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2009年5月 6日 (水)

大展望を満喫。岡山・蒜山縦走。

Rimg0041_2  春霞に遠方の山は、うすい輪郭をみせています。眼下の広大な高原地帯は、それはそれは広くて、大自然を満喫させてくれるステージを限りなく用意してくれています。うーん、気分最高です!しかし、日本の東側の人は、この素晴らしい大自然の聖地を余り知らないみたいで、もったいないなぁ。
 ゴールデンウィークの後半は、西日本の軽井沢と呼ばれる「蒜山高原」にある蒜山三座の上蒜山と中蒜山を縦走してきました。一昨年の訪問以来大好きな場所になったんです。蒜山は「ヒルゼン」と読むんです。縦走と言うには大げさなのですが、広大な高原の北側に鎮座する三つの山、蒜山三座は蒜山高原のシンボル的存在であり、縦走中に眺めるその大展望は筆舌にしがたく、これほどの山がもし関東圏にあったなら、富士山や夏の北ア並みに登山道は人で埋め尽くされ、大人気の山としてメディアに取り上げられること請け合いだと思われるんです。実際、山麓の牧場やレストラン、各施設は西日本の各地から集まった観光客で大人気なんです。
 昨夜息子は岡山の親戚宅で、将棋のライバルの爺さんと遅くまで対局を楽しんだのに、寝起きはスムーズにいきました。私達は、岡山のもっと山深い爺さん宅を、朝5時に出発したのでした。

Rimg0012   登山口は上蒜山スキー場の上部、百合原牧場です。車は下山する塩釜冷泉に置いて、タクシーでここまで連れてきてもらいました。上蒜山の西に連なる皆ヶ山が美しい。息子も「きれいやなー」と写真を撮ります。この辺りの山は大山、そして蒜山を含め昔火山だった山が多く、裾野が美しいんです。ちなみに、この地方では山を「セン」と呼びます。大山→「ダイセン」みたいにです。蒜山は「ヒルゼン」と、にごります。
 牧草地の緑も美しいんですが、蒜山ICを出て高原中心部に向う道から、とにかく景観が美しいんです。全てが。タクシーの運ちゃんに、そのことで話したところ、観光に携わる人たち全員で道端の草を駆り揃えたり、いろんな意味で凄い努力をしているらしいんです。観光協会の理事長さんがカリスマ的存在で、皆を一致団結させているらしいんです。だから、見える殆どの景色が絵のようなんです。どの施設も自ら景観を意識してやってるんです。この広大な高原全体がひとつの理念を持ってやってるって凄いなー。東日本の高原地でこんなに美しくしてる所って無いですよ。ホントに。

Rimg0057  最高点1,202Mの上蒜山は頂上部から展望が利かないので、手前のピーク「槍ヶ峰」から展望を楽しみます。向こう側がこれから行く中蒜山です。300名山には、この上蒜山が登録されています。三座の中で一番標高が高いためです。ただ、上、中、下の三座が一体となってこの山域を形成していることに変りありません。一座だけ登っても、蒜山という山を十分楽しんだことにならないと思います。

Rimg0069  中蒜山への道は急激に下ります。各所に鎖が張ってあります。少しアルペン気分ですか?それより、このコースを逆に選んでたら大変でした。これほどキツイ斜面を登ってくるのは辛いでしょう。途中でかなりの年配パーテイーとすれ違いましたが、大丈夫だったでしょうか。息子は手を貸さないでもスイスイと降りていきます。大きくなったな~。たまに尻餅は、ご愛嬌。

Rimg0087  「ユートピア」と呼ばれる、上蒜山と中蒜山の鞍部です。笹原が広がり、足元には高山植物の花が咲きます。静かで良いところですね~。他の登山者の方たちは花の写真に夢中みたいです。今回思ったんですが、アルプスを含めた中部地区の登山者よりも圧倒的にこの地方の登山者は植物の撮影に熱心ですね。ほとんどが低山で、アルペン的登山のないこの地方の登山では、どうしても関心の対象が植物に行くのでしょうか。逆に、登山の文化的意味において、こちらの方が進んでいると思うんです。山の歴史に置いても、古代、大陸の文化が渡来したのが出雲地方からだったわけで、それにまつわる歴史的遺跡や伝承も多いです。息子と私は、お構いなくその辺の地面に座って、尻の下には貴重な植物が・・。ごめんなさい!

Rimg0140_3 Rimg0126   中蒜山頂上は、大展望を苦労して登ってきた者の期待を裏切りません。大多数の人は中蒜山登山道を登ってきていて、かなりの人です。普段は山を登らない家族連れも多いです。汗だくのお父さんは裸になってシャツを乾かしてます。静かな山登りは、ここで終了です。
 でもその中蒜山登山道を私達は下りに使ったのですが、あちこちのガイドブックで、この道を家族向けに紹介してるんです。これ、どうかなと思いますよ。ふだん登山をやらない人には向いてないですよ。だって、尾根への取り付きから稜線に出るまで距離1,560M、標高差480Mを一気に直登するんです。こんな厳しいルートを家族向けとしている山を私は知りませんよ。新穂高ロープウェイ駅から西穂山荘までが1,600Mですが、標高差は200Mなんです。北アルプスの事情と比較するのは無理があるかもしれませんが、同じ距離のメジャーな場所が思いつかないんで比較してみました。
 たぶん上蒜山登山道は修験者が付けた道か、作業用に施設された道を転用したものだと思います。山行後半、さすがに「くだりの息子」も、この下山は足にきたみたいです。より沢山の人たちに登山の楽しみと、大展望の感動をお土産にしてもらいたいなら、是非新しい登山道を作ってもらいたいと思います。今の道は余りにも急なので、登山者が手すり代わりに木の幹を持つため踏跡が林間部に拡大しつつあります。さらに道そのものも雨水の流れで深く削られていっています。雨水処理を施した歩きやすい登山道の方が、自然破壊は進み難いんです。是非お願いします。

Rimg0176  蒜山は、かつて禿山だったんです。みんなの力でこんなに素晴らしい森を再生したんです。登山口に近い森です。気持ち良い森です。登山の疲れを癒してくれます。でもこの森もまだまだ一本一本の木の幹は細いですよね。まだまだこれからです。大山のブナ林の幹の太さになるまで、どれくらいかかるでしょうか。息子は我が家から遠いですが、また来たいと言っています。太くなった幹が見れるかな。

Rimg0189 Rimg0195  下山は名水百選に選ばれている塩釜冷泉へ。駐車場は塩釜ロッジの牧草地へ停めさせていただきました。親切にしてくださってありがとうございました。中蒜山登山道からの林道から気持ちの良い牧草地を下ると、一気に駐車場へ行けます。柔かい草は天然のクッションになって足に優しいです。
 お約束の温泉は、休暇村の天然温泉「高原の湯」。東館の3階にあって、風呂に入りながら蒜山三座を一望できます。贅沢だな~。なんでこんなに人が居ないの?入ってしばらくは、またもや貸切でした。大人500円、子供300円。安い!
 中国地方の山第二弾「蒜山縦走」でした。あ~、親戚が岡山に居て良かったです。昔は遠くてメドクサイって思ってたんですけど、都合が良いんですが、何度でも行きたいです。

 

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