日陰は肌寒くなります。ここが私の一番のお気に入りの場所です。そばを流れる沢は水場としては十分な水量。でも流れの音は静かで、森の音を聞くのに邪魔しません。窪地になっているので風もなく最高のテント地です。何度かここでテントを張っています。直ぐ上の稜線に出れば鎌ヶ岳の雄姿が目の前なんですよ。武平峠から一時間で、こんなに良いところは多くありません。暖かいブランケットにくるまって、息子も昼寝してしまいそうです。

P1010602 P1010605  結局ブランケット休憩が長引いて、三人山のずっと手前にあるコルからクラ谷登山道に降りました。967のピークに「二人山」と勝手に名前をつけ、頂に登ったことに。
 一般登山道に入ったら誰か人に会うのかと思いましたが、全くの無人。登山道も落ち葉で埋まって、ほとんど登山者の行き来がないことが分かります。スカイラインが通じてないと、こんなにも人が来ないんですね。御在所の裏道ばかりじゃ面白くないと思うのですが・・。

P1010624  山の西面に差す午後の日は、秋色をより深めます。歩いていると後ろに過ぎていく景色がもったいなくて振り返ってしまいます。沢谷峠付近の山の雰囲気も本当に最高。今日は天気も良いし、息子と来れて本当に良かったです。

P1010632  ようやくスカイラインに戻ってきました。沢谷峠から結構な距離があるんです。おまけに爪先が痛くて痛くて。
 それから、沢谷峠から武平峠に向う途中の二つめの沢で、変な赤テープがあったんです。二つ目の沢はかなり荒れていて、よく見ないとかなり上方にある登山道が目に入らないんですが、沢を下るように誘導するような赤テープが連続してぶら下げてあったんです。あれじゃ、初心者なら沢を下ってしまいますよ。安易なテープは止めてください!

P1010652  やっと、裏道登山口の車に到ちゃ~く。足の痛さからも開放されました。
 スカイラインの様子は別のレポートで。でもスカイラインが車で使えなければ使えないで、考えて山歩きするのも楽しいです。御在所の西面へは頂上の三角点から降りている尾根も使えます。これは息子ではきついですが、楽しいバリエーションコース。愛知川最源流域にアクセスするには今のところロープウェイを使うのが一番良い選択かもしれません。愛知川の紅葉は川の流れとが織り成す景色が最高に綺麗です。火曜日にでも行ってこようかな。爪の痛さと相談です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年10月16日 (金)

大願成就なる。黒部・下の廊下。山行編。2

Img_0087  チョーきもちいーです~。阿曽原温泉小屋の露天風呂。下の廊下の醍醐味のひとつ。このすし詰めの露天風呂にこそ入りたかったんです。来た甲斐がありました。山行途中で温泉に浸かれる贅沢を楽しめる山は、そう多くはありません。この長い道のりを歩いたからこそ最高の気分が楽しめます。「風呂に飛び込んだ」という表現はこの日のためにあったんです。温泉の名前「阿曽原」は「あぞはら」と読みます。語源は「熱い野原」→「アツハラ」→「阿曽原」。簡単すぎ。

Img_0088  露天は小屋からテン場を通って、10分ほど降りたところにあります。一時間毎に男女が交代で入ります。我々は17時からの部に入りました。特に時間の指定はないので、次の19時からの部に入っても構いません。食事は指定されて18時30分から30分間。30分の間にカレーのお代わりは何杯でも自由。N森君、3杯も食べてました。
 本日小屋に泊まるのは、今シーズン最高の130人!定員50名の小屋ですから、もう大変です。先週予約の電話を入れたときは、時すでに遅し。「予約扱い」は既にいっぱい。「予約扱い出来ませんけど泊まれますよー」とお答えいただきました。つまり布団は2人に一組扱いということ。ところが本日は今シーズン最高の人出で、なんと2.5人に一組の布団だったんです。つまり2枚の敷布団に5人が寝るんです。テントみたいに頭と足を互い違いにして寝ました。臨時の寝場所となった食堂には床一面に人間が敷き詰められました。写真がなくて残念。寝返りも打てません。一応シュラフ持ってきたんですが・・。。小屋のオヤジさんに、「お前ら用意いいな」とオダテられたものの、掛け布団のない結果はどういうことですか?トイレに起きて歩く時は、他の人を踏んでいきます。(爆)

Img_0159  朝4時過ぎに出発しましたが、谷深い黒部渓谷に日が差したのは7時前でした。欅平の列車の時間は9時18分。色んな情報が飛び交いますが、まずこの列車に乗らないと、その後の列車では普通の観光客の後回しにされて、帰りがずっと遅くなってしまうかも。M君とT嬢もこの列車を宇奈月で待ってくれてます。先を急ぎたいんですが、すし詰めの寝床では、ろくに眠ってないんですよね。これも醍醐味の内なんですけど、私もN森君も疲れがピークに来てました。

後半は川から離れますが、地図を見るとずっと同じ標高970メートルを歩く水平歩道がまだまだつづきます。小屋で作ってもらった朝弁当を食べようとしたら猿が現れました。猿から離れるまで朝食はお預け。動画の猿の姿と鳴き声が確認できますか?志合谷のトンネルは実に5分の距離。真っ暗なトンネルをヘッドランプの明かりを頼りに歩きます。

Img_0179  最後は蜆(シジミ)坂を一気に350メートル下ります。送電線の鉄塔からは直下に欅平の駅が見えています。ようやくここまで来ました。弱音を吐かないN森君、でも膝は限界に来てるのが分かります。私も足の震えが抑え切れません。私の挑戦にここまで付き合ってくれてありがとう。本当に感謝します。2年前に黒部ダムの坂を下って、小鳴沢で捻挫。そこまでしか知らなかった下の廊下は、そこからが本当の姿だったんです。素晴らしい景色に心を奪われました。でも本当に感動したことは、ここまで一緒に歩き通せたことです。30キロの距離を楽しみながら歩けたのは、N森君のおかげ。下の廊下の酸いも甘いも味わい尽くせた満足感を、一緒に共有できた仲間がいたことに感謝です。
 しかしこの下り坂、長いのってなんのって、これほど急な登山道を作りますか?逆方向には死んでも歩きたくないですね。欅平駅の喧騒が聞こえだしてきたころに携帯が鳴りました。M君、欅平に居るって言うんです。あの時はごまかしてましたが、とてもホッとしましたよ。二人でこんなところまで迎えに来てくれてありがとう。

Img_0182  とうとう着きました。N森君、最後にいいポーズ決めてくれました。今回のN森君に不満があるとしたら、写真の被写体としてイマイチだったこと。山のスケール感と、その場の臨場感が出るのは、画面に入っている人間次第なんです。最高のポイントでもどんどん歩いて行っちゃうんで、何度もシャッターチャンスを逃しました。まあ、先を急いでたのは分かりましたが。N森君が急いでたのに、私は写真の為にいつも遅れて歩いて、ちょっと苛つかせてましたか?(笑)

 欅平からの黒部渓谷鉄道は素晴らしかったです。2年前に嫁さんと息子は、これを往復したところで捻挫した私と連絡がとれたんです。迎えに大町まで戻らせて悪いことをしました。でも息子もまた乗りたいといっていた鉄道は、奴の言う通り素晴らしい景色を見せてくれました。水泳大会どうだったかなぁ。

Img_0228  「キトキト寿し黒部店」が改装中で、慌てました。ここの寿しを最高に美味く食べるために、下の廊下を歩いてきたんです。(ちょっとオーバーですか。) でもそこから8号線を10分も走ったところに魚津店がありました。ピチピチの日本海のネタが回ってます。写真撮影用に並べた皿から目を放すと、いつの間にか、いくつかの寿しが無くなってじゃないですか!山で丸二日間、行動食とカレーだけで過したお腹に新鮮なお寿司、もう最高ですよ。焼肉と寿司が大好物のM君も凄いピッチ。T嬢と楽しい旅が出来たでしょうか。

002  昨日T嬢からメールが届きました。貼付されていたのは、びっくりするほど綺麗な写真でした。立山は素晴らしかったようです。帰りの渓谷鉄道では黒薙温泉の部屋から眺める景色を、楽しそうに語ってくれていました。M君とT嬢には、単なる私たちの送り迎えになって欲しくないと気を使いましたが、十分旅を楽しんでもらえたようです。

P1010374  下の廊下は私個人の挑戦のつもりで計画し、あしかけ3年の月日を経て今回無事完歩出来ました。記事の中にも書きましたが、予想通りに歩き応えのある山行を歩き通せたことにとても満足しています。けれどもこれは何より、支えてくれた皆さんのおかげだと感謝しています。参加できなかったH場君には、2年前、捻挫をした私と自分のザックを担いで何キロも歩いてくれたことを本当に感謝しています。今年こそ彼と下の廊下を歩きたかったです。今回一緒に歩いてくれたN森君の方が頼もしかったですが(笑)、H場君のキャラクターが山に無かったのが我々二人には寂しかったです。2年目にはA野君とI村君も計画に参加してくれてましたが、今回は残念ながら参加できませんでした。いつか皆でここに来よう。その時にはM君とT嬢がまた無理を聞いてくれるかもしれません。今回は本当に助かりました。N森君、最近ずっと週末も一緒のような気がしますが、そうなってしまってることを楽しんでいます。今回は三日も一緒に居ましたが、相当な我慢でへそ曲がりな私に付き合ってくれて感謝しています。そしていつも私の勝手を許してくれている嫁さんと息子に心から感謝します。本当にありがとう。
 最後に無事に帰らせてくれた山の神にも感謝します!うれしい~。

関連記事≪ありがとう、Hくん!黒部・下の廊下、撤退。≫

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大願成就なる。黒部・下の廊下。山行編。1

 「道は川から直立している岩壁に刻まれている。崩壊された岨道はますます狭く峻しくなり、歩くよりもへつりの方が遥かに長くなった。」(冠松太郎「黒部渓谷」)

 集中力を途切れさせることはできません。全行程の大半が動画にあるような、断崖絶壁へ足元が切れ落ちる登山道。道幅は1メートルもありません。滑落すれば怪我ではすまないでしょう。ここを歩くコツは、高所の恐怖に麻痺してしまうこと。N森君も最初は腰が引けてます。でも人間の慣れとは恐ろしいものです。後半は相当な高所にも関わらず、まったく平気な歩きっぷりでした。もう、どうにでもなれ!という感じ。
 ただこの下の廊下の厳しさは、この切れ落ちた水平歩道だけではなかったんです。それは全長30キロメートルに及ぶこの登山道の長さにありました。歩行時間は一日目だけで9時間以上。まだまだ登山初心者の我々です。下の廊下は、予想に違わない本当に厳しい山行になりました。「この二日で大人になった」、山行を終えたN森君の弁です。(どこが?と嫁さんに叱られそうですが・・) 計画から丸2年の時間と、30キロの距離。黒部川・下の廊下、ようやく完歩して大願成就なりました。

P1010354  この丸太ハシゴがいかにも滑りそうで、怖さ倍増。黒部別山谷の上流、屏風岩の大へつりにある高巻き。20メートル登ります。落ちたら真逆様。更に30メートル、合わせて50メートル下の黒部川に転落です。一旦登ると、直ぐに20メートルを同じようにハシゴで降ります。これがもっと怖い。「コワ過ぎ~」とか声を出しながらでないと正気でいられん!

Imgp2650_2P1010365_2  命からがらハシゴを降りてきた誰かさん。お尻が大きいのは、カメラのレンズで強調されてるからです!これ、懸垂下降した方が安全なんじゃない?一部一部はいつもの沢の危なさと同等ですが、連続するそれとスケールの違いでもう大変です。
 右の写真は、下の廊下唯一の渡渉、黒部別山谷出合です。かなり少なくなりましたが雪渓が残っていました。谷の奥にはスノーブリッジも。N森君、アゾロの重登山靴で軽快に石を渡ってるんですが、実はあちこちで滑りまくるんです。後ろから見ててもヒヤヒヤするんです。最初はプライドを傷つけてはと黙ってたんですが、後半はもう我慢できなくて、オイ~!

 凄いスケールの峡谷。白竜峡です。対岸に落ちる滝は垂(タル)沢からの流れ。冠松太郎が「神澤」と呼んだのはここのことでしょうか。

「棒小屋沢剣沢の落口(十字峡)から、この深澤に至る間の黒部川は、おそらく全流を通じて、最も流水の壮美な所で、その景観は、日本に比類ないものということが出来るだろう。」

 とにかく素晴らしいとしか言いようがありません。動画で少しは雰囲気が伝わるかもしれませんが、これ程深い谷がこれだけ明るく、日本らしい渓谷美をすごいスケールで映して、我々の前に姿を現していることが信じられませんでした。ただ息をのむばかりです。

P1010397  エメラルドグリーンの釜に7メートル直爆が、剣沢の水を落とします。剣沢を渡る吊り橋からの眺め。水は釜から写真上部に見えている黒部川へ流れ込みます。下の廊下で一番有名な場所、「十字峡」です。黒部川に西から剣沢、東から棒小屋沢が注いで、川が十字路になっています。冠松太郎が命名。
 黒部川の水はダムの水で残念ながら濁っていますが、剣沢の素晴らしく透き通った流れを見ると、ダムの出来る前の黒部川が今よりももっと美しい渓谷だったことが想像できます。過去の水量も今は発電のために取水してますから、数倍はあったといわれています。両側から流れ込む水で、川が煮えたぎっているように見えたと冠は表現しています。黒部川の水は濁ってはいるのですが蒼く濁っていて、下流の仙人ダムでは素晴らしく蒼い色を見せてくれます。

P1010401

 この高さ、どうなんですか! 阿曽原小屋のHPでは川までの標高差は90メートルとのこと。人の救助で降りたときに計測したらしいです。下の廊下ナンバーワンの写真スポット。落ちた人は写真のポーズをしてる時に・・。「N森~、ポーズするな!」叫んでもさっさと歩いていくんです。後で聞くと、一日目は足元をずっと見てたんで、周りの景色を見ている余裕がなかったらしいんです。まぁ、このあたりから相当な疲れが出てきたんです。思えば10キロ過ぎの十字峡に着く前辺りから、チェックポイントのシャワーを潜る沢はまだかまだかと言ったんですよ、N森君。ふざけてるのかと思ってたんですが、彼も相当疲れてたんですねー。ぎりぎりの登山道に精神的にも参ってたかも。
 全行程のほぼ中間地点。15キロは歩いています。でも小屋まではまだ7キロ近くあって、私も明るいうちに小屋に着けるのか心配になってきました。日が陰ると体が冷えてきて、体力がどんどん奪われて・・、でも足だけは勝手にドライブしていきます。まったく、この下の廊下は、歩き応えのある道なんですよ。

Imgp2677 Img_0047_2  ようやく仙人ダムに着きました。送電線のトンネルが見えてきたときは嬉しかったです。吊り橋を過ぎた広場で寝転んであんぱんを食す私。(いつの間に撮った?)あんこで生き返りました。仙人ダム湖の青がとても美しい。なんの成分でこんな色になるんでしょう?

Img_0061 Img_0062_2  発電施設専用のトロッコ列車軌道橋と仙人谷駅。トロッコは黒部ダムから欅平まで地下を通っています。定期的に見学会が開かれているようです。平日だけみたいで、また定年になったら来ます。

Img_0074  しかしまた仙人谷からは一気に標高を100メートル上げる急登。これには二人とも閉口。さらに水平歩道はまだ終わりません。クゥ~。着かず離れずだった二人組とも話したんですが、「夢の下の廊下は甘くはなかった」という意見で一致。がんばろう!
 阿曽原温泉小屋までは素晴らしい森が続きます。ブナ林は森の水を保ち、黒部川の水を守っています。さあ権現峠を越えて一日目のラストスパートです。小屋には山の秘湯が待っています。登山者だけの温泉。
 これでも30キロの中のほんの一部の話だけです。まさに下の廊下は、人生になぞらえられるほどの長き旅なんです。次回は阿曽原温泉小屋からの山行をご紹介します。

・関連記事≪ありがとう、Hくん!黒部・下の廊下、撤退。≫

・開発前の下の廊下の映像は、黒部ダム・オフィシャル・サイトムービー第2章「ダム建設開始≫でどうぞ。一瞬ですが、熊が流される映像→新越沢→白竜峡→十字峡が映っています。物凄い水量なので最初は位置の判別が付きませんが、下の廊下を通った方なら何度も繰り返して見てもらうと、もしかしてあそこ?と分かるはずです。黒部川は、どえりぁ~水が流れとったんだわ。
・同サイトの≪ムービー第4章「くろよんの今」≫では、オジサン二人が内部トンネルを巡視する映像に続き、ドアを開けた向こうにダム下流側が映し出され、黒部の凄い積雪が確認できます。下の廊下が秋まで積雪で通れないことにピンとこない方は、世界でも屈指の黒部の積雪量をどうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年10月14日 (水)

大願成就なる。黒部・下の廊下。旅行編。

P1010280_2  黒部ダムの観光放流です。私たちのいる橋のところから500メートル以上離れてるんですが、凄い迫力で迫ってきます。音も地響きのよう。あの壁の向こうには、とてつもない量の水が堰き止められています。考えるだけでも怖いですよ。この辺りの紅葉は始まっています。昨日の風で秋が深まったようです。
 ここまでは急な下り坂。膝に爆弾を抱えるN森君は慎重に下降。私も前回の轍は踏まないように、足元をしっかり確認しながらの歩行を心がけます。黒部川の雰囲気、漂いますね~。

Img_1132  3年前の写真です。この下の廊下にやってきて、小鳴沢で足を捻挫したんです。(詳しくはこちら) その時は、今回は残念ながら参加できなかったH場君と乗り込みました。捻挫の後、山から離れること数ヶ月間。リベンジとして迎えた2年目は、天候に裏切られて西穂慰安旅行に変更。今回はなんとしてもこの山行を成功させたいと思っていました。今回のパートナーは同期入社でスーパー?アウトドア・マンのN森君。彼も昨年のリベンジ計画から参加してくれて、満を持しての登場。そして、我々の送り迎えの依頼に快く応じてくれたM君とT嬢。さて、みんなの協力で「下の廊下」、出発です。

Img_0004_2    気合の入った出発の前に前夜祭。一日目の夜は扇沢でテント泊。豊科インターを降りて大町市内のファミレスで御飯を食べる計画だったんですが、スキーバッジテスト1級のN森君にとって、この周辺はお庭。焼肉にしようとの一声で、計画変更。私も行ったことあります。昔、白馬方面のスキー場からの帰りは、とても道が混んだんです。そんなときに寄ったのがこのお店、「焼肉ソウル」。普通のメニューもあるんですが、焼肉定食がお値打ち。十分な量のお肉がついて1,800円とは昔と変ってません。サッパリとしたお肉で旨い!N森君と私の若かりし頃を語りながらの楽しい宴となりました。(オヤジの話はくどかったですか?)

Img_0006  その後は、計画通り「湯けむり屋敷・薬師の湯」へ。立山プリンスホテルなどの高級温泉ホテルが建ち並ぶ大町温泉街の一角。立ち寄り湯で、広い露天風呂からの星空が美しいんです。この温泉が気に入ったT嬢の湯上りを待つ間、テレビでまったり。なにか、明日山に行く雰囲気ではないような・・。焼肉に温泉と、下の廊下の前にちょっとハシャギ過ぎですか?

Img_0014  ご自慢のエア・マット「サーマレスト」をテントの中で膨らますN森君。昨年の「下の廊下」計画時に買ったまま未使用だったんです。何もせず置いておけば膨らむのがうたい文句の「プロライト4」ですが、自ら空気を入れなければいけないことがご不満なようです。でも触って見た感じは、値段だけのことはあります。たっぷりとした厚さとクッション。畳んだらコンパクト。羨ましいです。
 残念ながら扇沢は小雨。駐車場にはエアライズだけ設営して、M君とT嬢は車中泊。夜半からは風が凄くなり、張り縄もせずに寝たんですが、テントが浮いてくるほどの風に睡眠は中途半端。扇沢の標高は1,400メートル。寒~い。でも翌朝の赤沢岳は凄い景色になってたんです。

Img_0017_3  頂上部は冠雪。既に天候は好天に向っています。朝日が赤沢岳を紅く染めています。立山山頂部は紅葉の真っ盛りで、そこに雪が降りましたから、素晴らしい景色になってるんではないでしょうか。写真好きには堪らない瞬間。この季節一日あるかないかのタイミングで、M君とT嬢は立山黒部アルペンルート頂上部、室堂に向います。彼らがこんないい景色を見にいけるなんて、計画をしたのは私なんですが、ちょっと心穏やかじゃなかったです。羨ましい。

Img_0018  朝6:30始発のトロリーバスで、赤沢岳山腹を貫くトンネルを通り、黒部ダム駅に到着。ここで一旦彼らとはお別れです。彼らは室堂を往復。多分、一生のうち一度か二度出会えるかどうかの景色を見てくるんではないでしょうか。今度会うのは、富山県側の宇奈月温泉。彼らには黒部渓谷鉄道黒薙駅から更に山の中にある秘湯、黒薙温泉旅館を予約しておきました。こんな機会にしかまず行くことがないでしょう。とても雰囲気のある温泉のようです。楽しんできてくれると良いです。
 それでは次回はいよいよ「下の廊下」本編をお送りします。

関連記事≪ありがとう、Hくん!黒部・下の廊下、撤退。≫

今回の山行ルートはこちら≪ALPSLAB虫眼鏡≫
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月29日 (火)

伊吹山の懐へ。伊吹山・笹又道。

P1010225_3  森を歩いていると、標高700メートル辺りからミズナラやブナが見えます。花や紅葉の季節を外れてるからでしょうか。この登山道はとても静かですねー。あの賑やかな伊吹山とは思えません。伊吹山と言えばスキー場からの登山道しか思い浮かばなかった私は未熟者でした。最近になって伊吹山の登山道はスキー場からだけではないことを知りました。そのひとつがこの笹又登山道。南のスキー場側が伊吹山の表とするなら、笹又道は裏側から。ちょうど伊吹山の北側を歩きます。植林を抜け、時折見せる自然林の素晴らしい雰囲気にハッとさせられます。トップシーズンの花の種類も、こちらの笹又道が多いと聞きます。

P1010133_2 P1010131_2 登山口のさざれ石公園については次回の記事で紹介しますが、とても興味深い場所でした。ただそこに車を置いたのは失敗でした。さらに農道を行くと、もっと上の方に整備された駐車場があったんです。さざれ石公園に寄った後は、もう一度車に戻って上の駐車場に車を置くべきでした。上の駐車場まで、かなりの距離です。立て札に、これ以上先は行き止まり云々書いてあって、それに惑わされたんです。下山時にうんざりしました。くねくねした農道を登山道的道を通ってショートカットしながら進みます。ふもとからスカイラインが見えているんですが、本当の登山道にはまだたどり着けず。このときには知らない上部駐車場にすらまだ着いていません。右の写真は素晴らしいショートカット道。石積と竹林に癒されます。道路の足元には、たぶんオンシーズンなら素晴らしい花が咲き乱れているはずの草たちが生息しています。

P1010151_2  冒頭に書いた自然林は素晴らしいです。この笹又登山道は昔はかなりの藪道だったらしいじゃないですか。今は山岳会の整備でとても快適な道になっています。そういえば登り始めの道路脇には日本山岳会東海支部の播隆上人の碑が水場と共にありました。この登山道の最初の方の急登は、もとからついている仕事道をたどってるんでしょうがないでしょう。途中にはさざれ石の混じる石積で囲った休憩場所も作ってあって、一本取れます。その前に何本も休憩してるんですが・・。さあ先に見えている明るい場所は、尾根筋の開けたすすき野です。

P1010162  風ですすきが穂を揺らします。もう秋が始まっているようです。大きな雲が上空をどんどん流れていって、朝に比べれば日差しも差してきました。もう下山してきている初老の男性とすれ違いました。朝は全く視界が効かないほどガスっていたとのことです。

P1010164  スカイラインの下20メートルほどをトラーバースしていく登山道。こここそ笹又登山道のハイライトです。木の生えない岩肌の見える斜面を高原植物が覆います。その中を登山道が続き、この風景の中を歩いていると北アルプスを歩いているような錯覚におちいります。後で山頂の博物小屋のおじさんに教えてもらったイブキレイジンソウ等たくさんの高山植物が咲く花道。渡る風が最高に気持ちがイイです。ここまでの苦労と汗が飛んでいきます。

P1010176 北尾根縦走路との合流地点。「静馬ヶ原」と呼びます。写真上部へ伸びていっている道が北尾根道です。県境稜線を歩き、国見峠までどれくらいあるんでしょう。見えているピークから降りてくる斜面は、息子のいる辺りを底に再び伊吹山に向けて駆け上がっていきます。この鞍部のゆったりとした景色を息子も気に入ったみたいです。息子が撮っているのは、南へ伸びていくスカイライン。「まだあんなに道路を歩かなあかんのや」と言いながらパチリ。

P1010185 P1010191  先ほどの静馬ヶ原からスカイライン道路に上がって、約2キロ弱歩きます。スカイラインに車は少なかったのですが、駐車場には結構な台数の車。ここからは南側の遊歩道で快適頂上散歩です。

P1010208_2  登頂!山頂の展望は効きませんでしたので、ヤマトタケル像との記念撮影も早々に切り上げ。早速お目当ての小屋の食事。たいしたものはありませんが・・

P1010198  息子、ぜんざいが売り切れだったのでガックリ。別の小屋に行くのも面倒なのできつねうどんを注文。これが山菜ものったボリュームたっぷりのうどんだったので、息子も気を取り直しました。やや甘い田舎風の味付けでした。温まった体は座敷で横になると、寝てしまいそうになる心地よさ。ビールは自制。息子も寒いのでソフトクリームは要らないとのこと。

P1010209  静馬ヶ原を下りま~す。ってちょっとお話を飛ばしそうに・・。実は頂上駐車場からスカイラインを歩こうとしたら車が多くて側道を歩くのも危なかったんです。息子も単調な道路歩きを避けたい様子。それで駐車場に戻ってヒッチハイクしたんです。子供を連れてると和やかに話せます。短い距離ですが乗せていただきました。カローラ・ワゴンの年配ご夫婦は名古屋ナンバーのとても良い方でした。お礼に、大きいレンズを付けてカメラを構えてる人たちはイヌワシの撮影をしている人たちだとか、笹又登山道や北尾根道のことを説明して差し上げました。とても喜んでいただいて、息子はミカンを頂戴しました。下山途中に食べましたよ。う~ん美味しい。親切にしていただいてありがとうございました。

Rimg0038  キオンですか?とても沢山咲いていました。トリカブトとイブキレイジンソウは間違えそう。花の名前は苦手ですが、花を見るのは大好きです。この伊吹に来て一番反省したのは、山の花について勉強不足なことです。伊吹山に来て、花のことを知らないのは、山の魅力を十分に堪能してるとはいえないですよねー。次回までに勉強してきます。

P1010241  帰りに寄った春日モリモリ村のお風呂は、こんな立派なのに大人400円、子供200円と破格の安さ。どうしてもっと満員にならないんですか?二人でゆーっくり入らせて頂きました。
 今回の伊吹山は表の顔とは違う伊吹山が見れました。この春日モリモリ村の辺りもそうでしたが、アプローチ途中の村々は山中の田舎らしい風情でとても落ち着いています。最後のバス停の古屋には「海戸神社」があり、鳥居の横から湧き水が溢れています。この周辺には伊吹山からの湧き水が多いと聞きます。豊かな自然を感じることのできる静かな登山道。次号でご紹介する歴史の話。伊吹山はとても懐の深い、やはり百名山たる素晴らしい山だったんです。地図を持って、「さざれ石公園」の名前だけ確認して家を飛び出してきましたが、思いがけず良い山行になりました。あ~山はいいなぁ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月12日 (水)

神様が水を創る所。ブナ清水。

 ブナ、ミズナラ、クヌギなどが静かにたたずむ森。大岩の下から水がこんこんと湧き出る様を見ていると不思議です。大岩の後ろにはほんの10メートル程度の斜面しかありません。この斜面のどこから水を集めてきたのでしょう。神様の作った仕掛けによって、ふんだんに流れ出る水。手にとると冷たいです。「マイウ~」と息子も大喜び。ここはブナ清水。水源の森の大切さを実感させてくれる場所です。(マイウ~って、ちょっと古くない?)。

Rimg0232  今日はブナ清水に行ってきました。息子の夏休みの宿題なんですが、「走馬灯」じゃ出来過ぎでダメだって嫁さんが言うんです。それじゃどうすると言うことになり、川の石について発表することにしました。上流、中流、下流の石を比較するってやつです。まず上流の石ということになり、それじゃついでに川の始まるところを見に行こうとブナ清水へ行くことにしました。息子は前から川の始まりが見たいって言ってたんです。山に入ってるとちょくちょく源流に出くわしてるんですが、なんとなく水が染み出してきてる状況には納得がいってなかったみたいなんです。

Rimg0263  今回の「ブナ清水」、息子にとっては満を持しての機会だったみたいで、なんかドバーッと噴水のように水が出てきているのを想像してたみたいです。「ブナ清水」に来ると、「おお、どれ、どんなんや?」と付近をキョロキョロするも、そこでその側の湧き水はいつもの「なんとなく染み出す」タイプのものだったんで急にがっくり。私も2年前に来ただけで、場所の記憶もハッキリせず、昨夜の雨で増水した状況ではブナ清水も川の流れの一部と化してしまっただろうかと思ったりしてました。期待も最高潮に達していただけに、結果に裏切られた感の強い息子は、「(湧き水への情熱は)もう冷めたー、さっさと帰ろ」と言ってます。そんな息子を無視して鞍部辺りを歩き、向こう側の窪地に池が出来てるのを「秘密の池」とか呼んで遊んでたりしてたら・・、ありました。「ブナ清水」。谷の左岸で良く見てなかったんです。

Rimg0289    上の動画にあるようにどんどんと水が流れ出てきてます。やっぱりブナ清水は変らないことを確認して、ひと安心したのでした。息子は大喜び。われ先にと手で水を汲んで口にしては、「旨い旨い」と言っています。「これは凄いな」と誇らしげです。数年来の川の疑念が吹き飛んだみたいで、かなり嬉しそう。何枚も写真を撮っていました。
 さっきも書いたんですが、後方は写真のようにちょっとの斜面なんです。なのにどうしてこれだけの水が流れ出てくるのか、自然ってほんと不思議ですね。ブナ林は凄い。大石には神様が宿ると言いますし、この大石もお金明神のように神様を祭っているように見えてきます。場所的にも神事をやってた所から、そう遠くない場所ですし、想像は膨らみます。鈴鹿ハイカーの神聖な場所です。

Dsc02231  今日はようやく晴れて暑かったんで、終始川沿いを歩く道はありがたかったです。まだまだ昨年の災害の跡は残ります。けれど昔から土砂崩れを繰り返したこの谷は、沢山ある堰堤が既に谷の風景と馴染んでしまっていて、多段のそれは昨夜の雨で水量を増し、落ちた水が発するマイナスイオンが谷中に充満していて、吸い込む空気が体を癒してくれます。先人が歩いた旧街道はその勾配もなだらかで、知らない間に歩く距離を稼いでいます。最高に気持ちの良いトレッキングコースは、最後に沢で足をクールダウンも出来て気持ちイイですよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月 4日 (火)

ダイナミック・マウンテンと極上の山旅。甲斐駒ヶ岳。2

Rimg0137_3  日の出から15分程度遅れましたが、なんとか間に合った感じ。それらしい写真になりましたか?雲海から昇ってくるご来光はさぞ綺麗だったのではないでしょうか。でも、この瞬間の日の出でも神々しくて手を合わせてしまいます。
 横の方が起きる物音でハッとして起きたら3時になってました。実は余り眠れなかったんです。息子、昨日小屋に着いた後昼寝しちゃったものですから、7時の消灯ではとても寝付けなかったんです。眠れないんで、「寝れやん~」と寝付いた私を起こすんです。寝た気がしませんでした。
 熱いお茶が食堂に用意してあったんで、お茶でアンパンを流し込んで出発。間に合ってよかったです。寝不足と暗さで、足が遅くなる息子をナダメすかして登ってきました。取りたいって言う休憩も早々に切り上げると、また直ぐに休みたいって言うんですよ。調子のいい時の息子は私もバテる程の速さで歩くんですが、気分が乗らないとゾウのように足取りは遅くなります。それも考えて3時前には出発しなければならなかったのに~。私が悪かったです。忘れずに仙水小屋で南アルプスの天然水を汲んできたので許してくれ。

Dsc02166  仙水峠から駒津峰に向けて、一気に高度を上げていく間の景色は圧巻です。右側には物凄いボリュームの駒ヶ岳が魔利支天を抱いて迫ります。そして振り返ると鳳凰三山の向こうには富士山が堂々たる姿を現します。富士山とオベリスクを同じ視界の中に確認が出来るんです。南アルプスの醍醐味の一端。本当に贅沢です。以前見た時は、これ程大きく富士山が見えてた記憶がないんです。富士山大きくなったんじゃない?

Rimg0242そして日本第2位の山、3,193メートル、北岳の姿。それに続く間ノ岳、向こうには塩見岳が見えます。3,000メートル級の山々が連なる南アルプスの懐。この凄い景色を息子にも見せてやりたかったんです。冬の南アルプスは来たことがないんで、いつか息子と冬景色を見てみたいものです。

Rimg0258   ここから頂上までの写真はありません。息子を引っ張り上げるのに大変でした。一番手前の尾根をそのまま詰め上がる直登道。こんなに厳しかったかなぁ。滑落すると怪我ではすまない場所が数箇所ありました。大岩登り、スラブの鞍、最後のザラ場。積雪期用のコースでベテラン向けとガイド本には書いてありますが、 学生時代の夏に登った時にはあっと言う間だったんです。やっぱり運動神経で登ってたんでしょうか。さすがの息子もビビッてたみたいで、登り始め「落ちると、もうマ マに会えやんぞ」と言うと涙ぐんでました。(帰ったら嫁さんに叱られました。初心者は危険です。簡単に登った等のレポートには注意。)
 直登道でご一緒したオバちゃんお二人に、途中の休憩でキウイを頂きました。ここに来ての果物は最高のプレゼントでした。特に息子は大のキウイ好き。旨かった~。大岩の登りで、ちょっと手を貸して差し上げただけなんですが、やっぱり親切はするもんです。この直登道を下山にも使ってたお二人に、六方石の分岐でバッタリ出会ってビックリ。大変失礼ですが、決してスマートには見えないお姿で、年齢もソコソコ。それなのに、この挑戦意欲には恐れ入りました。下ってくるお二人を拍手でお迎え。

Rimg0270_2  頂上からの景色は、まさに天空から見たそれです。2,967メートルは、日本の山の標高順では10傑にも入りませんが、この山のある場所と、その突き出た頂きを持つダイナミックな山容が作り出す360度の大パノラマは、どんな山からのものとも比類することは出来ません。雲上の天国で社に手を合わせた修験の先人は、神様との一体感を感じる為にここに登ってきたに違いありません。好天に恵まれたこともありますが、ユングフラウ・ヨッホで感じた陶酔感がこの頂にはありました。この幸せ感、最高です。

Rimg0276  隣の仙丈ヶ岳は3,032メートル。楽に登れそうと考えたのでしょうか、その美しい姿に息子も見惚れます。確かに急登はないですが、その尾根に付く長い登山道が見て取れて、その登りに要する時間が推定されてゾッとします。
 息子は小屋で作ってもらったおにぎりを食べながら、隣に座ったオジサンから今度は、ルビー・グレープフルーツをゲット。これも甘くてジューシーで旨い!これからの山には必ず果物を持ってくると言い出します。それ、誰が運ぶの?オジサンありがとうございます。
 今回は小屋でナスの漬物、途中でキウイ、頂上でグレープフルーツと皆さんに本当に励まして頂きました。心から感謝いたします。これも感動の山を登る者同士の一体感でしょうか。小屋も一緒だった4人組の学生さん。何も喋らなかったのに、頂上ではテンション上がっちゃって、「あそこ、さっきまで富士山見えてたんです」って向こうから話し掛けて来るんです。誰もが声を掛け合って感動を共有しようとしたくなる頂上でした。

Rimg0295  下山には巻き道を利用。その途中にあった岩場です。足を滑らせたら崖の下にまっ逆様。今流行ってる剱岳のヨコバイのようです。
 実はこの写真、少し傾けてみました。傾斜を強調。実際はもっと緩い壁です。巻き道も気を緩めたらいけませんが、ある程度安全が確保されていて安心して歩けます。距離は直登道の1.5倍はあると思いますが、同じ直登道を降りてたオバちゃん二人組よりだいぶ早く六方石に着きましたから、かなりいいペースで歩けます。「足元を良く見て歩けよ」と息子に言っていた私が、けつまずいて危なかったのは内緒です。
 下山しはじめの頃から赤蜘蛛の面する東の谷を、一気に雲が上って来ました。地表面の温度が上がって上昇気流が雲を連れてくる、夏山午後の典型的パターン。さっきまでの景色は全く見えなくなりました。夕方からは天気が崩れるかも。バスの時間もありますし、ゆっくりしてられません。でも、どんどん高度を下げると、あつ~い。

Rimg0316  苔むす原生林の中は涼しかったんですけど、その手前の双子山は暑い。風が通らないし、ハエなんかも多くて休んでられません。どんどん樹林帯に進んでジグザグ道で北沢峠に向います。でもこの急降下のジグザグも長い。いつものように下山は早い息子。最高スピードで先を急ぎます。長衛荘で昨日のケーキセットが待っています。「休もうぜ」と誘っても休まないんです。疲れる足を触らせたら「震えとるやん」と面白がります。さっきから抜きつ抜かれつのグレープフルーツおじさんに、「うちのオヤジ、足震えとるで」と報告。同じ中年の同情に似た微笑を頂きました。

Rimg0021_3 Rimg0351_2 下山後は再び仙流荘の温泉へ。山の汗を風呂で洗い流す快感。何度やっても応えられません。風呂→山→風呂、そして蕎麦。贅沢メニューここに完成いたします。
 仙流荘の入浴料大人600円、こども300円も嬉しかったんですが、高遠の蕎麦、イケました。城下町高遠を車で少し走っただけで蕎麦屋を次々と発見。その中でも「華留運」の文字。「ケルン」と読みます。おお、山好きの店主が居る店に違いないと入ると、営業は5時からとのこと。「でも蕎麦ならどうぞ」と親切にしてくださいました。食べた辛み大根のぶっかけ蕎麦、本当に旨かったです。

Rimg0161  南アルプスの山旅。よく歩いたな~。朝3:30に小屋を出発して、北沢峠に戻ってきたのは午後2:00です。全行程時間は10時間30分ですよ。まあ途中で相当休んでるんで、歩いてる時間は8時間30分程度になりますが、それでもかなりの時間です。息子もよくやってくれました。これだったら2泊3日くらいの縦走でも大丈夫でしょう。私自身が心配ですが・・。
 そして今回の山行は、かなり暖かい旅でした。人間がです。いただき物が多かったのもそうですが、何かしら親切にしていただいたことが多かった旅でした。山ってホントにいいですよね。私も人に親切にすることにします!(山では果物がもらえますから!?)

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ダイナミック・マウンテンと極上の山旅。甲斐駒ヶ岳。1

Rimg0216  既に2,700メートルを越えて天気は抜けるような晴天。この高度の直射日光は物凄く焼けます。朝からこの天気だったので顔はボロボロになりそう。なぜか息子は、普段のモヤシっぷりを発揮して日光によるヤケドは軽症です。遠方に中央アルプスを、眼下には臼雲のかかる伊奈平野を見て、高度感抜群。周囲の山が低く見えます。正に独立峰的な山群が続くのが南アルプスの魅力なんです。(ヤマケイより)
 南アルプスの山並みで目立つ存在いえば甲斐駒ヶ岳。その存在感とダイナミックな山容には魅かれるんですよね。山の価値を語るのは愚ですが、同じ3,000メートル級の山登りでも、御嶽のお気軽山行とは全く違う意味を持ちます。息子にも一度登らせてやりたかったんです。息子を少しは大きくしてくれそうな山です。
 今月の「山と渓谷」は、南アルプスの魅力を特集。まぁ毎年やってるんですが、何かと持てはやされる北アルプスに比べて、静かな山旅が堪能できる。3,000メートル以上の高峰は北アより多い。最近山小屋の待遇も良くなってきた。などなど記事の内容はいつもと一緒ですが、我が家からも北沢峠を基点とした山域ならアクセスも容易です。一般車両規制があるので、南アルプス林道バスで北沢峠へ。戸台口で昼頃の便に乗れば十分でしょう。駒仙小屋には2時頃着くと言っておきました。

Rimg0030  戸台口に早く着き過ぎてすることがなかったんで、まずはバスの発着場、仙流荘の温泉でひとっ風呂。甲斐駒ヶ岳は山岳宗教の聖地でもありますんで、別に決まりでもないですし汚れてもいないんですが、体をお清めです。午前中、まだ山から降りてくる人もなく、一般客もまだ来てない温泉は得意の貸し切り状態です。山中の温泉でゆっくり。ここまでの運転の疲れを癒し、息子はコンビニで買ったドラエモンの漫画を早速読んで、二人ともまったりです。それでも雲が切れて時折見える鋸岳の険しい山容が、山への気分を盛り上げてくれます。

Rimg0043  南アルプス林道バス。またしても貸し切りです。切符売場で確かめておいたんです。12:45の臨時便はありました。他の方は知らなかったんでしょうか?他に誰も乗らなかったんです。どこでも座っていいと言われても、困ってしまいます。息子はあちこち席を替えて景色を楽しんでました。やっぱり運転手さんの横が一番眺めが良いみたいです。しかし運転手さんが良かったのか、全ての運転手さんが凄く親切なのか分かりませんが、原生林や山の景色も素晴らしいし、高山植物の生育も素晴らしいし、このバスイイですよ。現在ではマイカー規制で唯一このバスでしかこの林道を通れませんので、このバスに乗る事自体が立派な観光になってるんです。単なる北沢峠への輸送手段ではなく、乗り換えれば、もっと奥地の広河原までも行ける山岳観光バスなってます。

Dsc02131

Rimg0051  貸し切りの特権です。バスの運転手さんに停車をお願いしたら止まってくれたんです。左は渡り蝶で有名なアサギマダラです。3,000キロも海を渡ってくるんです。これは窓から息子がズームで撮影。右は林道にある水場で、降りて水まで飲ませて頂きました。冷たくて旨いイ~。ホントに親切な運転手さん、ありがとうございました。運転座席の横には「高山植物自然指導員」の腕章がありました。かっこいいー。

Rimg0060

Rimg0064 ヤヤ!北沢峠の長衛荘、雰囲気が変ってるじゃないですか。建替えしたんですかね。ロッジ風な感じになって、北アの山小屋みたいに若い人がアルバイトやってて、バンダナしたりして、昔の公共的な雰囲気はなし。太ったオバちゃんがうどん作ってドーん、って感じは全くありません。お洒落な山小屋みたいじゃないですか(山小屋です)。 私がスモークチーズと生ビールを注文したのに対して、息子は小屋のお姉さんが作った「手作りケーキセット」を注文。へ~、昔は「ゆっくりどうぞ」なんて口が裂けても言わなかってですよ。山小屋だからサービスとは無縁なんですって、無言で言ってるような感じでした。それがこうなるとはね~。でもここは山小屋です。利用者は山小屋と言う限られた中で受けられる、ささやかなサービスを謙虚に楽しみましょう。静かに。ね。

Rimg0074_2 Rimg0087  北沢峠のテン場を、南アルプスのオアシスと昔友人は呼んでました。黒戸尾根から甲斐駒、仙丈、間ノ岳から北岳と私には信じられないロングトレイルに何度か誘われましたが、誘われる度に北沢峠経由で甲斐駒に連れてってくれと断り文句で頼んでました。静かな奥深い山域の縦走途中で友人がホッとできた場所。今もその雰囲気は変りません。
 昔はこの小屋、「長衛小屋」って言いましたよね?「長衛荘」と紛らわしいので変えたのかなぁ。「北沢駒仙小屋」、これもいい名前です。

Rimg0081 Rimg0097  この小屋の中って案外広かったんだぁ。清潔で、ここのところの長雨でも湿気を感じませんでした。小屋にしておいて良かったです。イビキがうるさい人もいなかったし、子供が半額なのも嬉しいですね。テントとシュラフとマットかぁ。あと食料。デポしてくんで問題ないんですが、最初は仙水小屋に予約しようと思ってたんです。ここから30分先。そこからなら息子の足でも仙水峠の日の出が射程距離に入るんでって考えてたんですが、団体さんが入ってるんでと断られました。南アルプスの小屋は予約が決まりです。
 食事は7,000円ならこの食事で十分でしょう。お隣で食事をされていた老夫婦に、ナスのピリ辛漬を頂きました。長野県に住んでいても槍・穂高に登ったことがないと仰ってました。長野県には山に登ったことがない人もいっぱい居るんですって話が、面白かったなぁ。
 さてさて、翌朝の日の出を意識してあるのか、消灯は19:00。日の出は4:46です。通常コースタイムは1時間30分ですが、夜道で息子の足ですから2時間で見てもギリギリですか。夜中の2:46には出発したいですねぇ。できるかな?結果は次回に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月23日 (木)

新道開通!釈迦ヶ岳・中尾根登山道。

Rimg0069_2  本日は梅雨の晴れ間を突いて鈴鹿へ。8月号の「山と渓谷」を見ていたら、釈迦ヶ岳に新しい登山道が付いたとのニュース。実際にはかなり前に出来てたのでしょうか?記事には、若手が作ったとか、迷いやすかった庵座谷からのエスケープルートを整備したとか書いてありました。この鈴鹿に新道が出来たと聞けば、捨て置けません。
 しかし、夏の鈴鹿はやっぱり暑い。まぁ低山ですから、しょうがないんですけど。先日の御岳山が余りに爽やかだったんで、こんなグチになってしまいました。今回はフローズン仕様の「レモン・ウォーター」を保冷剤にして、ダイソーで購入した保冷バックに飲み物を入れて出掛けました。「庵座の滝」の上にある2段の滝が私のお気に入り。その前で記念撮影です。

Rimg0015 たぶん「鈴鹿樹林の回廊」で2007年に「大蔭尾根」として扱われてた尾根に登山道が付いたと思うのですが。ハリマオ氏はガレ岩場の対応に相当難儀されてました。キャンプ場の横から取り付きました。やはり「大蔭尾根」です。そのまま歩いてきた道を真っ直ぐ行くと、庵座谷コースです。新道へは右の斜面に取り付きます。親切な道標がこれから頂上まで続きます。道標は親切ですが、登山道は情け容赦ありません。急登が続きます。しかも全く展望が効かないんです。木立の向こうにハライドの輪郭は見えています。雨上がりのジメジメした登山道にはヒル達も出現。「もうこんな薄暗い登山道は、嫌だー」と叫びそうになったところで、ようやく展望台がありました。

Rimg0029  自然破壊とは言いません。精神衛生上ここには、周辺の木を伐採して展望台を作らなければならなかったんです。「鳴滝コバ」と銘々されてます。確かに、下のほうから庵座の滝の音が聞こえてきます。国見岳、御在所、ハライド、南コブまで綺麗に見えます。しかし腰を降ろすと、景色、見えなくなるんです。これ以上木立を伐採することが無いように、ここにベンチを作ってください。と言うわけで、私、そこら辺りに伐採された細めの丸太が転がってましたんで、簡易ベンチを作って参りました。まったく貧弱なものなので、朝明観光協会さん、本格的なのを作成下さい。8月に山岳連の子供登山があるんですよね?それまでに作らないと、子供の背丈では、ハライドが見えません。(うちの息子は、こんな厳しい登山道を登れませんので、参加しません。)

Rimg0062_4  鎌ヶ岳のガレもすごいですが、釈迦ヶ岳は、それ以上です。中尾根道の岩場ですが、笹も綺麗に刈り取られ迂回路が付けられています。でも雨の後だったんで、尚更目に付いたんですが、危うい石も多いです。皆さん、落石には十分気を付けましょう。自分の頭もですが、登山道の下は、庵座谷の登山道です。自分が落とした石が誰かの頭に直撃、なんてことのないようにしましょう。
 帰りは中尾根登山道を少し戻って、庵座谷登山道への接続道へ。これはかなり簡単に下に降りられる道です。中尾根登山道とは違い涼しい~。でもここも9.11の影響が大きいです。大ガレからの土砂流入、倒木。小滝も、釜も埋まってしまってますし、登山道の崩壊も痛々しいです。でも二段滝も、庵座の滝も無事で、轟々と滝の音を渓谷に響かせています。 厳しいことを言いましたが、新道の開通自体が朝明渓谷の活性化に繋がれば嬉しいです。中尾根道に展望は少ないですが、700メートル辺りからブナも見られ、秋の紅葉を楽しむ登山道としては凄く良いんじゃないかと思います。頂上には沢山のトンボが飛んでました。

≪後日知りましたが、新道は桑名高校山岳部さんの設置とのこと。よく頑張って登山道を着けてくれました。体力不足のオジサンはヒドイ言い方でしたが、壊れた旧道を補完して、釈迦ヶ岳に登山者を呼び戻してくれた功績は勲章モノと思っております。普通の体力の登山者の方々には、素晴らしい登山道であると、改めて訂正いたします。≫

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009年7月20日 (月)

頂上は♪な~つでも、さむ~い、御嶽山。

Rimg0231_2  時折雲が空を覆いますが、晴れ渡ると、なんと心地よいことでしょう。爽やかなそよ風で汗がスッと引いていって、登ることが苦にならない?振り返ると中央アルプス、真ん中辺りが木曽駒ケ岳でしょうか。その向こうには南アルプスの峰々が連なります。どんどん登って標高を稼ぐと、その向こうにプリン型の頂上が見えてきます。「あれ、富士山か~」力なく応える息子。さすがに3,000メートルを越える山では、息も苦しいみたいですね。
 今日は御嶽山に行って来ました。子供の頃スキーで何度か来たことのある御岳ですが、登山では初めてです。名古屋圏に住む者にとっては、伊吹山と並んで親しみのある山ではないでしょうか。中部山岳地帯にはありますが、アルプスには属さない独立峰で、山自体がデカイ。この山だけで八ヶ岳の半分くらいあるんじゃないでしょうか。この山の大きさ、裾野を広げた美しさ、そして3,000メートルを越す高さが、信仰を含め人々を惹きつけます。
 深夜に出発して中津川インターから2時間と聞いてましたが、真夜中の19号線は専用道路状態で、それほど飛ばさなくても1時間ちょっとで御嶽ロープウェイ駐車場に到着。仮眠をとって、いざ出発です。

Rimg0165_2 Rimg0164  御嶽ロープウェイは、2,100メートルまで一気に連れて行ってくれます。眠気眼の息子も、ロープウェイからの景色で目が覚めたみたいです。雲海が美しい。
 御嶽山には数本の登山道がありますが、中の湯から始まる黒沢口登山道をロープウェイでショートカットするのが一番楽で、最もよく登られているみたいです。またこの黒沢口登山道は、秋の紅葉が凄いらしくて、秋にまた来ますかー。

Rimg0188 信仰の山御嶽山は、この人たちが主役。全国各地に普及した御嶽講の信者さん達が頂上を目指します。登山道のあちこちにある凄い数の霊廟や碑は、室町時代から続く信仰のしるし。ごく最近の新しいものもあるし、写真の方は四国から見えた方とのこと。御嶽山に登ることが信仰。うーん、御嶽信仰って凄いですよね。それから登山道途中途中にある小屋(宿坊)もありがたいです。特に「女人堂」のラムネ、旨かったなぁ。
 山と信仰は切り離せません。まずは富士山。頂上部は、ふもとの浅間神社が所有するご神体です。他にも立山、白山、奈良・大峰山の山上ヶ岳も有名です。大峰山は熊野古道の奥駆道としても有名。山上ヶ岳は、「西ノ覗」と呼ばれる崖から、足をロープで結ばれ頭から吊るされる修行があって、それに参加する講があるんですよ。参加したいな~。

Rimg0237  9合目の手前のガレ場がキツイ~。上に見えている小屋まで胸突き八丁。結局40分くらい時間を要したような。今回息子には、昨年の大山の失敗を教訓に、「シャーベット・ファンタ」を保冷剤にして、ゼリー状飲料「速攻元気・アミノ酸入り」を3個用意。さらに林間部の虫対策として、電池式虫除け「どこでもベープ」をザックの肩紐に装備。高原の蜂やハエの対策に万全を期したのでした。「どこでもベープは効いたのかどうか分かりませんでしたが、「速攻元気」は・・
 「速攻元気」を用意してたのを知らなかった息子は、それがザックから出てきた瞬間、嬉しそうにして、まさに速攻で元気に。ただ、それはそれで問題だったんです。息子は「速攻元気」を一気に飲むのではなく、キャップが着いてるんで、一部ずつ飲むんですよ。一部飲んでは少し歩き、また一部飲んでは少し歩くんで、休憩ばっかりになり、なかなか前に進まないんです。おかげでこの胸突き八丁は、大幅な時間ロスとなったのでした。やれやれ。

Rimg0279_2Rimg0311  頂上からは、穂高の吊り尾根がはっきり見えるんですよ。岳沢の上部もです。手前に大きく乗鞍があって、その向こうに北アルプスです。独立峰ならではの360度大パノラマ。♪夏でも、寒い、ヨイ、ヨイ、ヨイ。
と木曽節にあるように、頂上部は寒いんです。
 頂上小屋の座敷には、コタツとストーブがあります。落ち着きます。頂上部はごった返してますが、この小屋は、それほど人も多くなく、ゆっくりできるんです。寝そべって、まったり昼寝しても大丈夫。ここでは、金時山で食べたメニューと一緒の、「具沢山の味噌汁」と「おしるこ」を注文。3,000メートルで、このメニューが頂けるとは思いませんでした。旨い!

Dsc02095  帰りに寄った温泉、ホテル木曽温泉は、フロントの愛想が最高に悪かったのですが、入浴料が安くて風呂自体も綺麗でした。ロープウェイから直ぐにあった「鹿の瀬温泉」はちょっとどうなんでしょう?
 それよりも、三岳から県道に出た直ぐにある蕎麦屋「一竹」。事前調べ全く無しで立ち寄ったにしては、なかなかの蕎麦屋でした。味はまったくの普通のお蕎麦。でも「暑いから止めとけ」って言っても、息子は頑として聞かず注文した「かけ蕎麦」。これがなかなか出汁が良くて、息子の勝ち誇った顔の写真を、お見せできないのが残念。わざわざ来ることは無いでしょうけど、近くに寄ったらまた来ます。

Dsc02072  アルペン気分と言うより、富士山登山的かなぁ。小屋に泊まって、ご来光を拝むことも出来ます。折々に小屋(宿坊)があって、登山者が多く、安心感があります。富士山との大きな違いは、登山道にワリと変化があることですね。林間部があって、森林限界かあって、ガレ場なんぞもある。「富士山は登る山ではなく、見る山である協議会」理事としては、この山をどちらの山とするのか難しい判断ですが、とりあえず登る山かなぁ。富士山大好きですが、富士山より、より親しみがあるんですよね。息子とチンタラ登って、全行程では7時間掛かってますが、比較的登りやすいです。なにより、日帰りで3,000メートルの高山を楽しめるんですから、贅沢な登山です。最高!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月14日 (日)

風腰峠・東海自然歩道と反射板ジャック。ネコ(鈴鹿)

Img_4053_2 反射板管理者の方、申し訳ありません。N森くんとI村君、そして今回初参加のM上君。煙となんとかは高いところに昇りたがるんです。
 今日はいつも麓から見えていて、御在所山塊群のネコに設置されている反射板にまで早朝トレッキングに行ってきました。この反射板、名板には所属が「水資源開発公団」となっていました。うん?三重用水の水源のひとつ菰野調整池の水位をこれでもって測ってるんですか?たしか雲母峰にも反射板があったんです。雲母峰とネコの真ん中にあるダムから返ってくる電波で水位を測っているという推理はどうでしょうか。

Rimg0008  希望荘の裏手が出発地点です。東海自然歩道の入口は素敵な小橋と芝生の広場、ベンチとテーブルもあります。鳥井戸川に注ぐ井戸ヶ谷が流れます。こんなところに?と思うほどの大きなダム池が静かに迎えてくれます。水面から朽木が顔を見せる様は、ミニミニ上高地の雰囲気。河原には水辺にやってくる動物達の足跡も見れます。こんなに近いところに、これほど美しい渓谷があることは余り知られていません。あまり人に教えたくない場所なんです。昨年のゲリラ豪雨以降、道が崩落していると発表されているので、今はこの道を通る人は滅多にいません。このままこの静けさが続いてくれればと思います。

Img_4029  いきなり迎えてくれる8メートルの滝を見れば遡行せずにはいられません。事前準備もばっちり、沢登りタイムの始まりです。ここは規模こそ小さいですが、小滝が連続していて沢のウォーミングアップには最適の場所なんです。細かくステップを切って確実に登る訓練には最適です。最初の滝以外は全部直登可能。今期沢が初めてのI村君、「水が冷たい」と言ってましたが、かなり水温は上がってました。ヒルにとっては最適水温になってるみたいで、被害者が続出。

Rimg0047 Img_4042 風腰峠のずっと手前で遡行は終了。あとは気持ちの良い東海自然歩道で峠まで。そこで最初から自然歩道だった組と合流。尾根道でネコを目指しました。稜線にある二次林は緩やかで気持ちの良いトレッキングが楽しめます。秋に来れば紅葉の絨毯を歩く道です。今は見上げれば新緑が美しい。
 本当のネコのピークではありませんが、反射板のある場所からの眺めは最高です。西側は、南コブの尾根の先にハライド、国見岳が望めます。東側からは伊勢湾が眺められ、614メートルながら、なかなかの高度感を味あわせてくれます。皆さんピークの岩でほっとしたみたいです。

Img_4055_2  じつは今日は、総勢9名の大所帯だったんです。出発点近くの、ダム池に掛かる「かけすはし」に戻って記念撮影。初参加のM上君と彼女、Y川さんとI田さん。こんなに人が集まるとは思いませんでした。朝5時から集まって2時間半。皆さん楽しんで頂けたでしょうか。自然歩道組はヒル襲撃以降、相当早いペースで歩いたみたいです。「こんな辛い山はこりごり」と思ってしまったかも。このトレッキングで、小規模ながら渓谷歩きの素晴らしさと、ピークハントの達成感を少しでも感じてもらえたら嬉しいです。これに懲りず、是非また参加して下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月31日 (日)

芦生の森に魅せられて。京都大学芦生の森研究林2

Rimg0135_4  「ブナの木一本、カツオ百匹」と昔漁師さんは言ったそうです。それほどにブナの木は、下流域の環境を豊かにする存在だったのです。白神山地のブナ原生林が世界遺産に登録されて、ブナは非常に注目されることになりましたが、過去は加工のしにくい木材として嫌われ、伐採が進んだ時期もありました。
 芦生の森自然観察会の森歩きは「長治谷作業所」から。私達のパーティーに付いてくれた長谷川研究員は物静かですが、物凄い植物の知識は圧巻です。植物に関する歴史的な話や、植物の分類、何でも答えてしまいます。まだお若いので将来有望な研究者になるのではないでしょうか。

Rimg0072_2 Rimg0112   モリアオガエルの卵です。この写真は長治谷作業所の裏手にあったものなんですが、森に入るとなんと7・8メートルくらいの高さからぶら下がっているものもあります。あんな高さまでカエルが登っていったなんて信じられないくらいです。
 それからこれ、ウツギでしたでしょうか?間違ってたらゴメンナサイ。それよりこれ凄いんです。良く知ってる人には凄くないんですが、花に虫が入ったまま実になりつつあるんです。虫が入ってるのが大きいやつです。自然って凄いですよね~。

Rimg0175_4   植物はその根を地中に幹や枝の何倍も広さに張り巡らせています。この大樹の根張りは凄い。一部露出した根は枝の何倍もの太さです。比較的平坦な地形で安定していたからでしょう、何百年もの間この地で生育してきました。その根に張り付いた苔も美しい。ここは湿度も高く苔の生育に適しているそうです。

Rimg0357  森は一変に霧に包まれました。神秘的な風景に様変わりです。芦生の森の最深部に入ってきてますから、その雰囲気はさぞ鬱蒼とした状況を想像しますが、実際は違います。鹿の食害を受けて森の下層植生はかなりの被害を受けています。本来、樹木の下の下草が森の土壌を豊かにしているのですが、その芽が出ぬ間に鹿が食べてしまいます。そのせいで、森の地面は綺麗さっぱり。残って生えている下草はトキカブトなど毒性のある草ばかりです。笹もスッカリ無くなってしまったそうです。現在は地元猟友会と鹿の駆除対策を進めています。。

Rimg0331_2  「イノシシの朽木」と名づけました。同伴していただいた長野さんの思い出話に大イノシシのお話がありました。そのイノシシは軽自動車なみの大きさで、映画「もののけ姫」に出てきた猪の長「乙事主」(おっとこぬし)のようだったというお話。その場で腰が抜けてしまったそうです。 この森には首の長い鹿等まだ見ぬ動物達が沢山生息しているようですよ。
 水の流れが土中から昔の朽木を発掘します。かなり昔からこの地で林業が行われていた形跡が分かる朽木もあります。芦生の森は全く人の入っていない原生林ではなく、人と共存しながら大切な植生を守ってきた「原生的森林」であることが分かります。

Rimg0301 デッカイおやじは、熊穴から這い出すのに一苦労します。他の皆さんも穴で記念写真を撮りたそうにしてるのに、我々で独占しちゃってゴメンナサイ。
 ずっと歩いてきた由良川の源流、最初の一滴を見て、倒木の下をくぐり、斜面を登っていくと最後の目的地杉尾峠です。晴れていれば日本海を眺めることができるそうです。眺めは今回お預け。ここまでおよそ4キロ、標高で100メートルをゆっくりと案内していただきました。素晴らしい森の体験ができました。そして自然の大切さを再確認、また自分自身の不勉強も再確認出来ました。
 観察会を通じて研究員の方々の、森の植生を大切にする使命感、プライドを持って研究林の仕事をなさってる姿にも感動を受けました。実に羨ましい仕事ですよね。また今回は近隣ガイドの方や、京都府の担当者の方も参加され森の詳しい話を伺えました。ありがとうございました。
 それからN森君とH場君、朝早くからご一緒してくれてありがとう。
 次回の自然観察会は秋です。今度こそ通常当選します!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

芦生の森に魅せられて。京都大学芦生の森研究林1

Rimg0298_2  「クマの越冬穴」です。トチノキの根元にできた洞(ウロ)の中は奥も広くなっていて、無理をすれば人がふたり入れそうです。モデルは同じパーティーだったお嬢さん。お父さんの向けるカメラに最高の笑顔。今回一緒だったN森君とH場君の写真も撮りましたが、ムサクルシイおじさんの写真よりも同じパーティーだった彼女の写真を採用させてもらいました。夜、この洞の中に入って静かにしていると、トチノキの樹脈の音が聞こえるそうです。お母さんの胎内に戻ったようで、心が落ち着く効果があるとか。

Rimg0027  今回は京都府と福井県の県境にある、京都大学芦生研究林の「芦生の森自然観察会」に参加してきました。応募者多数の中、一旦抽選に漏れましたが、キャンセルが出たため見事繰り上げ当選。通常当選のお二人をヤキモキさせました。すいません。なんといっても、この企画を探してきた私が参加しないわけにはいきませんから。
 この研究林は、京都大学の学術研究及び実地演習を目的に大正10年に設置されました。現在の正式名称は「京都大学フィールド科学研究センター森林ステーション芦生研究林」と呼びます。貴重な自然がそのまま残されているために、原生的な森が守られています。また地域的にも太平洋側と日本海側の植生が交差している地域のため、他の地域よりも多くの植物が生息しています。周辺を含めたこの地域全体が「芦生の森」と呼ばれ、全国でも屈指の自然保護区域となっています。

Rimg0023 Rimg0040_2資料館があり、一見パッとしませんが、ブナ、ミズナラ等最低覚えておきたい樹木の標本と、野鳥の剥製、そしてツキノワグマの子供の燻製が目玉です。
   参加定員は20名。1、写真を撮りたい班 2、樹木を勉強したい班 3、気楽に森を歩きたい班に分かれて行動しました。我々は樹木を勉強したい班です。
 まず芝研究林長からのお話。半年に一回のこの企画、今回も慣れない森の案内をするために随分準備したとのことでした。普段は研究仕事が本職ですから。時代を感じさせる古い研究棟や宿舎が建ち並ぶ敷地内。外来者講義用に仕立てた建物は、作業資材を運ぶためのトロッコ用車庫でした。
 そして出発。想像つかない広さの芦生の森の最奥、「上谷」の出発点「長治谷作業所」までなんと、マイクロバスで連れてってくれるんです。研究林内に一般車両は入れません。途中で徒歩の一般入林の方をバスで追い越しましたが、作業所に着いたらもう、戻んないといけない時間になってるのではないでしょうか。マイクロバスで移動できるのは大アドバンテージです。

Rimg0060_3  京都府内9位の太さと言われているカツラの大木。途中の「下谷」にあります。 直径は3メートル40センチ。円周は半径は170センチと言うことは2πrで・・10メートル67センチ!高さは38.5メートル。しかも、なんとヤマザクラなど15種類の植物が着生?してるんです。この春のヤマザクラ満開の写真を見せてもらいましたが、不思議な感じです。この森のご神木として堂々たる姿をしています。
 またこの近くには、「トチノキ平」と呼ばれるトチノキの群落があり大木がいっぱい。昨年映画「カムイ伝」の撮影があったとのこと。この辺りもイイ感じの森ですよ。研究員の方が無名の滝に自分の彼女の名前「則子」を仮に付けたら、それが社会的認知を受けてしまって、本当に「ノリコの滝」になってしまったという話など面白いお話も聞かせてもらいました。
 さあ、次回は森歩きの様子をお伝えします。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009年5月16日 (土)

雨の日は原生の森へ。野登山。

Rimg0055   「屋久島に行ってきました」と言いたいところです。凄い巨木なんですよ。幹から力強く出る枝の太さも凄い。縄文杉には負けますが、その存在感は野登山の「母の杉」を名乗るだけのものはあります。幹周は「鈴鹿樹林の回廊」のハリマオさんによると7メートル。樹齢は何年くらいなのでしょうか。これ見ちゃったら、もう屋久島行かなくてイイでしょう?(ちょっとオーバーですか。)
 今日は鈴鹿最南部の野登山へ行ってきました。先日友人との話で野登山が話題に上ったんですが、そういえば今月の「岳人」にも取り上げられてたと思い、立ち読みに行ったんです。そしたら酷い記事で、まったく野登山の魅力が書かれてなかったんです。他所の人に鈴鹿ってこんなもんかと思われたら悔しいです。今回は、野登山の汚名を晴らすべく、私達親子は立ち上がったのでした。

Rimg0007  その「岳人」の記事は当初、仙ヶ岳だったのを雨で野登山にしたものだったらしいんです。くしくも本日も雨天。本当は雨が野登山の実力を発揮する一番の天候なんですよ。
 鈴鹿の山は、過去から交易商業の盛んだった伊勢平野に面していた為、また東海道がその南部を越えていた為、人の出入りが沢山あった山で、その殆どで人の手が入っています。現在も林業は盛んで、人工林が多いです。それでもあちこちには原生的森林が少しずつ残っています。また、山崩れなどの後に本来の植生が育ってきている二次林もたまに見ます。この野登山は殆どが植林です。麓の住人の方の生活と近く、多く人の手が入っています。また頂上にはNTTの中継施設があります。麓北側は採石で多くの部分を削り取られています。少し痛々しい山でもあります。でも頂上部には面積的には大したことはないのですが、鈴鹿でも貴重な植生を守っている森があるんです。
 登山道は坂本の集落から。杉林を抜け、落ち葉の多い登山道を登ります。雑木林を過ぎて林道に出ると「夢創庵」という民家? コーヒーを飲ませてくれると聞いていましたが営業してませんでした。晴れていたら伊勢平野の大展望のはず。雰囲気のいい杉木立を歩き目の前が開けると、そこが「鶏足山野登寺」です。

Rimg0140_3 Rimg0030  野登寺の参道では沢山の大杉が迎えてくれます。高所の杉の姿は荒々しくて、生命力を感じます。その杉たちの上部は霧に消え、水墨画を見ているよう。更に奥の参道は、左には杉の美林、右には三十三体の地蔵が並びます。雰囲気はミニミニ比叡山。 今にも修験者が現れそうだと思っていると、「ゴ~ン」、寺の鐘が鳴りました。誰か登山者が鳴らしたのでしょう。鳥の声だけしか聞こえなかった山は、神々しい雰囲気になりました。神様と仏様が一体だった時代に、一瞬タイムスリップします。その後数人の登山者と挨拶。息子も勿論、鐘鳴らしまくりました。雰囲気台無し。

Rimg0070Rimg0085  野登寺は「ヤトウジ」と読みます。こんな山中に、参道の大杉といい、立派な本堂とその彫刻など、相当大規模な信仰活動がされていたことを忍ばせます。
 右側は雨乞い祈願に皆が訪れた「雨壷」。この寺は、これを「売り」に信者を増やしました。今も遠方から農家の方が訪れるといいます。

Rimg0046  冒頭の「母の杉」は境内の最奥、社務所の左奥に鎮座しています。沢山の人がこの木のパワーをもらおうと近づくのか、踏跡が周辺に重なります。私も撮影に夢中になってしまい3メートルほど斜面を滑り落ちました。息子は、面白そうにこっちを見ていますが、手伝う様子なし。
 しかし、この杉の枝振り、どうですか。霧の中の大木は神秘的て、自然の偉大なる力を感じます。この奥の森には更に大きな巨木があるとのこと。幹の周囲は9メートルだそうです。直ぐ近くにあるそうです。今度また探しに来ます。

Rimg0098_2  頂上部の森は、ブナの原生林が広がります(かなり破壊されてます。)。三重県の天然記念物に指定されています。雨の日の標高851メートル、頂上部は雲にすっぽりと包まれ、その森は幻想的な姿を私達に見せてくれます。木々一本一本はまだまだのような気がしますが、こんなに人の生活に近いところで少しでもブナが見れることの貴重さは、何にも代え難いものだと思います。鳥の声が凄く大きく聞こえるんです。倒木には苔がびっしりと着いています。時折登山道の真ん中に倒れてるんですが、真近にそれを見ると凄く美しいんです。ベルベットのように柔らかで、綺麗です。小川の水が勢いよく流れています。山の山頂部で、これほど水が豊かな場所を見たことがありません。ただ残念なのは、寺があり、トイレもあるため、この山の水は飲めません。(三角点側は飲めるかな)

Rimg0136 Rimg0118  原生林の中で突然出くわす巨木。神が宿る神木でしょうか。この深い霧の森は、スターウォーズ・エピソードⅠでグンガ軍が霧の中から現れる場面を思わせます。
 既に先史から雨乞いがここで行われたと言われている「鏡ヶ池」。池の端に直立した松は、人の手で植えられた形跡を伺わせます。ここから少し行ったところが、頂上三角点です。展望は木立で効かないので、その先に国見石を経て国見広場があり、そこからなら晴れていれば大展望が望めます。今日は三角点で引き返しました。

Rimg0169  山から降りた坂本の棚田は、田植えが終わったところ。目の前に広がる水鏡に動いていく雲の陰が映ります。「棚田百選」、いつまでも続けて欲しいです。坂本の村は山間部の斜面に、離れ小島に様に佇む山村です。村の家々も美しくされていて、素敵なところです。この写真は、坂本神社の見晴台からの眺め。山での疲れを癒してくれます。ジュースの自動販売機はありません。
 どうでしたか?わが町から見る野登山は、電波塔が立って、山は削られていて、とても自然が豊かには見えないのですが、なんのなんの自然の豊かな山なんです。歴史も感じられる魅力的な山なんです。普段は「当ブログを見て欲しい」とは言いませんが、今回だけは別です。ちょっとスベリながらですが頑張って写真も撮りました。是非携帯のちっこい画面でなく、パソコンのポップアップで写真も見て頂いて、鈴鹿の山の素晴らしさを少しでも分かって頂けたらと思います。「岳人」さん、是非また鈴鹿を、素晴らしい鈴鹿の山を取り上げてもらえたらと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 6日 (水)

大展望を満喫。岡山・蒜山縦走。

Rimg0041_2  春霞に遠方の山は、うすい輪郭をみせています。眼下の広大な高原地帯は、それはそれは広くて、大自然を満喫させてくれるステージを限りなく用意してくれています。うーん、気分最高です!しかし、日本の東側の人は、この素晴らしい大自然の聖地を余り知らないみたいで、もったいないなぁ。
 ゴールデンウィークの後半は、西日本の軽井沢と呼ばれる「蒜山高原」にある蒜山三座の上蒜山と中蒜山を縦走してきました。一昨年の訪問以来大好きな場所になったんです。蒜山は「ヒルゼン」と読むんです。縦走と言うには大げさなのですが、広大な高原の北側に鎮座する三つの山、蒜山三座は蒜山高原のシンボル的存在であり、縦走中に眺めるその大展望は筆舌にしがたく、これほどの山がもし関東圏にあったなら、富士山や夏の北ア並みに登山道は人で埋め尽くされ、大人気の山としてメディアに取り上げられること請け合いだと思われるんです。実際、山麓の牧場やレストラン、各施設は西日本の各地から集まった観光客で大人気なんです。
 昨夜息子は岡山の親戚宅で、将棋のライバルの爺さんと遅くまで対局を楽しんだのに、寝起きはスムーズにいきました。私達は、岡山のもっと山深い爺さん宅を、朝5時に出発したのでした。

Rimg0012   登山口は上蒜山スキー場の上部、百合原牧場です。車は下山する塩釜冷泉に置いて、タクシーでここまで連れてきてもらいました。上蒜山の西に連なる皆ヶ山が美しい。息子も「きれいやなー」と写真を撮ります。この辺りの山は大山、そして蒜山を含め昔火山だった山が多く、裾野が美しいんです。ちなみに、この地方では山を「セン」と呼びます。大山→「ダイセン」みたいにです。蒜山は「ヒルゼン」と、にごります。
 牧草地の緑も美しいんですが、蒜山ICを出て高原中心部に向う道から、とにかく景観が美しいんです。全てが。タクシーの運ちゃんに、そのことで話したところ、観光に携わる人たち全員で道端の草を駆り揃えたり、いろんな意味で凄い努力をしているらしいんです。観光協会の理事長さんがカリスマ的存在で、皆を一致団結させているらしいんです。だから、見える殆どの景色が絵のようなんです。どの施設も自ら景観を意識してやってるんです。この広大な高原全体がひとつの理念を持ってやってるって凄いなー。東日本の高原地でこんなに美しくしてる所って無いですよ。ホントに。

Rimg0057  最高点1,202Mの上蒜山は頂上部から展望が利かないので、手前のピーク「槍ヶ峰」から展望を楽しみます。向こう側がこれから行く中蒜山です。300名山には、この上蒜山が登録されています。三座の中で一番標高が高いためです。ただ、上、中、下の三座が一体となってこの山域を形成していることに変りありません。一座だけ登っても、蒜山という山を十分楽しんだことにならないと思います。

Rimg0069  中蒜山への道は急激に下ります。各所に鎖が張ってあります。少しアルペン気分ですか?それより、このコースを逆に選んでたら大変でした。これほどキツイ斜面を登ってくるのは辛いでしょう。途中でかなりの年配パーテイーとすれ違いましたが、大丈夫だったでしょうか。息子は手を貸さないでもスイスイと降りていきます。大きくなったな~。たまに尻餅は、ご愛嬌。

Rimg0087  「ユートピア」と呼ばれる、上蒜山と中蒜山の鞍部です。笹原が広がり、足元には高山植物の花が咲きます。静かで良いところですね~。他の登山者の方たちは花の写真に夢中みたいです。今回思ったんですが、アルプスを含めた中部地区の登山者よりも圧倒的にこの地方の登山者は植物の撮影に熱心ですね。ほとんどが低山で、アルペン的登山のないこの地方の登山では、どうしても関心の対象が植物に行くのでしょうか。逆に、登山の文化的意味において、こちらの方が進んでいると思うんです。山の歴史に置いても、古代、大陸の文化が渡来したのが出雲地方からだったわけで、それにまつわる歴史的遺跡や伝承も多いです。息子と私は、お構いなくその辺の地面に座って、尻の下には貴重な植物が・・。ごめんなさい!

Rimg0140_3 Rimg0126   中蒜山頂上は、大展望を苦労して登ってきた者の期待を裏切りません。大多数の人は中蒜山登山道を登ってきていて、かなりの人です。普段は山を登らない家族連れも多いです。汗だくのお父さんは裸になってシャツを乾かしてます。静かな山登りは、ここで終了です。
 でもその中蒜山登山道を私達は下りに使ったのですが、あちこちのガイドブックで、この道を家族向けに紹介してるんです。これ、どうかなと思いますよ。ふだん登山をやらない人には向いてないですよ。だって、尾根への取り付きから稜線に出るまで距離1,560M、標高差480Mを一気に直登するんです。こんな厳しいルートを家族向けとしている山を私は知りませんよ。新穂高ロープウェイ駅から西穂山荘までが1,600Mですが、標高差は200Mなんです。北アルプスの事情と比較するのは無理があるかもしれませんが、同じ距離のメジャーな場所が思いつかないんで比較してみました。
 たぶん上蒜山登山道は修験者が付けた道か、作業用に施設された道を転用したものだと思います。山行後半、さすがに「くだりの息子」も、この下山は足にきたみたいです。より沢山の人たちに登山の楽しみと、大展望の感動をお土産にしてもらいたいなら、是非新しい登山道を作ってもらいたいと思います。今の道は余りにも急なので、登山者が手すり代わりに木の幹を持つため踏跡が林間部に拡大しつつあります。さらに道そのものも雨水の流れで深く削られていっています。雨水処理を施した歩きやすい登山道の方が、自然破壊は進み難いんです。是非お願いします。

Rimg0176  蒜山は、かつて禿山だったんです。みんなの力でこんなに素晴らしい森を再生したんです。登山口に近い森です。気持ち良い森です。登山の疲れを癒してくれます。でもこの森もまだまだ一本一本の木の幹は細いですよね。まだまだこれからです。大山のブナ林の幹の太さになるまで、どれくらいかかるでしょうか。息子は我が家から遠いですが、また来たいと言っています。太くなった幹が見れるかな。

Rimg0189 Rimg0195  下山は名水百選に選ばれている塩釜冷泉へ。駐車場は塩釜ロッジの牧草地へ停めさせていただきました。親切にしてくださってありがとうございました。中蒜山登山道からの林道から気持ちの良い牧草地を下ると、一気に駐車場へ行けます。柔かい草は天然のクッションになって足に優しいです。
 お約束の温泉は、休暇村の天然温泉「高原の湯」。東館の3階にあって、風呂に入りながら蒜山三座を一望できます。贅沢だな~。なんでこんなに人が居ないの?入ってしばらくは、またもや貸切でした。大人500円、子供300円。安い!
 中国地方の山第二弾「蒜山縦走」でした。あ~、親戚が岡山に居て良かったです。昔は遠くてメドクサイって思ってたんですけど、都合が良いんですが、何度でも行きたいです。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年4月15日 (水)

ええな~、京都一周トレイル。大文字山。

Rimg0047_2   ここからの景色は、京都を我が物にしたような気分にさせます。町の中に島のように浮かぶ森は、平安神宮、御所、二条城、遠くは京都の南玄関を守る二つの本願寺です。地図を眺めているような景色は、じっと見ていて飽きません。標高は頂上から150メートルほど下がっていますが、山が町の際まで迫っているため、京の都が真下に見えて迫力です。
 今日は京都・東山の大文字山へ行ってきました。毎年8月15日の夜、炎で「大」の字を描き、お盆に帰ってくる先祖の霊を迎えます。正式には「京都五山送り火」と呼びます。登ってきた他の方々もやっています。お約束の「大の字」でポーズ。ご先祖様へのメッセージは届いたでしょうか。

Rimg0082 山好きで京都好きの私は、以前から気になっていたんです。三方を山に囲まれた京都の山歩き、「京都一周トレイル」。その名の通り、都を取り囲む山をぐるっとほぼ一周巡ります。トレイルの東山コースは伏見稲荷からのスタートですが、やはりメインを山に持ってきたいので、本日は蹴上から大文字山を通って白川をトレイル。その後はコースを離れ、大好きな「出町ぶたば」のある出町柳まで歩いてきました。またやってしまった捻挫の回復具合を確かめるのと、嫁さんを山に連れ出すのはここしかなかったんですよ。家族でトレイル。桜は既に散り始めてますが、その花びらが舞う京都はさらに美しいです。桜を愛で、平安の山々に抱かれ、歴史を感じながらの山登りに行ってきまーす。

Rimg0003 Rimg0005_2  車は最終目的地である出町の市営駐車場に預けました。あとは地下鉄で移動。三条駅で乗り換えますが、トータル15分程度で蹴上に到着です。駅を出てウェスティン都ホテルの向かい側にあるのが、琵琶湖疎水と岡崎の間をケーブルカーで船を運んでいたインクラインです。別名「ねじりマンボウ」。今は線路だけが残りますが、そこに植えられた桜並木が美しい。すがすがしい京都の朝。いきなり桜の大歓迎です。
 「ねじりマンボウ」から山へ入ります。しばらく行くと、息子が「大がしたい」。出ました。だから駅で「トイレはいいか?」と聞いたのに。好都合にも途中の日向神社にトイレがありました。そこでは「出ない」と言います。もう好きにしなさい!

Rimg0035  予想はしてましたが、京の山道は気持ちがイイですよ。ほとんどが木立のなかのトレイルです。「トレイル」と名づけられているくらいなので、トレランをしている人にも出会います。この季節の爽やかな空気が体を疲れさせないです。平安京が作られた当時、京の町を取り囲む山には、町を忌み悪霊から守るための結界として、沢山の神社仏閣が配されました。修験者達もこの山を歩いたでしょうか。各所に古い社寺の名残が見られます。今この東山コースの真下は、南禅寺、永観堂、法然院、銀閣寺と有名寺社が軒を並べています。それぞれの寺院が所有している山々を巡ります。

Rimg0083Rimg0055   大文字山頂上は、いきなり木立が開け、京都の町を一望する眺めが一気に目の前に現れます。標高は465メートルですが、それ以上の高さを感じます。 そして頂上から少し下ると、ついに大文字送り火の火床に到着です。この火床を見る為だけなら近道があるので、家族連れのハイカーも多いです。おじいちゃん、おばあちゃんが、お孫さん連れで登ってきています。早いお弁当を食べてる方も多かったです。長閑でいいですね。
 大の字の中心には、弘法大師の霊廟があります。そして息子が大の字になって立っているのが霊廟の前の中心軸の火床です。この火床、丸くなっていて何か意味がありそうです。邪気を火に近寄らせないようにする結界を意味してるのでしょうか。どこかの都市伝説に出てきそうですよ。

Rimg0069Rimg0119  下山 した法然院は庭園が美しい。粗野な山の風景と対極をなします。下山には法然院所有の森を通ってきたのですが、法然院はその森の再生にも力を入れているんですよ。山には、過去に本来の植生ではない松が植えられたので、その松が枯れてしまうと森が荒れます。枯れた松などを排除し、風通しの良い森つくりを地道に行っています。森が京都の文化や景観を支えていることをしっかり認識して、その保護を行っているんです。また「法然院・森のセンター」を公開して、グッズ販売なども行っています。文化と環境は繋がってます。
 その後は通りたくなかったんですが、銀閣への「哲学の道」。うーん、桜は綺麗ですが観光客でゴッタ返しです。正直、気分が悪くなります。こういうところは、早く通り過ぎましょう。

Rimg0086_2  「哲学の道」を離れて、 白川通りを渡って、百万遍へ向いました。百万遍から出町柳の一角は、学生時代に友人が住んでいたのをきっかけに、大好きになった町なんです。前から気になっていた中華料理「華祥」さんにお邪魔しました。百万遍交差点にある普通の雑居ビルの2階に店はあります。カウンターと小さなテーブル席2組だけ。いつも地元の人達で賑わっています。最近ご主人さんが「現代の名工」に選ばれたとのこと。
 いつも満員で行きそびれてたんです。今日は並んで待ちました。注文したのは「ねぎ鳥ラーメン」と「あんかけ焼きそば」。こんなにキレのある中華料理を、久しぶりに頂きました。我が地元の「九龍」が、昔の味を取り戻したような感じです。「美味しいー」と嫁さんも言ってくれました。

Rimg0098Rimg0097_3 出町柳の一番好きな場所はここです。鴨川と高野川が交わる河原では、地元の花見客と学生達がのんびりと時を過ごします。息子が渡る川の飛び石にはこんな形の物もあります。奈良斑鳩の亀石をイメージしているんでしょうか。亀には地を治める力が宿っているといいます。この二つの川が合流する中州の北には、京都最古の神社、下鴨神社が有ります。ここは京都の要所であって、亀がこの地を守っているんです。

Rimg0099Rimg0122   なぜか「出町ふたば」のごった返しは気になりません。 よそからの観光客も多いですが、地元京都の人も多いんです。この店の看板「豆餅」は、ほんのりとした甘さで、豆がプチプチ。口が喜びます。でも時間が経つと、硬くなっちゃいます。つまり京都の外に持ち出せないんです。(大阪のデパートで売ってますが)急げば持って帰れなくはないんですが、自宅で食べるのが精一杯です。その限定性と、得も言われぬ味がこの餅を際立たせてるんですよ。京都人の内菓子ナンバーワンだと考えるんですが・・。

Rimg0138  京都、大文字山、桜、そしておいしいもんを頂いて、本当に幸せな一日でした。今回歩いたコースは京都の中心部に一番近いコースでした。朝、錦によって鯖寿司でも買って、山の上で頂くなんて贅沢も実行できそうです。山を登る爽快感が十二分に感じられて、京都と山、一粒で二度美味しい山行でした。
 次は京都の「お山」、比叡山を大原と楽しみたいですね~。楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月15日 (日)

やっぱり御在所です。裏道をお見舞い。

Rimg0016_2息子の水疱瘡も無事完治し、それでは快気祝いにと、御在所へ、ちょっと行ってみることにしました。天気予報は快晴みたいです。裏道も崩落直後に、ほんの、すこーしお手伝いに行ったきりです。仮の登山道はついてるみたいで、状況確認しておこうと出発した日曜のゆっくりした朝でした。前日、嫁さんの実家から見えてた雪は、とうに溶けてるだろうと思ってました。
スカイラインのゲートには、鍵の複製が横行し、新しい鍵を設置したうんぬんの掲示がされてました。 度が過ぎるとロクなことにはなりません。凄くでかい鍵に掛け換わってました。
登山口からの河原の荒れようは変ってませんが、河原に丁寧な道しるべが付けられています。途中、渡渉する箇所も何箇所かありますが、息子でも簡単に渡れる程度のものにしてもらってます。大きな渡渉には、丸太橋が掛けてもらってあります。藤内小屋までの時間は、さすがに、昔のように30分弱では着かないですが、その全ての道にボランティアの方の、地道な努力で手を入れてもらってます。歩いてみて、つくづく頭が下がる思いです。私の山好き、鈴鹿好きなんて、全く持って、恥ずかしいレベルのものでしかないことを痛感しました。みなさん、本当にご苦労様です。しかし、山には雪が積もってるなぁ?

Rimg0037Rimg0044  こんなことを言っては不謹慎なんですが、裏道が崩落して唯一良かったことと言えば、藤内壁が一望できるようになったことでしょう。今日のように雪が着いたその姿は、規模こそ違いますが、北アルプスを連想させるような素晴らしい景色です。言い過ぎでしょうか。
兎の耳も姿があらわになって、なおさら挑戦意欲を掻き立てられる状態になったりしています。(私は登れませんが。)息子は私のリクエストで、無理矢理、兎の耳の真似をさせられて、少し不機嫌ですが、その横の水場がなんとか残っていたことで、少し機嫌が直ったようです。前から、命の水と呼んで、楽しみにしてたんです。

Rimg0047藤内沢出合いは、真っ白になってました。なんで、こんなに降ったの?積雪が10cm以上はありました。最近の3月10日前後は、やられるんですよ。2月はダラ~と暖冬で、この時期に一旦また冬型に戻るパターンが多いんです。異常気象か~。息子が大人になる頃には、夏に雪が降るんだろうな~。
中途半端な雪が踏み固められると、滑る滑る。こんなに雪が積もってるなんて、全然考えてなかったんで、もちろんアイゼンなんて持ってきてません。4本爪の小さなやつ、ザックに入れてなかったっけ?と、息子のザックをかき回してみても見当たりませんでした。これ、登りはまだいいけど、下りは大変だぞ、先に行ってもらったオジサンと話しました。どうしよ~。

Rimg0094_2Rimg0085 とりあえず、息子の上着はジャージで違和感がありますが、春の姿で我々の頂上である9合目に到着。う~ん?、見晴台から観測棟の白い姿、季節外れの樹氷ですが、とりあえず美しいです。もう、真冬。八ヶ岳みたい。でも、さすがの息子も、この時期に雪を見ても、雪合戦しようとは言いません。雪で、これ冷やすわと、レトルト入りのゼリー飲料を雪に埋めてました。忘れて行かないようにして下さい。

Rimg0114_2Rimg0136結局私は息子の、ロープウェイで降りたらええやん、と言う悪魔の言葉に負けてしまいました。私達親子は、自動急降下運搬機のお世話になって下山したのでした。ゴンドラから見ると、太陽の光ががさんさんと降り注いでいる中道は雪も綺麗に溶けて、いいコンデションになってるじゃないですか。キレットも少し雪は着いてますが、イイ感じになってます。まったく、息子の甘い言葉に負けた私は親バカですねー。
降りたら、登山口駐車場までの道は崩落していると聞いてましたんで、タクシー代も掛かるのかと思ってましたが、この迂回路も作ってもらってあったんです。ボランティアの皆様、湯ノ山温泉の皆様、本当にご苦労様です。迂回路は、峠茶屋の南側を行く遊歩道を西に向かうと、無理矢理スカイラインの蒼滝トンネル西側に出る道が作ってあります。凄い急登です。トラロープも張ってありますので、どうぞ。タクシー代は節約できます。スカイラインに出れば、後はトンネルを通って、登山口の前を過ぎ、ゲートに向かうだけ。今日もお疲れ様でした。

Rimg0150 本日も我が家から見る、「鈴鹿山脈夕暮れショー」は素晴らしいショーでした。私の書斎には、西向きの窓しかないんです。改めて、鈴鹿の山、ばんざーい。(意味なし。)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月24日 (土)

あこがれのスイス・アルプス。

Photo_4こんな写真が出てきました。マッターホルンを背に、スキー板を立てて自慢げにポーズをとるのは、誰あろう、私でございます。すごいセンスの格好をしてますが、このときは、もう、とにかく嬉しくて、帰りたくないと心から思ったものです。もう20年前か~。
マッターホルン峰、ゴルナー氷河、モンテローザ峰・・、この景色たるや圧倒的です。このツェルマット・スキー場は、登山列車最終駅のゴルナクラート駅からゴンドラを乗り継いで、最高地点クライン・マッターホルンから最長17キロのロングコースを一気に滑り降りることができて、ゲレンデ自体どこまでも広くて、終始マッターホルンが目の前で、もう、天国みたいな所なんです。

Photo_5当時学生の私は、欧州を放浪するバック・パッカーの身。金はないけど旅行はしたい。その日は暗くなってからのツェルマット到着。世界的リゾートにも安宿くらいあるだろうと、チューリッヒで知り合った日本人パッカーと、暗い街を歩き回り、最後にたどり着いた宿は、屋根裏部屋なら空いているとのこと。しょうがなく用意してもらったのが写真の部屋。薄ら寒いこの部屋で一晩過ごし、一番窓際に寝ていた私は、翌朝窓からの日差しで目を覚ましたのでした。昨日は暗くて街の様子もろくに見れませんでした。小さな窓枠から外を見てみると、いきなりマッターホルンが目に飛び込んできました。「アルプスの少女ハイジ」のオープニングで流れる、ホルンの音が聞こえてきそうな雄大な景色。私とツェルマットとのなれそめは、感動的なスタートだったのでした。

Img1001 アイガー北壁です。ユングフラウ・ヨッホ駅(ヨーロッパ最高点)に向かう登山列車は、この中を通ってます。途中この北壁に窓が開けてあって、そこから昔はアルピニストだけしか見れなかった景色が見れます。もう、凄いんです。あのころは、山も登ってなかったですが、それでも凄い景色に大感動したものでした。3,454mの最高点はトップ・オブ・ヨーロッパと呼ぶガラス張りの展望台があり、そこはある意味、神を感じます。荘厳な空気感で、自分が空の中に溶けていくような感じ。天地創造の神は、絶対に居るはずだと確信します。

さあ、「神々の山嶺」も読んだし、昔の写真も出てきて再感動したし、もう行くしかないでしょう。先生が歳取らないうちに、行きます。アルプスへ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 3日 (土)

謹賀新年2。富士山の見える山第二弾。♪箱根の山は金時山~

Img_0083息子「も、持ち上がらんわ!」
父「当たり前や、力持ちの金太郎さんが持っとったマサカリやでな・・って、そんなわけ、ないやろ!」
息子「・・・」

・・っということで、はい、改めて明けまして、おめでとうございます。今回は、新年、富士山が見える山シリーズ第二弾として、御殿場と箱根にまたがる人気の山、金時山への山行?をご紹介します。写真は、登山口にある公時(キントキ)神社に奉納されたマサカリ(斧)です。石とコンクリートで出来たもので、1トン近くあるそうです。
富士山の東面にある山の中で、特に有名な山と言えば、この金時山でしょう。もちろん、富士山の美しい姿をかぶりつきで見れることが一番の理由ですが、さらに箱根という古くからの観光地にあって、アクセスが良く、日本各地にある「金太郎伝説の地」のひとつであることから、その人気、関東の山では不動のものとなっています。加えて、頂上に名物茶店が2軒あり、その店の魅力が皆を惹きつけ、テレビの取材も行われるほどなんです。
さて、暮れも迫った12月の23日の天皇誕生日。私と息子は、前回の竜ヶ岳同様、深夜に家を出発し、居眠り運転の末、箱根にある公時神社無料駐車場に無事到着。横で車の窓が閉まらず、困っているオジサン・オバサンを見捨てて、元気良く出発したのでした。(ごめんなさい~)

Img_0099 ♪箱根の山は、天下の剣~
といいますが、登山道の最初の方は楽勝で、金太郎にゆかりの巨石が次々と現れます。金太郎が手鞠(テマリ)代わりに使っていたと言われている「金時手鞠石」。金太郎が頂上から蹴り落としたと言われている「金時蹴落石」。金太郎が育ての老婆と雨宿りした「金時宿り石」等です。写真は「金時宿り石」です。余りの巨石の為、半分に割れてしまってます。こういうのに、つっかえ棒をしたがる人って居るんですよね。息子は自分で石をつっかえようとしています。・・しかし、どれも凄くデカイ石です。金太郎って凄かったんですねーって、だから、そんな訳ないんです。

Img_0117Img_0143 巨石で記念撮影したり、芦ノ湖まで見渡せる箱根の景観を楽しんだりしている間に、頂上到着です。富士山とは反対側を登ってくる参道を登路に選んだので、当然前半は富士山の景色はなし。さて頂上にどうしてこんなにデカイ看板があるのかと言うと、晴れていれば、この看板の横にデーんと富士山の山容が大きく見えていて、記念撮影時には、カメラマンが10m程下がってシャッターを切れば、大きな富士山の横に、思いっきりこの看板が入った写真が撮れるようになってるんです。つまりそうなんです、今回は富士山、見れなかったんです。見れたことは見れたんですが、どれも雲間からで、まともな富士山を眺めることは出来ませんでした。富士山、手強し。
頂上の金時茶屋で貸してくれるマサカリは、息子でも持ち上げることが出来ます。皆さんマサマリを持って、記念写真を撮ってました。

Img_0128天皇陛下から拝命されたとか、「金時娘」と呼ばれる、耳の遠い80歳のおばあさんが営業する金時茶屋の天井には、歴代の金時山登山の回数を記した名札がズラリ。金時信仰?の山である金時山では、登れば登るほど、ご利益が頂けるということで、その回数がこの茶屋でカウントされてます。一番登山数が多いのは当然、毎日この店を営業する「金時娘」です。荷揚げは店の裏にケーブルが引いてありました。それでも、ばあさん、毎日この登山道を上がってくるとは、凄い体力です。

Img_0131 金時茶屋の名物といえば、この味噌汁でしょう。その向こうは、息子の注文した「金時しるこ」です。息子は、登山台帳に名前を記帳しています。
この味噌汁をいただきに、沢山のハイカーや登山者が訪れます。芸能人も多いです。金時娘と有名人との記念写真が壁一面に張ってあります。アントニオ猪木の若い写真が印象的です。有名な俳優さんや、最近では漫才コンビの「おぎやはぎ」の写真もありました。どんぶりにたっぷりと入った具と味噌汁で、体が芯から温まります。息子の「金時しるこ」には、お餅が5個位入ってたんです。さらに大粒の金時豆が入って、息子も大満足です。次々と常連さんが入って来ては、金時娘に声を掛けます。賑やかでいいですねー。

Img_0154

Img_0162金時山の向こうにある丸山も、霧氷で真っ白。暖かい空気が、富士山から降りてくる冷たい空気によって凍り、木々を白く飾ります。息子も「幻想的な世界やなぁ」とご感想。幻想って、分かっとんのかなぁ。これがもっと成長すると、樹氷になってエビの尻尾になります。2月頃にまた来たいです。

Img_0166 Img_0170_4今回唯一、富士山全体の輪郭を捉えた一枚です。恨めしい流れ雲。 でも前回の竜ヶ岳は特別です。終始富士山を視界に入れながら登れる山は、そう多くはありません。天気の巡り合わせ自体が難しいですから。でも、この山にやってくる登山者は皆さん、本当に富士が大好き。下山は稜線歩きでしたが、すれ違う人たちの殆どが、木立の間から時折見える富士の頂上を指差し、嬉しそうに「富士が見えてるよ」と声を掛けてくれます。富士を通じて、何か、人と心が触れ合えるような気持ちになれます。富士の姿は、はっきりと見えませんでしたが、私も息子も、とても清々しい気持ちになって下山しました。前回の竜ヶ岳の時にも感じましたが、富士山には特別な気持ちにさせてくれる、何かがあるように感じました。
いい話の後になんですが、息子のヌード写真です。帰りに寄った「ごてんば市温泉会館」での隠し撮り?です。ここの温泉イイんです。安くて、良かったです。湯船もひとつでシンプルですし、露天もありませんが、なんと言っても、窓枠一杯に富士山が見えるんです(見えるはずだったんですが・・)。再来年には閉鎖との話が聞こえてきて、残念なのですが、是非もう一度行って見たいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 1日 (木)

謹賀新年。富士山をバックに竜ヶ岳登頂!

Img_3655

大きく背伸びをする息子の向こうには、日本一の山、富士山です。
新年あけまして、おめでとうございます。新年最初のトキドキ親子登山は、正月に相応しい話題ということで、昨年11月に行って来ました、あのダイヤモンド富士で有名な竜ヶ岳への山行をご紹介。写真はその山頂での一枚。昨年は5月に富士山麓でキャンプを行い、8月には「伯耆富士」(ほうきふじ)の大山へ行って来ました。何かと富士に思い入れのあった一年だったような気がします。そんな一年を締めくくりつつ、または富士宮焼きそばを食べつつ訪れた竜ヶ岳は、まさに心が洗われるイイ気分な山行を、私達親子に与えてくれたのでした。

Img_3570_2 この竜ヶ岳は静岡県と山梨県にまたがり、富士山麓の西側に位置します。登山口は本栖湖畔。訳の分からない説明ですが、その標高は1,485mと、我が鈴鹿山系の同名の山「竜ヶ岳」の1,099mよりも400m高く、3,720mの富士山よりも2,235mも低い低山です。最近までさほど注目を集める山ではなかったのですが、正月に富士山山頂の真ん中に昇るダイヤモンド富士が見れることが、富士山ファンの口コミで広がり、登山道と山頂が整備され、今では全国から登山者が訪れるメジャーな低山となったのでした。11月の3連休、23日の早朝3時に家を出発した私と息子は、順調に?サービスエリア毎に何かを飲み食いしながら富士山麓に到着。7時過ぎには登山口のある本栖湖畔で、「靴はどこや?」等すったもんだして、元気よく出発したのでした。

Img_3566 この写真は、本栖湖到着前の朝霧高原辺りでの一枚。早朝で居眠り運転しそうになっていると、やけに道端でみなさん、カメラを構えてますが・・、レンズの向いている先は富士山。おおダイヤモンド富士じゃないですか!車を停めてパチリ。そうなんです、富士山の山麓なら、どこでもダイヤモンド富士を見ることが出来るんです。でも、正月に富士山頂の真ん中から、しかも1,400mの高度からそれを見れるシチュエーションは、竜ヶ岳頂上しかないんです。そのレアさが、この山の人気を上げてるんです。ですからそのタイミング以外に竜ヶ岳を訪れても、意味が無いといえば意味が無いんですが・・

Img_3615 でも、登る意味の無い山なんて無いんです。そこに山があるから登るんです。当日は予報が外れて最高の好天。ひんやりした風が、少し汗ばんだ体を冷やしてくれます。凄く気持ちがイイ。空気が乾燥して、とても澄んでいました。そして何よりも、終始富士山を眺めながら登行する感覚が最高なんです。とても幸せな気持ちで歩けるんです。疲れを忘れてしまうんです。富士山を登っている訳ではないのに、富士と一体になっているような感覚。息子も同じ感覚になっているのか、すごく調子が良さそうです。先をドンドン歩きます。先に進み過ぎて私の姿が見えなくなると、不安なのか確かめるために私を呼びますが、足を止めようとはしません。ゾーンに入っているようでした。子供のくせに。こんな感覚の山って、初めてじゃないかなと思いました。いや~、私と息子にとって竜ヶ岳は、特別な山となりました。

Img_3633 「お菓子は持ってきた?」とか「喉が乾いた」等色々道草もしましたが、感覚的にあっと言う間に着いてしまった頂上。正月のダイヤモンド富士撮影の為に広く整備された山頂には、ちょと間延びした感じを受けましたが、とにかく、改めて見る富士の山容は秀逸のひと言。大きく裾野を広げる山容を見て息子は、「あの麓から登ったら凄い距離あるんちゃう?」と素朴な感想。その直後、彼は自らの余りなハイペースに疲れたようで少しお昼寝です。そう言えば、昔鎌ヶ岳に登った時のブログの題名は「鎌ヶ岳でお昼寝」だったよな、と声を掛けても返事がありません。こいつホントに寝たの?まあ朝早かったし、眠たかったに違いありません。しかしこんなに早く寝るとは。実は一枚目のカッコイイ写真、天を指差しているように見えますが、この後の寝起きの伸びなんです。

Photo_3 とりあえず息子は放っておいて、富士山とは反対の方向を見ると南アルプスが見えました。雪をまとった甲斐駒ヶ岳、仙丈、北岳、間ノ岳の雄姿が間近かに見えます。う~ん素晴らしい。とにかくこの山、大好きになりました。この山にも雪が積もったらまた来たいです。こんな気持ちになれるのなら、富士山の周りにある山を全て登ってみたいです。そして「富士山は登る山でなく、眺める山です」を議論する会の理事としては、次回会合にてこの山のことを発表させていただきます。

Img_3672 Img_3683下りも富士を眺めながら。そして分岐後は紅葉の落ち葉を踏みしめて本栖湖へ飛び込みように下山します。紅葉シーズンを終えて静かになった山は、落ち葉を踏みしめる音だけしか聞こえません。晩秋の風情も楽しめました。

Img_3691 下山後は富士宮市内の温泉「天母の湯」へ。本当はただの沸かし湯。市のゴミ処理場の余熱で沸かしてます。しかも風呂から富士山が見えません。でも清潔で広い風呂場で満足できます。そしてお風呂の後は、お待ちかねの焼きそば店へ。富士宮焼きそば初代鉄人の居るお店、「虹屋ミミ」さんへお邪魔しました。本格的?富士宮焼きそばは初めての私と息子。余りの美味しさに、二人とも黙って食べるだけ。もっちりとした食感の麺が特徴の富士宮焼きそば。店を出てやっと「美味しかったなー」と言葉を交わしたのでした。今回もイイ山行だったなー。

Img_3688雑誌「岳人」の新年号では、岳人式富士登山をいくつか紹介してました。なかでも「富士山・南面の双子山でのスノーハイク」、こんな富士の楽しみ方があるんだと、改めて感心。夏の富士さえまだ未経験の息子ですが、先に冬富士山の空気を吸わせてやりたいと思います。だって断然冬の富士の方が、綺麗で気持ち良いんですから。この記事を公開する頃には、富士の頂は真っ白だろうなぁ。
さあ今年もどんな良い山に出会えるか楽しみです。皆様にも幸多かれと祈念いたします。良い年をお迎え下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月26日 (日)

慰安旅行となってしまいました。西穂・独標。

Img_3272雲海の広がる遠方、白山山地に夕日が落ちます。北アルプス西穂高岳のアプローチ、西穂山荘からの夕景です。ロマンチックで神秘的な景観に、居合わせた宿泊客皆がその感動を分かち合いました。2,385mからのこの美しい景色を忘れられず、再びここへやってくる人も少なくないでしょう。実は私もその1人です。子供の頃親父に連れられて以来、何度ここを訪ねたか憶えていませんが、来る度に違う景色、違う感動を与えてくれるこの場所は、私にとって特別な場所のひとつです。

本日は二年越しの計画だった「黒部・下の廊下}を中止としたため、代替山行として西穂・独標へ行って来ました。残念でしたが「下の廊下」での悪天は非常にリスクが高いので来年また挑戦します。今回は北アルプスで最もアプローチの良い西穂へ皆さんを案内。この景色を見てもらっただけでも価値があるのではないでしょうか。(言い訳?)

Img_3274 感動に浸る者、写真を撮る者、感動をメールにしておくる者等色々でしたが、皆さん何度も外に出て感動の景色を目に焼き付けていたみたいです。私も皆さんが喜んでくれてとても嬉しいです。でも実は皆さん、この前に酒を飲み過ぎていて必要以上に感動しちゃったんじゃないのでしょうか?

Img_3243_3 Img_3247 一日目の行動は、まず新穂高ロープウェイで2,155mの西穂高口へ。そこから登山道を1時間半歩いて、西穂山荘へ向かいました。秋も深まった新穂高駅は紅葉の真っ最中、赤や黄色に色付いた森が眩しいです。山荘へも順調そのもの。通常なら一時間半掛かる行程を一時間で到着。到着次第直ぐに丸山まで偵察に行く余裕です。

Img_3249 焼岳をバックに這い松の中を歩き、丸山を偵察する皆さん。西穂山荘は丁度背の高い植物の生息できない森林限界に建っていて、そこより高い標高には這い松しか生えません。大石が連続する急登をなんとか登って丸山へ。そこには素晴らしい景色が広がります。以前息子と行った夏の西穂は、当時上高地方面の景色はこんなでした。写真には撮りませんでしたが、上高地は大正池に面する森が激しく紅葉して素晴らしい景色です。まったくの秋色。素晴らしい。皆さん満足しての山荘への帰還となりました。そして・・

Img_3263 居酒屋と化した西穂山荘の別館食堂。その一角を占領した我々は、午後2時から夕食を挟んで6時間、夜の8時までビールと持ち込んだ焼酎で訳の分からない話を繰り返したのでした。もうそれは山小屋ではなく、慰安旅行の宴会状態。「Aコープ奥ひだ店」で仕入れたキムチは最高の人気。他に明宝ハム、飛騨牛チップス、夕食時に壷に入れられていた高菜を拝借し作った高菜チャーハン(ごめんなさい)、朴葉味噌と豆腐の味噌漬けは手を付けませんでしたが、次から次へと食べ尽くし、布団に入ってもお腹が苦しかったです。

Img_3290 でも翌朝は雪になってしまったのでした。前日夕方から天気は下り坂。でも朝日がもしかしたら見れるかもしれないと、早朝の5時半に山荘を独標に向けて出発しました。でも丸山を過ぎると雪に。あっと言う間に一面真っ白。岩に乗った雪は滑ります。独標まで行けなくはありませんが、独標の岩壁を雪が付いているままで登るのは非常に危険です。一旦撤退としました。山荘に戻っても雪は止みそうにもありません。残念ながら今回は下山することとしました。期待して参加してくれた皆さんには申し訳ありませんでしたが、一日目の夕景、丸山からの景色、山小屋での生活、早朝出発、雪歩き、そして北アルプスの雰囲気、これらを経験してもらったことは非常に有意義だったと思います。次回はピッケル・アイゼンの完全防備で冬の独標を制覇しましょう。

Img_3303 ロープウェイ西穂口の登山口で皆で作った雪ダルマです。ロープウェイを下ると下界は弱い雨でした。帰りは平湯バスターミナルの温泉へ。そして高山市内の蕎麦屋で昼食。「蕎麦正せと」と言うお店。荘川蕎麦でした。なかなかのコダワリ蕎麦。前日に引き続きお腹一杯です!うー太ったかな?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月28日 (日)

腹痛のため車で登頂。伊吹山。

Img_3146_3 息子の指差す方向は、琵琶湖の彦根・松原水泳場。あの「鳥人間コンテスト」(読売テレビ)の舞台です。ついに対岸からUターンして出発地点まで戻る大記録が出た先日の放送の記憶はまだ生々しく、大きな琵琶湖を目の前にすると、その記録の偉大さを改めて感じることがことが出来たのでした。

息子の立つ場所は、そうです。あの百名山、伊吹山の頂上展望台。本日は、当初登山口からの登頂予定でしたが、前日夕方からの腹イタで断念。前日は会社の同期ゴルフ大会。私を筆頭に超低レベルの戦いの中、賞を総なめにして大ハシャギ。そのせいか、夕方からトイレに入り浸り。早々に登頂は諦めていましたが、なぜか最近「百名山」が気に掛かっていて、家に居るとムズムズします。何でもいいから伊吹山に行こうと、家族を連れて出発。つまりドライブウェイで頂上まで行くことにしたのでした。

Img_3149 ドライブウェイの通行料金が3,000円だったのと、山頂?駐車場から本当の山頂までは標高差で170m、歩行距離で約1,000mを歩かなければならなかったことが誤算でしたが、その景色は曇空にもかかわらず絶景でした。売店でソバとみたらし団子を注文。山頂の茶店には生ビールもあります。登山道側の斜面を見下ろすと、くねくねとした登山道がはっきりと見えます。この辺りは「伊吹下し」と呼ばれる強い風が日本海から太平洋側に通る筋道となっています。冬には麓の関が原は豪雪となり、新幹線や名神高速道路を何度も止めてきました。独立峰的に周辺の山より標高が高いので、直接山肌に強い風が当たり高い木が生息できません。スキー場の中を通ってくることもあって、ほとんど登山道には日陰がありません。登ってくる登山者を見ていると、何か複雑な気分です。

Img_3153岐阜の山々を一望できました。遠くは北アルプスまで。凄い。この山について少し調べてみると、登山道は先程見た「上野登山道」ひとつだけではないらしいことが分かりました。2枚目の写真の上の方に見える稜線を歩くバリエーション?ルート「弥高山ルート」。「笹又ルート」、「北尾根縦走」そして県境上をドライブウエイと平行して歩く「県境ルート」です。以前から知っている「上野登山道」は登山者が多くて、二の足を踏んでました。これで静かな登山が楽しめそうです。今度来るときが楽しみ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月15日 (月)

三重県にも百名山あります。大台ケ原山。

Img_3015ご紹介遅れましたが、私、三重ケンミンでございます。 三重県には鈴鹿山系の山をはじめ、たくさんの山が有ります。しかし百名山には「大台ケ原山」が唯一紹介されているだけ。私、その三重県唯一の百名山「大台ケ原山」にも登っていないことを以前から恥に思っておりました。今回NHKの「日本の名峰」に紹介されたのをきっかけに、心は決まりました。いざ息子と一緒に出陣です。

と言いましても、まあ大台ケ原山の遊歩道を一周する4時間コースをぶらぶらしてきただけです。最近嫁さんの親子登山参加率も悪くなってきたので、歩くのが楽な山を探していたら、この大台ケ原に行き着きました。でも体調不良?を理由に今回も嫁さんは不参加。結局いつもの私と息子で出発となったのです。未明に出発しましたので大台ケ原ビジターセンター前に8時前には到着。途中の大台ケ原ドライブウェイでは殆ど車に出会いませんでしたが、駐車場にはたくさんの車が居るじゃないですか。3連休だし、私と同じようにテレビを見て来た人も何組か居るでしょう。親子や、カップル、オジサン(私もです)、オバサン、色々な人種がやって来てます。駐車場に続く森に林間道が敷かれていて、そこから出発です。

Img_3019 最初は大台ケ原山の頂上部「日出ヶ岳」(ひでがたけ)の登頂を目指します。まずこの階段が私達ヘッピリ親子登山チームにはキツイ急登でした。天気が曇っていたので、頂上展望台からの眺めは平凡。なんとか大峰山系がうっすらと見える程度。大パノラマは見れませんでした。晴れた日は南アルプス、そして富士山までもが我が物になるとのことです。それでも息子は、避雷針を見て、なんだ?とか、展望台の下が避難場所になっていて、雷のときは入らなあかんで、とか興味津々で辺りをうろついてました。私が崩れかけたケルンに石を積むと、負けずに遠くから大石を運んできてました。この辺の山には珍しく、頂上に社や社務所はありません。大台ケ原山は昔、余りにも山深過ぎて信仰の対象にならなかったらしいです。

Img_3038_2 ここは昔、大地を苔が覆う原生林が広がり、様々な植生が確認される自然の宝庫だったのです。伊勢湾台風のダメージを大きく受けたこと、その時の倒木を人間が採集してしまったこと、鹿が増えすぎたこと、そして道路の開通で人間が沢山訪れるようになったことで、森は死んでしまったのです。現在は木道を敷いて自然へのダメージを抑え森の回復を促す対策が採られていますが、森が回復するのは200年後と言われています。この現状は他の山でもあり得る訳で、北アルプスや鈴鹿山系でも何十年後かはこうなっている可能性が十分にあります。登山道自体が山を削るきっかけとなっている場所をよく見かけます。不用意に登山道を外れたコースを歩かない気使いが大切です。この景色を「綺麗やね~」とか言って歩いてた方は、今一度勉強なさって訪れてください。

Img_3073 こ、この高度感は・・。安全のためチェーンが張ってありますが、その支柱もグラグラで恐怖心を煽ります。800mの断崖絶壁。立っている岩が大蛇の背のようだと言うことで「大蛇嵓」(だいじゃくら)と言います。足元の岩も安定しない形状で、息子が真逆様に落ちていかないかヒヤヒヤです。この頃になると雲が切れ、目の前に大峰連山。眼下はシオカラ谷と呼ぶらしいじゃないですか。最近、沢や谷と言う言葉に敏感になってます。沢登りのせいでしょうか。
そう言えば、日出ヶ岳からこの大蛇嵩の間で沢登ラーに出会ってしまったんです。遊歩道を外れた笹の上にビニールシートを広げて濡れた服や靴を脱ぐ人。「遊歩道を出たら駄目ですよ」と声をかけようと近づくと、見慣れた沢靴と登攀用具?。おお、沢登りの方々じゃありませんか。「どんどん、ソコ、遊歩道を外れたところ、気にせず使っちゃってください」とまでは言いませんでしたが、ニッコリ「どこから来てらっしゃったんですか?」と訳の分からない敬語で伺いました。なんと、「堂倉谷」をツメ登ってきたと仰るじゃありませんか。あの名渓?名谷?と呼ばれる、「堂倉谷」ですか?こんな所に上がってくるんですね。さすが、名谷は違う!(どこが?)その名谷を今、「沢登り」してきた人達と出会うなんて、運命を感じました。「堂倉谷」はこの大台ケ原山を源流とする大杉谷の支流で、沢登りをたしなむ者の憧れです。いつかは行ってみたいですね。

Img_3092_2 Img_3082 先程の大蛇嵓から見ていたシオカラ谷に架かる吊り橋です。この沢は「東ノ川」と言い、遊歩道付近は何の変哲も無い沢ですが、西ノ滝と呼ばれる150mの大滝を要し、日本百名谷にも選ばれています。さすが百名山の大台ケ原山は、沢も違います。試しに靴下で入水してみましたが、相当滑ります。水温は低いのですが苔が多く、石質も非常に滑りやすい。これがメジャークラスの雰囲気ですか。フェルト靴でも神経質な足使いが求められそうです。
さて、この深い渓谷から大台ケ原山の頂上駐車場に戻るのが大変。途中で休むと尚更疲れそうだったので、息子と一気に登りました。合計4時間のコースでしたが、途中で相当遊んでますので、正味は3時間弱でしょうか。体力不足を改めて感じるのと、息子の成長に唸らされる山行?でした。

Dsc01530_3 Img_3097_2 大台ケ原山を後にして、温泉へ。そしてその夜は和佐又山ヒュッテでキャンプをしました。ここは大普賢岳への登山口になります。冬にはスキー場?(リフトは?)。上部にはオートキャンプが出来る広場も有りましたが、3連休で既にオートキャンパーで一杯。誰も居ないし、車も近くに置けるヒュッテ前に陣取りました。聞こえるのは側にある大きな栗の木から、栗が落ちる音だけ。飼われているワンちゃんと息子は仲良しに。夜中は9時過ぎまで吼えてましたが、その後は静かにしてました。早めの夕食準備をしていると、次々と下山してくる登山者がやって来ます。その日は山で怪我人が出たとのこと。初めて見ました。救助に向かうヘリコプターを。(いや2回目です。)私達の真上をヘリは、かなり低く飛んで行きました。パイロットの方は、私のレトルトカレーと息子のレトルト牛丼をしっかり見て行ったと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月10日 (水)

一生のお願いをここで使ってしまったH君。八ヶ岳・本沢温泉。2

Img_0182 前回に引き続き2年前に八ヶ岳の本沢温泉に行ったときのお話。
本沢温泉の野天風呂は、本館から歩くこと10分、本当に雪の真っ只中にありました。あるのは温泉の湯気が立ち昇る湯船だけ。ただそれだけなので、裸になる場所の確保から始まります。少し離れた場所にほんの少し板が敷いてあるので、そこの横の雪を除雪。こんなこともあるかと思い、ビニールシートを持ってきたのは正解でした。除雪した場所にビニールシートを敷いて、さて上着を脱いで・・・。気温は氷点下6度。まず服を脱ぐことすら辛い作業であることを、思い知ります。しばらく作戦を立てます。まず下半身から裸になって湯船に突入し、下半身まで湯に浸かります。それから上半身の服を脱ぎ、速攻で湯に浸かれば、多少は寒さを防げるだろうと結論付けました。出るときの事を考えずに・・・。
風呂は最高でした。最高に笑えました。濡れた所は、たちどころに凍りました。髪の毛・・湯から出ている部分は全て。湯は、除雪した雪を入れ過ぎたためか、少しぬるめ。でも底の方から熱い湯が沸いて来てますので、すぐに温まります。本沢の谷の中、周りは雪だらけ。その中で風呂に入っている私達。見上げると硫黄岳の崩落部が絶景となって迫ってきます。こんな状況の風呂はまず全国でも珍しいのではないでしょうか。以前紹介した立山にある「みくりが池温泉」と高所風呂で競うこの「本沢温泉」は、シチュエーション的には相手を大きく引き離しているに違いありません。
写真もなんとか撮れたし、「さて、出ようか」とH君に言うと、「どうやって出るんですか?」「出た瞬間に凍傷状態ですよ」。そうか、我々は出るときの事をまったく考えてなかったのです。しかし、そんなことは言ってられません。このまま風呂から出られず湯に浸かり続け、翌朝宿の人がやって来て茹で死体となっている私達を見つけ、「また根性無しが、ユデダコになってるよ」と警察に通報してしまう状況だけは避けなければなりません。私は根性で出ました。出た瞬間から体の表面が凍っていくのが分かります。タオルで急ぎ、水分と氷をふき取ります。下着なんて着てる暇は、ありません。大至急ズボンとフリース、上着を着ます。髪の毛にはタオルをグルグルに巻いて、ホッとしました。生きていることを確認して振り返ると、H君はまだ湯の中に居るではないですか。「どうしても出れません」と言います。そうか、こいつは私を先に風呂から出させて、私にタオルと服を順番に取ってこさせようと計画したのでした。大先輩の私に・・。「ほんとーに申し訳ありません。どうしても出れなかったんです。ここで使おうと思いました。一生に一度のお願いを」。そして彼は、使ってしまったのです。一生に一度切りしか使えないお願いを、こんなところで。そして、それがその夜我々が体験する寒さとの戦いの始まりだったのでした。

Img_0186 宿に戻り館内も非常に寒く内湯を頼むと、待たされたうえ入った湯はぬるく、更に寒さは倍増しました。案内された部屋にはコタツがあるではないですか。すぐに足を入れ、温まって・・・。練炭コタツは直ぐには暖まりません。吐く息は真っ白。暫く放って置いたペットボトルのお茶が凍っているじゃないですか。酒で温まろうと頼んだ焼酎のお湯割りも、ぬる過ぎです。いったいここはどうなってるんだと、布団を頭からかぶっていると、「夕飯の準備が出来ました」と声が掛かりました。声の主は、あの学生さんじゃないですか。早速、館内の寒さと、いつまでも暖まらないコタツ。私達の部屋だけでも暖まらないだろうかと、相談しました。彼もただのアルバイトです。期待せずにお願いだけです。まずは飯の用意が出来ている部屋へ。おお、ここは薪ストーブが焚かれ温かいじゃないですか。でも座ってみると背中に隙間風。まあ、温かい味噌汁とビールがあれば、今のところ天国です。体をなるべく薪ストーブに寄せて飯を食べます。向かい側には、年の離れた不自然なカップル。登山デート?遠い昔聞いたようなフレーズですが。三重県の方には面白い山はありますかと、話しかけてきます。ロープに結ばれて逆さに吊るされる修験者の山、山上ヶ岳(大峰山)を紹介しておきました。身を清めて来い!それより、野天風呂に入ったこと、そしてその後の出来事を話しました。確かにこの山小屋(温泉宿?)は寒いよなぁ~と、話はまとまりました。
Img_0189Img_0190そしてビールをしこたま飲んだせいか体はなんとなく温まっています。そのまま布団に入ったらなんとか寝れるのではないかと、部屋に戻ります。するとどうですか。部屋にはファンヒーターが置かれ、ポカポカ状態じゃないですか。そうです、あの学生さんがやってくれたんです。親切はするもんです。しらびその森で突然出てきて、助けを求めてきた学生さん。一緒にぬけた森の迷路で連帯感が生まれたのでしょうか。ありがとう。私達の向かいの部屋に戻ってきた不思議カップルは、しきりに「寒い!」と声を出していました。その晩の私達は、暑いぐらいの温度の部屋で熟睡したのでした。

Img_0202_3 熟睡しすぎて起きたのは8時。そう言えば、私達は硫黄岳に登るんじゃなかったの?昨晩、酔いの眠気の中でH君が寒さで体調悪くなり、明日は登山止めましょうと、言っていたような。どっちにしろ8時に起きた時点で、出発には遅すぎ。今日はゆっくり下山となったのでした。
もちろん下山途中の「しらびそ小屋」に立ち寄りました。またコーヒーをいただきながら、本沢温泉の寒さとサービスの悪さのについて報告(学生さんは別です)。するとご主人が言うには、「あそこに泊まった客は、必ずうちに立ち寄って文句を言っていくんだよな」とのこと。やはりそういうことだったんです。皆同じ目に会ってるんですね。
下山後は「しらびそ小屋」の主人に教えてもらった小海リエックス・スキー・リゾートの温泉に入ってきました。これが、とてつもなく良い温泉だったんです。スキーリゾートのスパと言うだけあって、施設は洗練されていて、かつ自然を取り込んだ造り。しかも丘の上に位置しているため、遮るもの無く大自然を眼下に眺める露天風呂から見える景色は、浅間山から秩父山系、そして富士山までも望む大パノラマだったのです。少し熱すぎるかなと感じる程度のちょうど良い温度の湯が、どんどんと溢れます。客は老人だけ。私達の勤務する会社の元トップをご存知の老実業家でした。じっと山々を視界に入れながら、温泉に漂う心地よさ。山を歩いた疲れがあるからこそ感じる気持ち良さ。ああ、下界に降りてきて、こんな良い湯にめぐり合えたとは、最高の幸せでした。温泉入浴にセットで付けたホテルのバイキング料理も最高に旨く、この年末は「しらびそ小屋」泊まりにして是非行ってみたいです。
それからH君の実力評価ですが、比較的簡単な雪中歩行と、どうしても滑りたいと無理やり持ってきたボードで一本だけゲレンデを滑った様子を見ただけで、H君の実力は分かりませんでした。しかし人間評価の点で昨年の「下の廊下」での活躍は、「一生のお願い」をもう一度使える以上の評価となり今に至っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

一生のお願いをここで使ってしまったH君。八ヶ岳・本沢温泉。

Img_0178_3 今回は昔話をしたいと思います。 2006年も暮れようとしていた12月。その頃は、温泉好きもマンネリ化。でもいざその温泉が行き難いとか、めずらしい、高所にある、絶景が見れるとか言われると、ついつい身を乗り出してしまう。そんな、あまのじゃく系の私であったので、雑誌の立ち読みでふと見たその温泉の記事は私を釘付けにしました。「高所」「野天」「硫黄岳」の三つのキーワードが並び、山中の荒々しい景色の中に浮かぶように佇む湯船の写真は、私の興奮を呼び覚ますには十分だったのです。温泉は「本沢温泉」。八ヶ岳に有ります。その時期は直前に冬富士を終えて次なる挑戦の場を求めていた時期であり、しかし辛かった冬富士のことを思い出すと過酷な山行には直ぐ踏み出せない複雑な気持ちを持て余していた時期でもあるので、比較的簡単に思えたその秘境温泉行きの山行に私の心のスイッチはすぐに入ったのでした。

Img_0160 目指すことになった本沢温泉は北と南に分ける八ヶ岳連峰の中間地点、夏沢峠の東側山麓に位置します。年末のせわしい町を離れ、静かに山で過ごすには絶好のシチュエーション。車では中央高速・小淵沢インターチェンジから北へ十数キロ。種子湯温泉にある登山口が出発地点となります。温泉を目的地とした山行などと言うのはその時の私にとって屈辱的でありましたので、本沢温泉で一晩明かした朝には硫黄岳に登ることにしていました。同行者はH君でした。その時がH君との初めての山行であったのです。当時H君は、学生時代を東北で過ごし、冬季はスノーボードで八甲田のバックカントリーを駆け巡ったと、誰も確かめることの出来ない自慢話をいつもしていたので、それならば雪山は慣れたものに違いない、そうだそうだと言うことになり、同行することとなったのです。H君の実力がいかがなるものなのか、確かめる絶好の機会ともなったのです。

Img_0174 スノーボード用のウェアに身を包んだH君の足には、私の貸した冬用登山靴とスパッツ。ザックにはまたまた私のピッケルとワカンを装填し、自慢げに歩くH君。後ろには道迷いで私達と行動を共にすることとなった学生さん。今日から本沢温泉でバイトをすることになっているとのこと。彼がその晩の私達を救ってくれるとは・・。
前日に相当の雪が降った八ヶ岳の登山道は、あちこちで踏み跡がなくなり、その森は迷路のようになってしまったのでした。学生さんの持っていた地図は5万分の1サイズの「山と高原地図」。これでは縮尺が大きすぎて詳細な地図読みは出来なかったみたいです。私の持ってきた2万5千分の1サイズの地図を3人でにらめっこ。3人ともが未熟な知識ながら、なんとか進行方向は把握。後はなんとなく残っていた、動物の足跡?を頼りに進みました。

Img_0167 途中にある有名な「しらびそ小屋」からのショット。みどり池は雪に埋まり、しらびその森の向こうに天狗岳が見えます。森の向こうに素晴らしい山の景色。これは、どこかの写真集で見たことのあるアメリカのヨセミテ国立公園のような雄大な景色じゃないですか。後で確かめると、全然ヨセミテの方が凄かったですが。それほどに感動的な景色でした。しらびそ小屋は、名物主人今井さんが営むアットホームな山小屋。その小さくて居心地の良い雰囲気を楽しむために、この小屋へやってくる人も多いのです。。我々も淹れたてのコーヒーをご馳走になった後、珍しい笹茶を頂いきました。帰りにも寄り、その夜のことを報告したのでした。その晩のことは後半で・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月10日 (日)

大山がこんなにイイ山だったなんて・・。鳥取県・大山。

Dsc00001 別名「伯耆富士」(ほうきふじ)と呼ばれ、NHKの名峰ランキングで富士山、槍ヶ岳に次ぐ第三位にランキング。日本百名山にも選ばれている中国地方最高峰、それが大山(だいせん)です。同僚のI君は山陰の学校出身。この山の素晴らしさを時折語ってくれていましたが、私としては登る山として認めたくなかったのが本音でした。それは富士の元祖たる富士山の夏登山が、登頂の苦労はあるものの所詮観光登山的であることが第一の理由でした。富士山大好きの私も、登る山とは認めたくなかったのが富士山だったのです。(冬富士は別です。)同じ「伯耆富士」大山も同様でした。さらにまた大山は中国地方最高峰とは言え、標高は1,709mと低山の部類に入ってしまいます。しかも関西を越え、はるか中国地方の山であることからその情報の少なさも、私が大山を私の山ランキングで下位に並べる理由だったのです。

しかしながら以前よりこのブログで紹介させていただいているように、同じ中国地方であり大山のある鳥取県の隣県である岡山県には親戚があり、よく訪ねているのも事実。しかも昨年秋には同じ大山隠岐国立公園内の「蒜山高原」に行っている私が居るではありませんか。今回の岡山訪問では大山登山に行くことにしました。見たこともない山について語るのは愚の骨頂。行って試して、味わって?語ることにしました。もうひとつ登山の候補がありましたが、中国地方の山は、まず百名山の大山からです。

Dsc00052_3 私の親戚の家からは約2時間の距離。少し距離がありましたので、早朝3時30分に親戚の家を息子と出発。途中のサービスエリアで仮眠を取ったので6時頃に登山口に到着しました。到着したものの車中で終始熟睡の息子を起こすのにひと苦労。登り始めたのは6時45分くらい。平日にもかかわらず、登山者は多いです。特に夏休み期間中ですから、私達のような親子登山者が目立ちました。登り始めから階段が続きます。これには息子も閉口。鈴鹿の整備されていない登山道に慣れている息子。丸太で階段形式の登山道は一段の高さも一定でなく、しかも子供には一段がかなり高く、一歩一歩に苦労します。そして息子は人一倍負けず嫌いの性格で、その為逆に自らを勝負事から遠ざけるタイプです。他の子供の姿が見えると、無意識にライバル心も出て、いつものペースではなくなってしまいます。いつの間にか呼吸も乱れ、半ベソ状態。おまけに高原植物が咲き乱れるシーズン。蜂などの虫も多く、身近に寄ってきます。息子はもう、ぷっつん状態に・・。(写真を撮れる状況ではありません!)

Dsc00041 この山の登山道は急登が続きます。6合目からは更にガレ道も多く厳しいです。左側には大山北壁の険しい山肌が見えます。尾根沿いにどんどん標高を上げていきますので、大山町・米子市の景色もどんどん下へ行ってしまいます。天気は絶好の晴天に恵まれ最高。8合目になり稜線上に出ると景色は一変。勾配もなだらかになります。写真のような「大山キャラボク」と呼ばれる背丈の低い松のような植物が群生して、一気に景色が開けます。「大山キャラボク」はここだけの特異種。登山道は植物を保護するため、木道が設置され歩きやすくなります。息子も元気が出たのか、眼下の低い山を指差して「ショボイ山があるなぁ~」と言います。高いところに登ると、すぐに調子に乗る性格が発生。運ぶ足の速度も軽快になります。木道は頂上への一キロ程度ですが気持ち良く続きます。高原植物を写真に収める人も多いです。まさに「山のお花畑」。天空の楽園状態。山に登った者しか味わえない感動の景色。本当に素晴らしい。

Dsc00030_2 そして頂上に到着。素晴らしい景色が眼下に広がります。今日はここ数日天気が安定しない中、絶好の晴天。美保湾に面する弓ヶ浜の大きなカーブ向こうには中海、その向こうには微かに宍道湖が見えそうです。日本海がきらめいて見えます。「空と海の境目が分からんなぁ」と詩的なのか、見たままなのか分からないセリフを言う息子。すっかり元気になりました。しかし私達親子には、大きな問題が・・・。

Dsc00054 まったく恥ずかしい話ですが、私達は水を切らしてしまっていたのでした。事前に調べて行った登山情報。頂上避難小屋には売店があると、あちこちのHPには書いてありました。それを鵜呑みにして、頂上直前でほとんどのお茶を飲み干してしまっていたのです。到着した頂上小屋はもぬけの空。平日の本日は営業してなかったのです。楽しみにしていた冷たい炭酸飲料はそこにはありません。茫然自失の私達親子なのでした。
Dsc00062 残ったわずかなお茶でおにぎりを食べ、早々に下山開始。まぁ最近は「下りの息子」なんて異名を持つ息子なんで、下山も早く少しガマンすれば大丈夫だろうと考えていました。しかし、いつもなら下山時には滅多に水分を取らない息子ですが、いったん水がないと分かると、そればかり考えてしまうのが人間。私は水のことには触れずに、急いで下山しようと足を速めます。息子が水のことを話そうとしても何度か無視していました。息子もしつこく水のことに触れ、挙句の果てには人の多い休憩場所で「誰かに水もらわんと、我々死ぬで」と声を大きくして言うではありませんか。私も大人げなく「黙っとれ、おまえは!」と叱る始末。とうとう、5合目まで登って来ていたオジサン・ペアに「8合目まで行けば、着いたも同然ですよ」と怪しく近づき、お茶を頂くこととなってしまったのでした。「お茶は1.5リットルは持ってこんといけんが」と優しげに言い、親切にしてくれた中国地方弁のオジサン、ありがとうございました。お茶を貰ったら貰ったで、その一口は飲みましたが、後は大事に下山するまで取って置こうと手を付けない息子は、相当慎重な性格になっていたのでした。いい加減な性格の父親を反面教師にしてよくぞ育ったと、心の中で誉めてやったのでした。お茶はこっそり私が飲みました。

Dsc00083 下山後は炭酸飲料を一気飲み。息子はかき氷りレモン味を大山寺門前通りで食べました。お風呂は事前に調べてあった大山レークホテルへ。これがなかなか素敵なホテルだったんです。立ち寄り湯だけだったのに、3時からの入浴営業を2時にしてくれたり、息子がモンベルのTシャツを着ていたためか、モンベル割引をしてくれたりしてサービス満点。(近くに「モンベル・大山寺店」が先月オープンしてました。)それより何より、ホテル自体がとても素敵でした。自らの湖を持ち、カヤックを浮かべ楽しむも良し、恋人同士ボートを静かに漕ぐのも良し、フィッシング・ロッドの貸し出しもあり。建物もシックな作り。湖畔を見渡せるレストランでお風呂の営業開始を10分程待たせて頂きましたが、調度品も品があって古る過ぎず落ち着ける雰囲気。気を使ってお水を持って来てくれる気配りが自然で、水にうるさい息子も「水が美味しい」と絶賛。お風呂は当然貸切状態です。景色も山の緑が眩しく、大山もばっちり。ここに泊まって、また大山に登りたいです。いい山旅でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月 6日 (日)

納涼。山のプール、愛知川・夫婦滝へ。

Img_2551_2鈴鹿山系奥地を流れる愛知川と言えば本流にある天狗滝が有名ですが、いつも賑わっていてゆっくり遊べません。プール感覚で滋賀県側からやってくる一般(普段山登りをしない人)団体さんも沢山います。沢登りのクライマーもびっくりです。人けの無い山中を歩いていたら急に町の市民プールみたいな雰囲気が現れるんですから。今回は静けさを求めて天狗滝の上流にある夫婦滝に息子と出動。山中にある秘密のプールでひと遊びしてきました。我々もただの水遊び親子ですが・・。一応三重県側から登って来たと言うことで。私はファイブテン・ソールの沢靴も履いてますし。

Img_2483 Img_2475 今回は早立ちを目指し、朝明渓谷に前日からキャンプ・イン。以前デイキャンプでお世話になった西山荘にテントを張りました。到着の土曜日夕方は山の夕立直後で湿っぽい感じ。昼間の暑さで地面が熱くなってるんで湿度100%です。テントを張って直ぐ希望荘へお風呂に入りに行きました。ここの露天風呂からの四日市の夜景は最高です。さっぱりして、気温も下がって、快適状態に。さてお風呂の後は親子宴会です。息子は「こどもびいる」で乾杯!料理はフライパンで焼肉。管理人さんも帰って、他のキャンパーも居らず、貸切状態の静かなキャンプ場で息子の「ウノ!」と叫ぶ声だけが夜更けまでコダマしたのでした。

Img_2498 Img_2516 さて翌朝は4時に出発して、羽鳩峰で鈴鹿連峰の夜明けを見物しようと作戦を練っておりましたが、目が覚めたら既に5時半。横で息子が「え!もう5時!。さっき、おやすみ、って言ったやんか?」と寝ぼけたことを言ってます。昨夜寝相の悪い息子は、テント内を縦横無尽に寝返りを打ち、私を寝不足にさせたのでした。タイマーセットしておいた携帯は車の中か~。
気を取り直して、ゆっくり出発に作戦変更。優雅に朝パスタを食し(インスタントです、焼くだけ)、テントも撤収。準備万端で7時に出発です。(昨夜も使った木のテーブルとイス。たっぷりと余裕があってイイです。)

Img_2531

8時20分、羽鳩峰に到着。遅れたと言っても、まだ早い時間で誰にも合いません。ここまでは谷沿い登山道で来ました。私が捻挫後、息子も山からは離れ、その感覚は都会・もやしっ子状態。早く山歩き感覚を呼び覚ますために、渓流沿いの道を選択します。案の定、息子は目の前にある登山道目印のテープさえ見つけられません。道の踏み跡も分からないらしく、その度に教えて歩きます。堰堤を高巻く崖の登りもついついトラ・ロープに頼ってしまいます。西穂高ではあんなに上手に登っていたのに。手が汚れるんで、満足に手も地面に付けなくなってるなんて。と思っている間に羽鳩峰の頂上に素早く登って万歳する息子を見て、少しは山感覚戻ったかなと、安心する私でした。

Img_2537_2 Img_2533 羽鳩峰の西側に広がる「ヒロ沢湿原」。ここで理科の勉強です。モリアオガエルの卵を見つけました。写真は孵化して卵が川に落ちた直後の様子です。川に落ちてオタマジャクシが元気に泳いでいます。ここには珍しい植物も沢山生息しています。これ以上話すとボロが出ますので、ここまで。湿原からヒロ沢が愛知川に到達するヒロ沢出合いまでは、やや重い登山道。アップダウンはほとんどありませんが、水溜りや湿った落ち葉が堆積する道で歩きにくいです。前日雨があったので尚更です。10時過ぎにヒロ沢出合に到着。やや水深のある瀞を見て、息子はもう満足しているようですが、そうは行きません。滝まであと少しです。

Img_2552 そしてようやく10時半に夫婦滝に到着です。鈴鹿の山の沢特有のエメラルドグリーンの川面がキラキラしています。早速、滝つぼへ飛び込みます。一瞬息が出来なくなるような冷たさですが、慣れれば大丈夫。山の川水で泳ぐのが初めての息子は、水に入るなり呼吸困難となり慌てて一旦川岸へ。私が気持ち良く泳いでいるのを見て、再チャレンジ。慣れてきたのか、歩きから泳ぎへ。気持ち良さそうです。でも滝つぼに近づき過ぎて、水流に巻き込まれ溺れそうに。助け上げるとニッコリ。この川が気に入ったみたいです。迫力の滝の様子は下の動画でどうぞ。

Img_2569 飛び込んだり、泳いだり、潜ったり、流されたりして遊んでいたら、あっという間に時間が経ってしまいました。遊んだ後は飯の時間。最初、そうめんを作ってと思ってましたが、早朝出発計画が崩れ変更。カップラーメンとなりました。でも冷えた体には最高。いつもは持って来ないコーラも川で冷やして、最高の喉越しでした。息子のナイロンのズボンは乾きましたが、パンツは乾きません。ノーパンで下山です。

Img_2574_2 Img_2577 帰りはお疲れモードで、息子の足もなかなか進みませんでしたが、「足を止めると山ヒルが寄ってくるゾ!」の一言から俄然スピードアップ。私が着いて行けない程の速さ。羽鳩峰からは羽鳩峰林道(勝手に呼んでます)で下山。気持ち良く歩けました。下山後はいつものように「グリーンホテル」でイイお湯に浸からせて頂きました。風呂にパンツを持っていくのを忘れた私が今度はノーパンで帰りました。さて息子と沢登りが出来るのはいつ頃だろうな~。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月14日 (土)

足試ししてきました。カズラ谷、鎌ヶ岳。

Img_2429 カズラ谷と支流の出合い、良い休憩場所があります。川へ足を入れるとまだまだ冷たいです。半年前に捻挫した足を撮影しました、と思ったら捻挫したのは右足。久しぶりの山で疲れた足に川の水は、心地イイです。この週末は一ヵ月半ぶりに週末が晴れるとの天気予報を聞きました。息子は日曜日に英検があって、追い込み中。先週の中津川キャンプにも参加できませんでした。一人で足試しに鎌ヶ岳へと思ってたら、H君も参加することになりました。

Img_2416 鎌尾根をバックに最後のひと踏ん張りのH君。鎌ヶ岳は南側から登っても最後は急登になります。木陰の無くなる最後の登りは暑さで汗だくです。この半年間の怠惰な生活のツケです。鈍った体は言う事を聞きません。足が前に出ないとはこのこと。 一歩一歩確かめるように歩きます。カズラ谷は沢登りでは面白みがありますが、登山道はただの林間コース。その分最後の登りはちょっとしたアルペン気分です。この夏も息子と北アルプス行きを計画中ですので。体力の復元を目指します。

Img_2404 岳峠のすぐ横にあるピーク「カニノヨコバイ」に何故か小さな鯉のぼりが泳いでました。どこかの子供会が記念にでも置いていったのかな。眼下に四日市、入道岳を見ながら気持ちいい風を泳いでました。この山は隣の御在所同様、家族には大人気ですから、数組のファミリー登山に出会いました。ふと私もいつもなら息子がいるはずですが、今日横に居るのは朝から腹が痛いと言いながら登り続けるH君です。少し寂しいような。ま、これが親離れってやつです。

Img_2437 今日の頂上は虫が少なかった為か、皆さんゆっくりとされていて、コッヘルで調理などをやってる方もチラホラ。何も持って来なかった私達は、羨ましいので早期に下山。一枚目の写真のカズラ谷出合いで遅めの昼食をとりました。私の自慢はコンビニのイクラおにぎりと清流の水でほぐしたざる蕎麦です。あの暑苦しく狭い頂上でざる蕎麦を食うのは変でしょう。渓流と木陰の美しい場所がこの食事にはお似合いです。心地よい疲れと、再び山へ登れる自信で、今日は気持ちがいいなぁ~。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月17日 (日)

ちょっと、雪の朝明渓谷を散策。

Img_1792 色々忙しい週末ですが、ここのところ雪の降り続く鈴鹿の山が気になります。先生のHPでは藤内の氷は最高の状態とのこと。ちょっと朝明渓谷を見に行ってきました。

スタッドレスは履くものの、私のエステート号はFR。ツルツルとスリップしています。やっと到着した朝明渓谷の駐車場は一面雪です。時々雪が降ったり止んだりの天気ですが、ここのところの雪で積っているところでは80cmはあるでしょうか。こんな天気でも山へ入っている人の車が数台あります。私達のように雪だけ見に来ている人たちもいますね。この朝明渓谷は両側を山に挟まれているので、日の当たる時間も短く雪解けしづらいんです。ちょっとした雪遊びにはいい所なんです。

Img_1793 駐車場から歩きで渓谷の一番奥にある砂防公園を目指します。(目指す程でもないのですが・・)夏には賑わっている伊勢谷小屋も、今は静まり返っています。雪景色の水晶岳、中峠、金山が見えます。すると後ろから、ジムニー・クロスカントリー3台がやって来ました。やっぱりこの雪を遊ばない手はないでしょ。3台目は四駆にシフト出来ないみたい。滑りまくりです。

Img_1798 到着した砂防公園はちょうど良い傾斜がついていて、雪の滑り台には最高です。息子と私、しっかりした身なりもせずに来ましたが、構わず雪にまみれて滑りました。ここは雪の無いときは、芝生が整備されていて気持ちが良いですし、こんな雪の時も格好の遊び場なります。ソリを持って来ればよかったなー。背中に入った雪が冷たいよー。

Img_1800 雪が本格的になってきたので駐車場へ戻ります。今度すれ違ったのは、スノーボード中学生軍団。砂防公園へ行くの?と聞くと、なんと羽鳥峰まで行くんだそうです。なる程あの斜面は雪がしっかり付いていれば良いんでしょうが、岩だらけなんで危なくないかなー。それと、ここから1時間はあるぞ。若いっていいなー。

Img_1811_2雪合戦をしながら駐車場に戻りました。雪がさらさらで、なかなか固まりません。小さな雪ダルマを二個作りました。バス停の中に置いてきましたが、みなさん大事にしてやってください。ほんの少しの時間でしたが、やっぱり山は良いですね~。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月20日 (土)

ありがとう、Hくん!黒部・下の廊下、撤退。

Img_1148_2  黒部の下の廊下に行ってきました。天気は秋晴れ。少し遅い秋の訪れに紅葉は今ひとつでしたが、素晴らしい渓谷美を目の前にすることができました。この思い出を、一生忘れることはないでしょう・・・。

 今回は、このように始められる予定でしたが、わたくし捻挫してしまい、途中で撤退となってしまったのです。そういうことで、別の意味で一生忘れられない山行になってしまいました。こうしてブログを書いていられるのも、同行してくれたHくんのおかげで、Hくんにはこの場を借りましてお礼を申し上げます。Hくん、ありがとう!(写真は関西電力の前進、日本電力が作った登山道「日電歩道」を案内する表示)

 北アルプス、黒部・下の廊下は、日本海に注ぐ黒部川を有名な黒部ダム直下より下り、下流にある黒部渓谷鉄道終点欅平駅まで歩くコースです。総延長は約30km。歩行時間は一日目が約9時間、二日目4時間、合計13時間半が通常タイム。コースタイムに休憩は含みません。コース全体を通すと、通常の登山のような何時間もの登りや降りはありません。ただ川の底部から百数十メートル上に引かれた水平の登山道への昇り降りなどに急登があります。今回Hくんに案内した計画書にはこう書きました。

Img_1112_4 ”一年の内、1ヶ月しか入れない黒部下流部、下の廊下。滝と、究極の渓谷美。岩壁を半トンネル状にくり貫いた水平歩道の足元は、はるか数百メートル下の黒部川に深く切れ落ちる。そして雪渓が目の前に立ちはだかる。中間地点にはお約束の秘境温泉があり、私達の疲れを癒してくれるだろう。そしてそれだけで、ひとつの観光である黒部渓谷鉄道のトロッコ列車で帰途に着く。最後は日本一旨いと言われる回転すしで日本海の美味をいただく贅沢な企画。”

写真の岩壁に横筋がありますよね。これが登山道なんです。私達の引き返してきた地点では川から20メートル程度の高さですが、最大で百数十メートルの高さの岩壁を歩きます。登山道には常に直径1センチぐらいのワイヤーが張ってあり、それから手が離せなくなるそうです。なんでこんな道があるのかと言うのは、こちらをどうぞ。

 今回出発地は長野県大町市扇沢、到着は日本海側の富山県黒部市宇奈月温泉ですので、嫁と息子に送迎してもらうことにしました。私達は中間地点阿曽原温泉でテント泊(温泉と言えども建物はプレハブで、そこに年に1ヶ月の間だけ登山者が集中しますので、満員で2人に布団一組になり、人が歩くとミシミシ音が酷いらしいです)、嫁と息子は宇奈月で温泉旅館泊、豪華会席料理三昧の計画です。私達がトロッコ列車で宇奈月温泉に到着するのを待ってもらうことになります。もちろん車で長野から富山まで嫁1人の運転は心配ですが、ナビがあるし、道も148号線は広いですから大丈夫です。

Img_1108_2 ネットでは6:30に黒部ダム行きの始発があるとのこと、早朝4:00には駐車場に到着し仮眠を取りました。駐車場は一杯。テントを張って前夜から待機する人もいます。朝になると人で大混雑です。結局7:30が始発となりそれまで待ちましたが、室堂出発の登山者など他観光客で大賑わいです。8:00過ぎにはダムを出発。ダム直下への下りが20分程度続きました。いつもより重い荷物でやや足に来ましたが、その時はこの下りが、その後私達に「どんだけー!」を猛連発させる登りになるとは予想もしなかったのです。

ダムからは放水がされ、私達の出発を歓迎しているようでした。Hくんは新しく購入したニコンのデジカメで周辺を撮りまくりです。私の指導でレインウェアーと登山靴を購入しました。足元が光っています。ほかはスノーボードの格好なのか何なのか分かりません。シュラフを持って来るというので、放っておいたらキャンプ用のシュラフを持ってきていて、自分のザックに納まりません。出発直前に急遽私の第二ザックに変更。

Img_1105 大タテカビンを撮影するHくん。二本の500mlをザック横に入れ、更に1ℓのCCレモンをザック中に入れています。”日本一旨い回転すし”のフレーズにだまされて参加しました。嫁さんにも寿司の土産を頼まれたそうです。回転すし屋は北陸地方にチェーン展開する「キトキト寿司」のことです。以前金沢でここの寿司をいただいたとき感動しました。まあ、今時の回転すし屋はどこも鮮度とか売りにしてますが、ここは本当に鮮度抜群です。そうです、目の前が日本海なんですから。白魚とか甘エビとかブリとか、何でも最高です。特に鮮度の高いものは、山から下りてきた体には最高の癒しになるはずですでした。

Img_1132 何時間か歩き、渓谷美に圧倒されていたのですが、その時はやってきたのです。鳴沢を過ぎて30分くらい歩いた時でしょうか、少し斜めの足場に足を下ろした瞬間、右足はグリッと往ってしまったのです。多分余りの痛さに痛さを感じずにいたのでしょう、大事を取ってテーピングをし暫く歩き始めましたが、強烈な痛さに体は停止状態になってしまいました。落ち枝で杖を造り、軽いザックのHくんとザックを交代。来た道を戻る判断をしました。阿曽原温泉まではたぶん5時間以上はあったでしょう。少し戻ると河原へ降りれましたので、そこで足を冷やそうと川へ足を入れた瞬間、大声が出ました。冷たいんですよ川の水は。後で聞いたら4度くらいだそうです。3秒と入れていられないんです。なんとか入れては出し、入れては出しで、足を冷やしました。また歩き出しましたが、歩みは遅く歩けば歩くほど痛みが増してきます。そこでHくんがわたしのザックまで持つと言い出します。すまないね~Hくん。持ち続けられるのは少しの時間だろうと思い、いったん預けてまた後で担ごうとHくん持ってもらいました。その後最後まで私のザックを担ぎ続けたHくんはダム到着後ザックを降ろすと、喜びと余りの体の軽さに飛び跳ねます。私達はザックを2個持つ訓練を「ドラゴンボール訓練」と名付けました。

Img_1137  そして私達を最後に苦しめたのは、そうあの「どんだけー!坂」でした。行きはよいよい、帰りは怖い。その坂は最後の力を振り絞り登り切るまで1時間半を要し、途中で先に行ってもらった方々には色々な声を掛けていただき、本当にありがたい修行の道となったのでした。登り切った広場に仰向けになって休んでいると、私が怪我をしているとは知らなかったのでしょう、初老の女性が「オバサンの方が元気やないか」の一言を残されて行ってしまわれました。山ではオバサンが一番元気です。

ダムの治療室で少し休ませてもらい、病院も紹介してもらいました。嫁さんにも連絡を入れ、宇奈月温泉をキャンセルし戻って来てもらう段取りもしました。Hくんがダムを見たいと言うので、それはそうだ折角来たんだからと送り出しましたが、暫くすると至急バスに乗ることになり、やっと連絡が取れたHくんもギリギリセーフ。Hくんに後で今回の旅で一番慌てたのは、この件だったと愚痴を言われました。

Dsc01143_3 嫁と息子はかなり早くに宇奈月温泉に到着していたらしく、渓谷鉄道の終点まで行って帰ってきていたのでした。そこへ私から連絡が入り、長野へとんぼ返りとなったのです。病院で落ち合うことが出来ました。病院は大町と穂高村の間にある松川村の西森整形外科です。ここの先生、本当に良い先生だったんですよ。タクシーの運ちゃんとは大違いの親切さです。診察後宿まで面倒を見てくれたんです。あちこち電話してくれたんですが、最後に予約できたのがその晩泊まった「ごほーでん」です。この宿、民宿とは聞いてましたが、オリンピック通り沿いに有る民芸風の宿で、一泊2食付で6,500円は安いですよ。食事は手作り料理のバイキング形式です。サービスでいただいた蕎麦も最高でした。疲れ切った体にビールがしみわたりました。

Img_1159 帰りに以前から行きたかった「大王わさび園」に行って来ました。朝食でお腹一杯だったのでわさびソフトは食べられませんでしたが、息子とHクンは食べてました。お土産は定番のわさび漬けを購入。思わぬ今回の旅でしたが、意外に楽しめました。足は何時治るのか分かりません。早く治ってくれ~。そして下の廊下は来年、Hくんと再挑戦です。しかし本当にHくんありがとう。

関連記事≪大願成就なる。黒部・下の廊下。旅行編。≫
関連記事≪大願成就なる。黒部・下の廊下。山行編。1≫
関連記事≪大願成就なる。黒部・下の廊下。山行編。2≫

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2007年9月23日 (日)

竜ヶ岳、砂山

Img_1080_2 エメラルドグリーンの滝つぼに、思わず飛び込みたくなります。今日は嫁さんのリクエストで、竜ヶ岳のアプローチ、宇賀渓の奥、砂山周遊コースに行ってきました。砂山までの遊歩道は単調で、風もなく蒸し暑さだけが印象に残る道でしたが、下り渓谷沿いは一転。涼しく楽しいトレッキングとなりました。「鈴鹿の山・万能ガイド」には一周4時間程度とありましたが、なんのなんの、歩き応えの有る周遊でした。砂山も風があり、曇り空が晴れていれば、竜ヶ岳頂上を見ながらの素晴らしい景色を楽しめたはずです。また道も、この周辺の宇賀渓・竜ヶ岳登山地図が員弁市のHP上に公開されていて、分かりやすいんです。去年来た時は、魚止滝まで来たのですが、その綺麗さに飛び込んでしまいました。後から来た地元中学生に習い、滝の横をよじ登って上部から滝つぼダイブも行い、大満足出来たんです。今回はもう真夏じゃないので飛び込みませんでしたが、足まで入り気持ちよかったです。写真は渓谷最奥の長尾滝です。その高さは20mあり、巻き上げるしぶきで辺りはマイナス3度は気温が低くなってるんじゃないでしょうか。滝に降りるには、7・8mの梯子があり、息子は「イベント、イベント」と、大喜びでした。ここで昼食をとりました。豚汁を作って食べました。左側には少し平らな場所があり、二つくらいならテントを張れる広さです。また息子とテントを持って来て見たいですね。

Img_1070_3Img_1087_2 またこのコースは何度か渡渉する箇所があります。写真のようにロープが渡してあり、息子でも一人で渡れます。渡る度に大騒ぎですが・・・。でも今回息子の成長にも気づきました。下山時の足取りが変わってきました。急勾配の下りは怖々降りていたのに、滑っても軽々とバランスを取ってたんです。スピードも速くなりました。でも相変わらず登りはヘナヘナです。手が汚れると言って、地面に手も着けません。

駐車場に戻り、料金500円を払います。宇賀渓口にある昔ながらの茶店で、ラムネを飲んで帰りました。このお店、川魚料理もやっていて、イイ感じなんです。また来ます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月15日 (土)

富士山2次予選?、鎌ヶ岳。

Img_1014 同僚と登る山、第二回です。気が付けば9月。今から素人連れの富士山計画は難しく、来年チャレンジとなりました。今回は、あいにくの雨でしたが、鎌ヶ岳へ行って来ました。全員靴を購入し、やる気を見せてくれています。武平峠から登って、三ツ谷口へ降りるコース。昼には降りて来れるようにしました。その後は朝明渓谷で酒盛りバーベキューです。

「武平峠からだと直ぐ頂上だ」と言ってしまった為に、「もう着きますか?」を連発する皆さんです。「前回より難易度が高い」と武平峠に着く前から言い出し、武平峠が頂上と勘違いする者も現れます。そうこうする内に頂上下の大ガレに来ました。帰りは大ガレを降りて行くことを告げると、「ウソでしょ?マジですか?」とオーバーなことを言い出します。構わず、頂上へ。手前の鎖場で、「これ崩れないんですか?」と心配しているようです。そんなに簡単に崩れてたら鎌ヶ岳が無くなるって。

Dsc00179_2  遂に登頂。ケルンによじ登り、「俺が一番高い!」と叫ぶ者。携帯で嫁さんに報告する者など色々です。一時間足らずで登頂できる今回の山に、これだけ喜んでくれたことに複雑な気分ですが、昼飯は朝明でバーベキューですので急いで下山します。

鎖場で「降りれません」、「滑落で降ります」など訳の分からない言葉を聞きながら先を急ぎます。大ガレに来て、雨足も強くなりました。皆さんカッパを着たのですが、指導不足だったのか、山を舐めていたのか知りませんが、100円ビニールカッパがいます・・・。休憩中、私のキュウリ・ナスの漬物に皆さんが群がり、殆ど無くなった器をみて寂しい思いをしましたが、とにかく三つ谷口に到着。小滝で皆さんひと騒ぎしてもらい、朝明渓谷へ無事行くことが出来ました。下山後のビールは最高!同僚と飲むビールはなおさら美味しかったのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月28日 (火)

富士山予選会?

Img_0959_2 会社の同僚達が、富士山に登りたいと、言い出しました。そこで、果して運動不足オジサンとヘナチョコ若者チームがどれ位歩けるのかを試すことにしました。山は御在所へ。この地域で一番ポピュラーなこの山なら、いざとなればロープウェイ下山作戦も行える訳で、この週末に富士山予選会は決行されたのでした。

参加者は愛妻家と愛妻家候補以外は全員出席。裏道登山道を7時40分スタート。事前に登山靴購入を薦めましたが、一人も購入者無し。やる気が有るのか無いのか分からない連中を、統率すること程難しいものはありません。また「一列で歩け」「道を譲れ」「挨拶をしろ」と基本事項を教えると素直に実行するこの連中ですが、教えなかった「騒ぐな」も直ぐに実行し、登山道は酒は無いですが居酒屋のような騒ぎとなってしまったのでした。そして私に対しては、歩き出しは緩やかだったので「この道はずっとこんな感じで行けるんですか?」だの、藤内小屋で「ビール飲んだらだめですか?」だの、返事に困る質問を私に浴びせかけながら、真面目に答えていると聞いていないのです。

Img_0970_2  歩いてみると、皆さんなかなか良い調子で歩いているじゃありませんか。藤内沢へ入る辺りから右へ急登し、国見尾根に出ることにしました。単調な谷筋より尾根に出て景色を見ながらの方がテンション上がるのかなと思ったりしました。このいい天気なら最高の景色が見えるはずです。しかし登り出すとすぐに不満続出です。「これは上級者コースですよね?」「この道は集中して歩かないとだめですよね?」と嫌味的独り言が聞こえます。息も上がりますが「後戻り出来んぞ!」「うちの息子も普段登っとる」とゲキを入れ、無理やり尾根へ引っ張り上げました。

Img_0971_2  登り付いた尾根上は涼やかな風が吹き、藤内壁はもちろん、鈴鹿山脈中央部を一望し、四日市から伊勢湾を見渡せる最高のビュールートになっていました。急に機嫌の直った気分屋軍団は勝手にそこで休憩を始めるのでした。しかし、「水筒の水が無くなった」と誰かが言ったとたん、状況は一変。先程下の兎の耳から少し上がった水場で、私が言った言葉「これが最後の水場やでな」の意味がやっと理解できたようでした。しばらく黙っていた連中ですが今度は「ここまで来れば、頂上はすぐですよね?(すぐ頂上でジュース買えますよね)」、「イイ水筒に水を入れてましたよね?」と私の水を狙っているようです。それでも天狗岩とゆるぎ岩を見せるとすぐに機嫌は直ります。「登れる、いや登れない」と、大騒ぎです。

Img_0975 石門でも皆さんご機嫌。「誰がこんな風に石を置いたんですか?」と関心ておりました。そして、いよいよ御在所頂上へ。国見岳から始めての下りを経験し「足にきてる!」と、自分の脚力不足にショックを受けた連中でしたが、頂上=飯の誘惑には勝てず、先を急ぎます。ロープウェイ下の9合目。取り敢えず登山道は終わり。ガッツポーズで「やったー!」と叫び、到着したつもりの連中は、すぐレストランへ。私が流した「刺身定食がある」とのデマ情報に踊らされ入った頂上のレストランでしたが、少ないメニューに不満そう。それでも「山で食べる飯は美味いですね~」と凄い勢いで飯を食う連中でした。食後はカキ氷(シロップかけ放題)を食べました。本当の頂上、一等三角点あるスキー場側には、夏も動いているリフトで登りました。飯とかき氷を食った中年の体に、数分の登りを忍耐する体力は残って無かったのです。

Img_0988 下山は転ぶ者、膝が痛くなりカニ歩きになる者等続出でした。靴擦れした者も出ました。藤内小屋でうずくまって膝をこすっているFは限界直前です。「富士山はこの程度なのでしょうか?」との質問には答えられませんでした。今日は皆運動靴です。ふにゃふにゃの靴底では岩からの突き上げは防げませんし、滑ります。クッションもありません。次回はトレッキングシューズを用意しましょう。ストックも用意したほうがイイのかも。初めての山にしては、皆さん良く頑張ったのではないでしょうか。いつもカラオケに行くと皆で歌う「サライ」は歌いませんでしたが、職場の一体感はより高まったと思います。

Img_0997 ようやく下り降りた登山口直前の川で休憩しました。足をアイシング代わりに冷やさせました。エメラルドグリーンの川を見て、皆水遊びに変更。ご満悦で、飛び込み者も出現。その後の温泉も最高の癒しとなりました。このようにして無事富士山予選会は、全員通過となったのでした。富士山が実現するのか、しないのかは分かりません。この疲れを忘れた頃に、又登りたいと言い出してくれれば、嬉しく思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月 9日 (木)

西穂・独標、夏休み登山。2

Img_0883_2 快晴の朝なら明神岳から日が昇ると、西穂山荘の兄ちゃんが教えてくれました・・・。今回も前回に引き続き夏休みスペシャル「西穂・独標、夏休み登山。」をお送りします。

翌朝の夜明けを丸山辺りで見られるようにと、朝3時30分に起床。少し寒かったので湯を沸かし、温かいお茶を水筒に詰めました。夏でも西穂の稜線は長野県側から風が当たり、朝方は冷えます。インスタントのスープも作って、パンをかじりました。朝食は山荘に頼んで、夜のうちに弁当を作っておいてもらいました。独標で食べるつもりです。他の早立ちのパーティーも数組います。皆さんはたぶん、西穂高岳頂上を目指すのでしょう。子供連れの私達はちょっと場違いな雰囲気でした。息子「みんな、早いな~」、その通りです。

Dsc01021_2 天気は残念ながら曇り空。深い雲が周囲を囲んで、向こう側の山さえ見えません。出発し、日の出の時間を迎えましたが、太陽は見えません。それでも快晴になることを願い歩いていると、願いが通じたのか、徐々に明神岳が見え、反対の笠ヶ岳も見えて来ました。そして雲間から日が射してきたのでした。日の射した山肌は美しく光っています。 雲海の向こうに富士山が見えてから、どんどん雲が切れていきました。当ブログのタイトルバナーは以前にもご案内しましたが、木曽駒ヶ岳からのものです。この時も富士山に手を合わせましたが、今回も手を合わせました。天気にしてくれて、ありがとう!

Dsc01032そうこうするうちに突然息子が言い出しました。「腹が痛い」と。それまでグスり出す雰囲気はありませんでした。「トイレに行きたい。もう山荘に戻ろう。」とまで言い出しますが、帰るわけにはいきません。とりあえず雉を撃たせてみようと、這い松の切れ間に座らせました。誰かに見られたら恥ずかしいなどと言い、抵抗しましたが、子供のお前を誰が気にするか?と反撃。しばらくすると、「オナラだけやった。すっきりした。」と立ち上がりました。なに?・・・。笑えたのと、ホッとしたのと、お前の一言で下山しとったら、どうなってんねん!の気持ちで複雑な笑いでした。その後ガレ場と化した登山道が続き、息子も嫁さんもキツそうです。ペースをゆっくりにして歩きました。そして「パンツが食い込んで、歩けやん」等の小さな抵抗があったものの、ついに独標の下まで到達しました。

Dsc01009 独標の斜面はかなりの岩場で、下を見ると危なそう。ここで嫁さんが、「私、登れやん」と言い出しました。「心臓がバクバクする」と言い、ここに残るつもりです。こんな初心者なところで立ち止まられたらカッコ悪いゾーと、思っていると。息子が「こんなん簡単やん」と言ってくれました。ついに出た、ママ指導!。息子は、山に関しては自分が先輩であると自認し、今までも度々嫁さんを指導してきましたが、今回は成りを潜めていました。最後のここで出るとは思っていませんでした。「上に行ったら、いい景色やで」と私が言うと、「いい景色見逃す気か?」と息子が続きます。「三箇所を持って登るんや」と息子。オオ!、三点確保のことを言っているのか。頼もしい?息子に、笑いが止まりませんが、嫁さんも息子の様子に勇気付けられたのか、登ることにしたようです。危なっかしい息子を先に行かせて、登りました。

Dsc01013 そしてついに独標登頂です。2,701m、6時30分。笠ヶ岳を望み、反対には明神、前穂高、振り返ると焼岳、遠く乗鞍が見えます。「なっ、来て良かったやろ?」息子の威張って言う言葉に、つっ込みを入れたくなりましたが、ここはそうだそうだと、うなずいたのでした。少し雲がかかりますが、3つ先のピークにピラミッドピークの立て札が見えます。西穂高岳頂上は手前のピークに隠れて見えません。頂上迄には12のピークがあり、気が抜けないルートが続きます。今日の私達はここまで。息子はここまでで十分な体験が出来ました。山荘の弁当を最高の景色の中で、頂きました。最高の味でした。

Dsc01015 下山は独標から降りるのに手間取った他、私以外は快調でした。息子はソフトクリームを食うため早く山荘に戻りたいらしく、相当なスピードで下ります。嫁さんも調子が今になって出てきたのか、ハイペースです。実は私、前日の酒で二日酔いになっており、苦しい登山が朝から続いたのでした。息子や嫁に苦しいとは言えず、ここまで来ましたが、独標で気が抜けました。ゆっくり下っていくと、徐々に酒が抜けます。元気になってくるような気がします。山荘に着く頃には、頭痛も取れ、さっぱりしてきました。

Dsc01042 山荘には9時頃到着。しばらく休んでいると、休憩中のアルバイトのお姉さんがキャッチボールを始めました。早速息子も仲間に入れてもらい、高地での野球体験というオマケの思い出もできました。お姉さんが、息子に「山、好き?」と聞いたとき「まあ、好きやで」と少しカッコつけた返事していた息子を見て、嬉しくて、そしてここへ来て良かったと思いました。西穂山荘の皆さん、息子と楽しく遊んでくれて、ありがとうございました。ボールを転がせて、上高地?まで取りに行くことのないように気を付けて下さい。また来たいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

西穂・独標、夏休み登山。

Dsc01033_3 美しい緑の山々。目下に上高地を、遠くには乗鞍岳を望みます。ここは西穂山荘から程ない丸山からの景色。今回の「トキドキ親子登山」は夏休みスペシャル。西穂・独標を特集します。忙しい我が親子に、北アルプス・トレッキングは特別です。夏休みの2日間を使って、息子(嫁も)の北ア山小屋初体験です。

本計画を決行するまでには、山荘の綺麗なパンフレットや、雑誌の写真を見せ、嫁をナダメる努力があったことは言うまでもありません。「山小屋にお風呂無いの!」、これを乗り切るには苦しいものはありましたが、なんとか乗り切りました。私が子供の頃、親父と来たときは雨天の為、途中で独標登頂をも断念。私はこの冬、西穂高岳登頂を果たし、この景色を是非家族にも見せたいと思っていたのです。

Dsc01036 さて、息子には昨年のお手軽ロープウェイ・木曽駒ケ岳以来のメジャーな山になります。この西穂高も新穂高ロープウェイを使って、2,100mの稜線まで一気に到達出来ます。山頂駅から西穂山荘までは1時間30分。子供の足で2時間です。途中小雨が来ましたが、鈴鹿に比べたら非常に整備されている登山道に嫁は喜んでいました。「こんなに涼しくて、歩きやすいんや。」この言葉にホッとした私です。更に見えてきた山荘を見て「立派やな~」と嫁が言うのを聞き、良かった良かったと、ウナズク私でした。

Img_0876 午後2時に到着。受付を済ませ、予約しておいた個室へ。息子が夜中にどんなことを言い出すか分からないので、念のため6畳の個室を用意しておきました。その個室に息子も満足そう。私が食堂で「西穂ラーメン」や持参したあられを摘みながらビールを飲みまくっていた午後の昼下がりを、嫁さんと息子はずっと部屋で「お絵かきしりとり」をして遊んでいたのでした。たまに私の居る食堂に来ては、これも持参したマグネット将棋で一局しては部屋へ戻っていくのでした。しかし2,300mでのビールは最高です。一杯目は生ビールを頂きましたが、後は缶ビール。でも美味しくて、いくらでも入りました。隣でラーメンをすすっていた二人は、藤内壁へ来たことがあるとのこと。私同様、まだクライミングを始めたばかりで、かなり山の話で盛り上がりました。藤内のある菰野町の美味しいお店を紹介し、再会を誓いました。いやぁ~、西穂山荘で午後をゆっくりさせてもらいました。

Img_0880 夕食は5時30分から。東京から見えた団塊位?の女性3人とご一緒させていただきました。息子も、何処から来たの?何年生?等の質問に無難に答えてました。しかし、やはり年齢のせいか、あまり盛り上がりませんでした。ハンバーグ、さば味噌煮、玉子焼き、はんぺん、がんもどき、漬物2種と、ごはん・トン汁お代わりし放題のメニュー。私は午後からのビール飲み過ぎで、お腹一杯。夕食はいつもより少なめ。ごはんのお代わり一杯で終了。息子もお菓子食べ過ぎで、ご飯半分で終了でした。

Img_0889 夕食後は寝ようと布団に入ったとたん、なにやら講演会があるとの館内放送。珍しがりの息子が見に行きたいと言うので食堂へ。山岳カメラマン林三樹生先生の「水が作る地形~上高地と梓川」という題の講演です、食堂は満員です。息子は分かるかなぁと、横を見てみると、なるほどなるほどと、うなずきながら話を聞いているではないですか。左の写真では頬杖をついて眠そうですが、ちゃんと聞いている様子でした。上高地の大正池がどうやって出来たかや、登山道が自然を破壊している話など、為になるお話を聞かせていただきました。あとで息子にどんな話だったと聞いてみると、やはり分かってなかったらしく、自分の息子がそんなに出来るはずが無いと苦笑いです。

さて就寝。寝れやんと、言った息子は1分後に寝息を立て、私もビールをしこたま飲んだせいかすぐに寝ました。しかし、アルコール混じりの寝汗の為、夜中に目が覚め、一時間ほど眠れませんでした。いよいよ明日は出発です。翌朝は3時30分起床なんです。さてこの続きは次回「西穂・独標、夏休み登山2」にて。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月29日 (日)

鎌ヶ岳・三ッ口谷、さわやか登山。

Dsc00993_1  気持ちの良い日でしたね~。三ッ口谷から鎌ヶ岳を目指しましたが、終始横を流れる川を見ていると、疲れを感じません。澄んだ滝つぼに飛び込みたい欲望を抑えながら、進みました。(飛び込める程の滝つぼはありませんが。)色々な鳥の声を聞き、風を感じながら爽やかな夏の日を楽しみました。息子も今日はクズらずに登りきりました。嫁も靴擦れ対策を事前に準備し快調でした。谷筋を登るコースは水に困りませんので、余分な水も不要で荷物も軽くなります。

Dsc00975 このコースは2万5千分の1地図には表示されていないので、余り人も歩きません。静かです。川を遡行すれば沢登り入門コースになり、緩やかな滑滝もところどころに見られ、沢靴で来ればよかったかなと少し後悔しましす。すぐ横の長石尾根を歩く人は多く、その声がたまに聞こえますが、静かなものです。夏の暑い登山が苦手な私には最適コースです。急登も適度に捕まる石や根っこがありスムーズに登れます。滝のトラバース的に2箇所ほどありますが、苦になりません、逆に息子は喜んで登っているようでした。

Dsc00991 頂上直下のガレ場を慎重に登り、着いた頂上の暑さは辛すぎました。岩場の上にある狭い頂上は人で渋滞中。少し休んですぐに下山。水場に着いて、日陰で食事にしました。一枚岩の上を流れる水に手を入れると、冷たく気持ちイイ。飲むと美味しい。コンビニのおにぎりでも最高に美味かったです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月20日 (日)

御在所の風強く

Img_0678_1 本日は綿向山まで行こうと鈴鹿スカイラインを飛ばしましたが、武平峠まで来て見るとスゴイ風です。息子は朝からミニストップのスパイシーチキンとおにぎりを食べ、満腹感から眠そう・・・。不本意ではありますが、本日は撤退しました!あまりに伊勢湾が輝いていましたので、記念写真を一枚撮影。(寒さで前かがみになる息子です)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月13日 (日)

ボタンブチ?

Dsc00888   御池岳へ行って来ました。天気予報では、朝から快晴のはずでしたが、どんよりした曇り空が広がりました。時には頬に雨が当たり撤退を検討しましたが、天気予報を信じて登頂しました。また吹く風も冷たく、Tシャツ一枚で出発した私ですが、駐車場から登山口に着くなりウィンドブレーカーを着用です。登り始めると、いきなりタヌキに遭遇。息子は「かわいいやん!」を連発。「写真撮れた?」など大騒ぎでした。その後うっとうしい空と先程のタヌキ騒動の興奮で疲れたのか、「どれぐらい登った?」「いつ着く?」「帰りたい」を繰り返し、4合目、5合目・・・毎合休むこととなってしまいました。

今回の目的は鈴鹿山脈最高峰の御池岳に登ることと、「ボタンブチ」と呼ばれる展望台の調査です。聞くところによりますと、その眺めは鈴鹿北部の山から琵琶湖まで見渡せるとのことです。更に「ボタンブチ」という言葉を聞きその語感に興味が湧きます。教養の無い私には全く想像の付かない語源が期待され、足取りも近くなるに連れ早くなります。もちろんボタンブチにはその説明看板などは無いでしょうから、現地調査から推測を行うことになるはずです。なんとか頂上直下まで登頂し、先にボタンブチへ行くことにしました。この山は名古屋方面からの登山者も多く、先行していただいた団体さん方も数組見えました。頂上からは多分その方々でしょう、沢山の声が聞こえます。狭いと聞いている頂上は、多分満員です。

まずボタンブチに到着し、食事をしました。肌寒い今回の登山こそ温かい飲み物が欲しいところでしたが、持って来たのは氷をいれた水筒にお茶だけ。水曜日急に休みが取れ、藤内で岩登りをしてきたんですが、その時は冷たい飲み物が非常にありがたく感じられたんです。その前の入道岳はストーブで沸かして作ったインスタントスープが、「熱い日に、熱過ぎ」と不評でした。今回はそれを教訓に、ストーブは持って来ていません。横に陣取ったオジサンが旨そうにカップラーメンを食べるのを、じっと見つめる我々親子でした。

ボタンブチは想像通りのいい場所でした。残念ながら曇り空のせいで琵琶湖までは見えませんでしたが、鈴鹿の山々はその山並みを優雅に見せつけ、断崖絶壁の下には山脈深部の谷が続きます。ボタンブチの調査第一弾として、「ヤッホー」とやまびこを聞きます。隣の天狗の鼻からもやまびこを一回。山は雄大でいいですね~。見たところ、このボタンブチは頂上に広がる台地の淵であることが分かります。ボタンブチの「ブチ」は台地のふちであることが想像できます、しかしボタンの意味が・・・帰宅しネットで調べたところ、「ボタン」は猪でしたね。猪鍋のことボタン鍋っていいますよね。昔猟師がここに猪を追い詰めたことから、ボタンブチと呼ばれるそうです。猪を追い詰めてブチ殺したかどうかは知りませんが、昔ここには今よりも沢山の生き物が居たんでしょう。ボタンブチの調査は終了しました。

次の調査地の日本庭園は、息子の「帰りたい」攻撃により中止。下山することにしました。午後から天気は快晴に。天気予報は当たりましたが、遅かったです。帰りもコグルミ谷を下降。途中天ヶ平で、枝をブーメラン代わりに遠投競争をしました。枝を散らかしてすいません。登山口手前でまたもタヌキに遭遇。今度は動画で撮影し、おみやげにしました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月30日 (月)

偽(ニセ)クライマーズ・ボディ

Img_0511 3月辺りから飲みに行くことが多くなり、色々と用事もでき、山から遠ざかっておりました私です。鎌ヶ岳も武平峠からのワープ街道を歩いただけ。冬山で鍛えられた偽クライマーズ・ボディは、見る見る中年の体に戻ってしまっています。このGWも都合ができてしまい、先生から誘っていただいた奥穂高はお断りすることになりました。そこで今回は再トレーニングのスタートとして、入道ヶ岳へ行くことにした。

入道ヶ岳と言って馬鹿にされる方も居ると思いますが、さにあらず。この山、入山には沢山の道がありまが、どの道を通っても距離は短い割りに急登が多いんです。ハイキング気分で気安いロケーションにあるので、やってくるハイカーの方も多いですが、そのハイカーの皆様もその過酷な登りに「ギャふん」と言わされた方も多いのではないでしょうか。酒と怠惰に流された中年の体を目覚めさせ、再トレーニングを椿神社に誓う好機と思い出発です。

椿神社左側を境内をかすめるように車で登っていきます。途中車を購入されて間もない方が、車をお祓いに持ち込む入口なんぞを通り過ぎ、ずんずん進みます。まず見えるのは愛宕社と呼ばれる社の鳥居と、本日往路に使う北尾根の登山道入口です。車は更に奥に有る二本松尾根登山道の入口のある河原へ駐車します。さて登り始めですが、この愛宕社への参道の階段、きつ過ぎるんですよ。横に登山道が付いてるんですが、面倒臭いので階段を上がるんですが、これだけで息が上がってしまうんです。息子と嫁さんも社の前で第一回目の休憩となりました。これに続く急登も全くもって辛いんです。暫く登ると緩やかになるのですが、これに騙されて走り出してしまう息子は、更なる急登を登る体力を使ってしまい、また休憩になってしまうのでした。こんなことを繰り返し、登りきった頂上は背の低い笹が気持ち良く広がります。我々は手前の鎌ヶ岳を見渡せる場所で食事にしました。

おにぎりとスープ、そして菓子パンを平らげ、息子もいつものように昼寝に入るかと思いながら、顔に帽子を載せて寝転んで・・・。少し寝たかと思い、ハッと起き上がると、誰も居ませんでした。息子と嫁は旦那は死んだと思って放って行ったのか、それならば人生一人で再スタートを切れるのかと、都合よく考えながら後を追いかけます。見ると笹の広がる向こうの尾根にいました。出会った老夫婦の写真にチャッカリ納まってポーズをとる姿が遠くに見えます。知ったかぶりをして道でも教えているのでしょうか、手振りを交えながら話しています。

Img_0525_1 頂上は沢山の人でごったがえしていました。若者ハイカーも多く、我々のような家族連れも多かったです。鈴鹿山脈から平地側にひときわせり出した入道ヶ岳です。その眺めは素晴らしく、この眺めが皆さんをこの山に呼び寄せるのでしょうか。風はあまり感じませんでしたが、上空の上昇気流はかなりあるようです。パラグライダーが数機見えました。そして我々は、あそこが我が家であるとか、あそこはだれだれ君の家で離婚したとか言いながら下山を開始したのでした。

しかし、その下山はすぐにストップ。息子が腹が痛いと言い出しました。3日続きの休みで生活リズムは無茶苦茶。好きなものを一杯食った腹は登山で活性化し、モヨオシたようです。下山する北尾根の下り出し脇で、しゃがみこみ。暫くすると、直ったと、言って直ぐに歩き出しました。それからは、順調でした。急な下りでしたが、なんとか足ガクガクにはならずに下山できました。しかし家に帰ると、やはり足は筋肉痛になっていました。真のクライマーズ・ボディは遥か遠いのでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月 1日 (日)

鎌ヶ岳でお昼寝。

Img_0426_2 鎌ヶ岳に行ってきました。天気予報は、お昼前後が晴れ。それならば、一番短いコースの武平峠へ。前線が停滞していて、どんな風に天気が崩れるか分かりません。鈴鹿スカイラインは、今週から開通です。御在所への裏道入口駐車場には7、8台の車が止まっていましたが、まだ8時半、武平峠の駐車場には一台の車だけでした。まだ、武平トンネルは開通しておらず、滋賀県側に行けないからでしょうか。

まずは準備体操。何でも高い所が好きな息子は、用壁の上で始めました。すると、何か落ちている様子です。熊除けの鈴でした。鈴の意味を知らない息子は、何で鈴が山に必要なのかが分からないらしく、しつこく質問攻撃です。「何で鈴が鳴ると熊が寄ってこやんの?」「何で熊が寄ってきたらあかんの?」等の質問に上の空で答えながら出発です。先生から、この冬この鎌ヶ岳で熊が出たとの話を聞いていましたので、早速熊鈴をお借りすることにしました。

息子が山に来たのは、2月の御在所雪山トレッキング以来です。久しぶりの山歩きで、なかなか調子が出ませんが、ザックからする熊鈴の音に勇気付けられて歩いているいるみたいです。休憩中も、音が鳴っていないと熊が寄ってくる、と言い出して鈴を鳴らします。もともと熊の出ることが滅多に無かった鈴鹿の山で、熊鈴はただのやかましい鳴り物でした。静かに鳥の声や風の音を聞くのが、山の楽しみの一つと思っていた鈴鹿山脈登山者も多かったと思います。かくいう私もそのように思っていた一人です。しかし、熊が出る情報が頻繁に聞かれるようになると、そう言っても居られません。とくに息子が熊に襲われて怪我をしたとなれば、嫁さんから山登り中止命令が出るのは必死。そうとなれば、このブログも自動的に廃止となるわけで、短い期間でしたが・・・

Img_0413_3 そんなことを妄想しながら歩いて一時間半、もう頂上直下です。しかし、これからが難所です。最後の急登は風化して滑りやすい花崗岩の斜面で、落石危険もあります。ところどころの鎖を利用して慎重に登ります。「右足を左に」「腕を伸ばして」、などと偉そうに教えていると思い出されるのは・・・。先々週のアイスで私が、下から先生に御指導を受けているのと同じではないですか。恥ずかしいので、指導は程ほどにして息子を引っ張り上げ、登頂です。頂上には誰も居ませんでした。天気は薄曇りでしたが、西に御在所から雨乞岳の稜線が見え、その下には滋賀県側のスカイラインがうねうねと走っています。頂上の南側へ行くと、岳峠から水沢峠への鎌尾根が見えました。

Img_0437_3 山頂中程の社にお参りし、早速食事。しかしまだ時間は、11時にもなっていません。息子はお腹も空いていない様子ですが、取り敢えずアンパンを食べて、お菓子を食べている内に・・・。社の前で勝手にピクニックシートを敷いて寝てました。雄大な景色も関係なく、春休みで怠惰な生活が染み付き、久しぶりの早起きにうんざりか。こいつはやっぱり、私の息子なのでした。

下山時は、先程の急斜面だけ息子のスワミベルトにロープを付けました。登ってくるオジサンの「すごいな坊主、来年は何処に登る?槍ヶ岳か?やり切れんなー」と一方的なおやじギャグに苦笑。下りは早い早い。アッと言う間の到着です。ちょうど12時になってましたので、三ッ谷口の堤でカップラーメンを食べました。ここはいつ来てもいい場所です。そして最後はいつものグリーンホテルで温泉入りました。

≪追記≫スワミベルトは、どこの教本でも使い方の紹介がないことから分かるように、あくまでも補助的な道具です。素人の私が言うのもおかしいですが、クライミング経験を十分に積んだ上での使用が原則です。岩場での危険を身にしみて、ザイルワーク等のクライミング・システムに習熟した上で使用を検討してください。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年3月18日 (日)

テーマは親子登山

Img_0317_5  そう言えば、このブログのテーマは親子登山でしたよね。子供とは2月4日以来山に行ってないんでした。この時も御在所です。ロープウェイで頂上へ。ちょうど先生も居たので、ロープウェイご一緒させていただきました。頂上は最初吹雪。固まる息子の足にアイゼンを付けるだけでも大変でした。帰りたいと騒ぐのを無理やり歩かせて、国見岳へ。途中から風も雪も収まり、快適スノートレッキングになりました。石門の上で樹氷の景色をバックに写真撮れました。暫くすると、また風が出てきたので、ロープウェイが止まる前に、下山です。乗り場の食堂でおでんとカレーを速攻食べて来ました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)